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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140928-00000540-san-pol
産経新聞 9月28日(日)20時0分配信
いま参院の一部で「一票の格差」をめぐり“恐怖のシナリオ”がささやかれている。衆院選で違憲・選挙無効の判決を示したら取り返しがつかないから、参院選で示すのではないか−。すでに「違憲状態」が突き付けられている格差是正は急務だが、参院にとって二院制のあり方も含めた抜本改革の方向性を示す必要がありそうだ。
最大格差4・77倍だった平成25年の参院選をめぐり、各地の高裁・高裁支部で昨年、「違憲」「違憲状態」判決が相次いだ。抜本改革に踏み込まない「国会の怠慢」を指摘し、初の「選挙無効」を示した判決もあった。
最高裁は24年、最大5倍の格差だった22年参院選を「違憲状態(選挙は有効)」と判断し、抜本改革を促した。25年参院選については、年内に統一判断を示すとみられている。
「最高裁の違憲・選挙無効判決はありえる。無効が確定したら、国政は大混乱だ」
ある自民党幹部はそう語る。25年参院選の無効が確定すれば、当選議員は失職する。「参院は半数改選なので、恐らく比例代表選出議員や22年参院選の当選議員は議員活動を続けられるのではないか」とも。その場合、参院定数は242人(選挙区146人、比例代表96人)なので、選挙区選出議員の半数の73人が一気にバッジを失うことになる。
再選挙を行うには、格差是正のため公職選挙法を改正する必要がある。定足数(総議員の3分の1)はあるとはいえ、改正案の作成や審議に相当な日数がかかり、大量欠員のままでは円滑な議事運営は厳しい。
そうした国政の混乱に配慮し、裁判所は「(一票の格差は)違憲だが選挙は有効」とする「事情判決」を示すことが多い。しかし、ある参院議員は「これまでの最高裁判決の流れをみると、立法府に怒りをもっているように見える」とし、25年参院選の違憲・無効の可能性を指摘する。
そうしたシナリオがささやかれるのはなぜか。先の自民党幹部が「あくまで頭の体操」と前置きした上で解説する。「衆院にも『違憲状態』判決が突き付けられているが、仮に衆院選の無効が確定したら混乱どころではない」。半数改選ではない衆院議員は全員が一気に失職する。議員がいないのだから当然、再選挙に向けた公職選挙法改正案は審議すらできなくなる。
「諸説あるようだが、再選挙を行えないまま永久に“衆院議員不在”となってしまう。内閣が参院に緊急集会の開催を求め、法改正することもできるかもしれないが、前例のないことだし…」。まさに無政府状態に陥る。「だから司法は衆院選ではなく、参院選で厳しい判断を示してくるのではないか」という。
参院では与野党の選挙制度協議会で、一票の格差の是正に向けた協議を続けている。座長を務めた自民党の脇雅史前参院幹事長は、隣接する22選挙区(府県)を11に統合する「合区案」などの改革案を示し、10月末までの各党の意見集約を目指してきた。
ただ、協議の進め方をめぐり党執行部内で対立。脇氏は今月中旬、座長のイスを追われた。抜本改革が待ったなしの状況の中で、参院各党は最高裁判決の前にそれぞれの改革案を示し、改革姿勢をアピールしたいところだ。しかし、参院最大会派の自民党にはそうした気配はみられない。
脇氏は今月24日、党所属参院議員に配布した「参院自民党よ目を覚ませ」と題した文書に、こう記している。
《参議院は国民に対して一日も早く抜本的改革の姿を明らかにする責務を負っている。しかし、参院自民党のかなりの数の議員がこのことを自覚していないのは、恐るべき怠慢という他はない》
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