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熱血!与良政談:あなたは人を殺せるか=与良正男
http://mainichi.jp/shimen/news/m20140924dde012070006000c.html
毎日新聞 2014年09月24日 東京夕刊
先の大戦で軍隊生活を体験した政治学者、石田雄(たけし)・東大名誉教授(91)の話を大学生と高校生らが聞く−−という集まりに誘われて先日、若者たちとともに東京都内の石田さんの自宅を訪ねた。
石田さんは東北帝大在学中に学徒出陣で東京湾の要塞(ようさい)重砲兵連隊に入隊。当時は軍国青年だったが、入って気づいたのは軍隊とは「いつでも誰でも人を殺せる人間を作る」組織だということだった。命令には絶対服従で自ら考える力は奪われる。しかも命じる方はほとんど自分では手を下さない。なぜ自分は戦前、軍国青年になったのかを問い直し、二度と戦争を繰り返さないために石田さんは戦後、政治学の道に入ったという。そんな経験談を交えながら老政治学者は明快に語り続けた。
「今の空気は戦争前に似てきた」「安倍晋三首相は『積極的平和主義』というが、あの戦争だって東洋の平和維持が大義名分だった」「権力への『忠誠競争』と、『沈黙のらせん』が怖い。隣の人が黙る。だから自分も黙っておこうと」……。
集団的自衛権の行使容認に反対し「今、自分が声を上げねば」と、最近は新聞のインタビューなどにも登場し始めている石田さんは「安倍総理、あなたは人を殺せますか、と問いたい」とも言った。
集まった若者9人の大半はこれまで戦争の実体験を聞く機会がなかったそうだ。最初は「戦争を具体的にイメージできない」「自分が戦争に行くとは考えられない」と戸惑っていたが、話が徴兵制に及ぶと急に身近にとらえ始めたようだった。
「徴兵制は今は憲法違反というのが政府見解だけど、今後解釈を変えましたとなる可能性も否定できないよね」と私が補足し、この会に私を誘ってくれた元文部官僚で最近は映画のプロデューサーも務める寺脇研さんは「徴兵制を知りたいなら、徴兵制を採用している韓国の若者と友達になって聞けばいい」と言った。
参加したのは中国や韓国の同世代の人たちとの交流を進めるNPOなどの活動をしている若者たちだ。この国ではまだまだ少数派だが、熱心に話を聞く彼らに石田さんが目を細めていたのが印象的だった。
戦争を経験した世代と若者たちのつなぎ役とならねば。私(57)は改めてそう誓った。(専門編集委員)
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