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ヘイトスピーチ規制、なぜ難しい?曖昧な規制基準、公権力がお墨付きを与える危険も(Business Journal)
http://www.asyura2.com/14/senkyo171/msg/732.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 9 月 23 日 07:39:05: igsppGRN/E9PQ
 

                 ヘイトスピーチ・デモの様子


ヘイトスピーチ規制、なぜ難しい?曖昧な規制基準、公権力がお墨付きを与える危険も
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140923-00010000-bjournal-soci
Business Journal 9月23日(火)6時0分配信


 8月29日、国連の人種差別撤廃委員会は日本に対し「勧告」を発し、ヘイトスピーチ(憎悪表現)・デモを行う者を処罰できるようにするとともに、インターネットやメディアにおけるこの種の表現に対しても適切な措置を取るように求めた。東京・新大久保や大阪・鶴橋をはじめ各地で行われてきたヘイトスピーチ・デモの現状を知る者にとっては当然の内容であり、今後はこの勧告に沿った法整備を着実に進めていくべきだろう。

 ヘイトスピーチ・デモの現場を取材すると、隣国の民族や国民に対して「死ね」「皆殺し」などと叫ぶ団体が公権力のお墨付きを得て、警察に守られつつ白昼堂々とデモを打っているようにみえる。そして、隣国に対して嘲弄的な大見出しを付けた新聞や雑誌がキオスクの最前列に置かれ、それらを一般の人々が電車の中で娯楽として読んでいる光景には強い違和感を覚えるし、数年後にはこの街でオリンピックが開かれると考えると困惑してしまう。法の力を使ってでも、この事態を鎮静化させ、正常な状態を取り戻してほしいと思ってしまうのは筆者だけではないだろう。

 だが、ヘイトスピーチ規制は、そう簡単に実現できるようなたやすいテーマではない。それは「表現の自由」の観点から見た場合、単に今ある制度の強化・改正ではなく、これまで日本にはなかった「まったく新しい規制」を設けることだからである。

 8月28日に開かれた自民党の「ヘイトスピーチ対策プロジェクトチーム」で、高市早苗政調会長(当時)が、国会周辺のデモ・街宣とヘイトスピーチを混同しているようにも受け止められる発言を行い批判を浴びたが、為政者が表現の自由に対する「形式規制」であるデモ規制と、基本的に「内容規制」であるヘイトスピーチ規制の区別すらわきまえていないような「素朴すぎる」状態では、先が思いやられるというのが正直な感想である。

●曖昧な規制対象と線引き

 実際、本気でヘイトスピーチを規制しようとすると、そもそも規制すべき「ヘイト」とは何かですら、実は曖昧であることがわかる。「朝鮮人は半島に帰れ」というのがヘイトだとして、「アメリカ軍は沖縄から出ていけ」というのはヘイトではないのか。両者はどのように違うのか、両者の間にどのような線引きを行うのか。また、「殺せ」「皆殺し」などの過激な表現だけを法規制するとした場合、そのような言葉を慎重かつ狡猾に回避したデモが「公権力のお墨付きを得た」と称して、かえって公然と行われることにならないか。

 あるいは、極端な排外主義者が街の片隅でデモを行うことより、大手の出版社や新聞社が毎日のように大量の「嫌韓」「嫌中」情報を発信し、それを一般の人々が溜飲を下げて読んでいることのほうにむしろ問題があるのではないか、等々の論点をクリアして、われわれは規制対象とすべき表現を明確に画定することができるだろうか。

●比較的安全で賢明な対処法とは

 それだけではない。ヘイト規制法制定・運用の任にあたる為政者の顔ぶれはどうか。政権トップの安倍晋三首相自らが、自分に不都合な人物には簡単に「左翼」のレッテルを貼り、それを「恥ずかしい大人」として切り捨ててしまうような“乱暴な”人物である(2013年6月、東京・渋谷での演説)。また、麻生太郎財務相は、特定秘密保護法の制定にあたって「ナチスの手口に学んだら」と言ってのけた“とてつもない”人間であり(同年7月)、さらに首相の対抗馬と目される石破茂前与党幹事長(現・地方創生相)も、ブログで「デモ」を「テロ」呼ばわりするような思想の持ち主である(同年11月)。

 このような政治家によって主導されるヘイト規制法がどのような内容のものになり、どのように運用されるのか。不安が期待を大きく上回ってしまう。

「われわれ国民がこのレベルなのだから、政府もこのレベル」といってしまえばそれまでだが、もちろん話はそれでは済まない。国際社会は、われわれが考える以上に、この問題にはナーバスなのである。国内で気持ちよく隣国叩きをやっている間に、国際社会では孤立していた、といったことを「再び」繰り返してはならない。日中戦争、そして太平洋戦争への突入する入口となった、日本の国際聯盟脱退(1933年)の絵柄が目に浮かぶ。

 まずは、政策の指針となる「反ヘイト基本法」を制定し、他民族・外国人の生活を脅かす行為に政府が手を貸さない、つまり公権力がヘイトスピーチ・デモ(集会)を許可できない状態を迅速に作ること。そして、メディアに対しても、一定期間で改善が見られないならば流通・販売の方式等の面で自重を求めること。まずこれらを行ったうえで、刑罰によって規制すべきヘイトスピーチの内容・形式を画定する作業をあせらず、慎重に進めることが、現在の国の現状を鑑みると比較的安全で賢明な対処法ではないだろうか。ただし、諸外国の趨勢からすれば、このレベルでは甘すぎることはいうまでもない。

大石泰彦/青山学院大学法学部教授


 

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コメント
 
01. 2014年9月23日 08:18:29 : jXbiWWJBCA

橘玲の日々刻々
2014年9月23日 橘玲
アメリカで反人種差別デモに白人がほとんど参加しない理由
[橘玲の日々刻々]

 アメリカ中西部ミズーリ州セントルイス近郊で18歳の黒人青年が白人警察官に射殺された事件で、現場では激しい抗議デモが続きました。黒人青年が撃たれた際に両手を上げていた、という目撃証言があったからです。

 この事件は、アメリカがまだ人種差別を乗り越えられないことを世界に示しましたが、その一方でデモ隊の行動に違和感を覚えたひともいるでしょう。一部の参加者がスーパーなどへの略奪を繰り返したからです。

 この事件を白人はどう見ているのでしょうか。ここでは歴史認識の問題と比較して考えてみましょう。

 アメリカの人種差別は奴隷制に始まります。奴隷は近代社会では人権に対する絶対悪とされており、経済的な利益を求めてアフリカから奴隷を輸入した白人が加害者で、自らの意思に反してアメリカに“強制連行”された黒人が被害者であることは明白です。この歴史認識(加害/被害関係)を否定すると、アメリカ社会では生きていけません。

 ここで重要なのは、人権に対する悪は超歴史的に裁かれる、ということです。

 奴隷貿易は16世紀から盛んになりましたが、当時は黒人に白人と対等の権利があるなどとは誰も思っておらず、奴隷売買は(ヨーロッパの法律では)完全に合法でした。しかしそれを理由に、「現在の基準で過去の出来事を裁くな」といって奴隷制を正当化することは許されません。

 多くの黒人がデモに参加したのは日ごろの「差別」への不満からでしょうが、その言動には「自分たちの抗議には歴史的な正当性がある」という意識が見られます。彼らのあいだでスーパーへの略奪がとりたてて問題にされないのは、「造反有理」「愛国無罪」と同じでしょう。「踏まれた者の痛みは踏んだ者にはわからない」のだから、踏み返してもかまわないのです。

しかし南北戦争は1世紀半も前のことで、公民権法が成立して白人と黒人が法的に平等になってから50年経ちます。現在の白人の多くは奴隷制廃止以後にアメリカに渡ってきた移民の子孫なのですから、「いつまで謝りつづければいいのか」という不満が出てくるのは当然です。

 第二次世界大戦では、米軍に多くの黒人兵が参加し、白人とともにファシズムの悪と戦いました。“英雄”として帰国した彼らは、「自由なアメリカ」にあからさまな黒人への差別が残っていることに気づきます。それに対する抗議に多くの白人が賛同したのは、アメリカが世界に向けて語る理想と、人種差別を当然とする現実との落差が耐えがたかったからでしょう。

 しかし今回のデモのなかに白人の姿をほとんど見ることはありません。マーティン・ルサー・キングの時代から半世紀が過ぎ、黒人が大統領になるという“夢”を実現したアメリカでは、白人たちは黒人と連帯して理想を目指す気持ちをすっかり失ってしまったようです。

 アメリカ社会における最大のタブーは、黒人の失業率が高かったり、貧困層が多いのははたして人種差別が原因なのか、というものです。なぜなら同じエスニックグループでも、アジア系は社会的・経済的に大きな成功を収めているからです。

 しかしこの問題を公に取り上げると収拾のつかない大混乱に陥るので、白人たちはただ眉をしかめ、肩をすくめているしかないのです。

参考文献:Richard J. Herrnstein,Charles Murray
『Bell Curve: Intelligence and Class Structure in American Life』

『週刊プレイボーイ』2014年9月16日発売号に掲載

作家。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。2002年、金融小説『マネーロンダリング』(幻冬舎文庫)でデビュー。「新世紀の資本論」と評された『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(幻冬舎)が30万部の大ベストセラーに。著書に『日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル』(以上ダイヤモンド社)などがある。
●DPM(ダイヤモンド・プレミアム・メールマガジン)にて
橘玲『世の中の仕組みと人生のデザイン』を配信開始!(20日間無料体験中)
http://diamond.jp/articles/-/59514 


02. 2014年9月23日 08:27:44 : j2EOPrepI2
どうあっても

在日コリアンが祖国へ帰ればいいだけですけどね


03. 2014年9月23日 08:29:25 : j2EOPrepI2

>「朝鮮人は半島に帰れ」というのがヘイトだとして、「アメリカ軍は沖縄から出ていけ」というのはヘイトではないのか。両者はどのように違うのか、両者の間にどのような線引きを行うのか。


結局こうなる♪


04. 2014年9月23日 09:40:52 : WQfMvj0euC
>>02 >>03   ↑

キミの言葉をヘイトスピーチという。
サッカーの応援席にジャパニーズオンリーと書くだけでもレイシストのヘイトスピーチ者となるのが日本以外の国の常識。


05. 2014年9月23日 11:18:03 : eObS6WrwWU
ヘイトスピーチの反対語は何か.

ラブスピーチ?
ラブスピーチに社会的制裁を加える国がある.

ラブスピーチも言論の自由・人道の観点から、
社会的制裁を制限・規制すべきでないか.


06. 2014年9月23日 14:52:57 : 7YCDA1JW8o
どのように違うのか。
アメリカ軍、じゃなく、アメリカ人は出て行け、だったらヘイトスピーチになるんじゃないのか。

07. xyzxyz 2014年9月23日 15:46:42 : hVWJEmY6Wpyl6 : 6LOt9azxfI
>>6
民団に出ていけ!って言ってもヘイトスピーチだ差別だって騒ぐだろうけどね。

08. 2014年9月24日 01:26:23 : j2EOPrepI2
>>04

>>02>>03のどちらのコメントで発狂したんですか?

笑♪


09. 新共産主義クラブ 2014年9月24日 13:26:24 : w0NMVeciJ/Y.. : 183U02GDLU
>「朝鮮人は半島に帰れ」というのがヘイトだとして、「アメリカ軍は沖縄から出ていけ」というのはヘイトではないのか。

ヘイトスピーチ規制法が成立すれば、

 米国人や朝鮮人や中国人が日本で経営する、ブラック企業に対して、

「アメリカ人経営者はアメリカへ帰れ」「朝鮮人・中国人社長は日本から出て行け」は、

確実に取り締まりの対象となるだろう。

ヘイトスピーチ規制法は、外資系ブラック企業支援法として使われるだろう。


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