連合は１９日、１１月の沖縄県知事選で連合沖縄が推薦を上申していた翁長雄志那覇市長の推薦を決めた。連合沖縄を支持母体とする民主党県連は、県連代表の喜納昌吉元参院議員を擁立する方針を決めており、今回の知事選では対応が分かれた。　（2014/09/19-18:50）

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2014091900900

　沖縄県知事選（１０月３０日告示、１１月１６日投開票）の構図が複雑化している。現職の仲井真弘多知事を推薦した自民党は公明党に協力を求めるが、米軍普天間飛行場（同県宜野湾市）の県内移設を容認した仲井真氏への反発から、公明党は自主投票にとどまる見通しだ。民主党は県連が独自候補を擁立する構えをみせ、党本部や支持団体の連合と「また裂き」状態に。保守系と民主党がいずれも分裂選挙に陥りかねない異例の展開だ。【高本耕太、葛西大博】

　自民党の谷垣禎一幹事長は２２日、党のインターネット番組で「沖縄の理解を得られる選挙にするのはなかなか難しいが、戦い方を詰めている」と述べ、沖縄県知事選の体制固めを急ぐ考えを示した。同党は１０月の福島県知事選を巡って、党本部と福島県連の対応一本化にこぎつけたばかり。党幹部は「今度は沖縄だ」と話し、３選を目指す仲井真氏の支援を公明党に促している。

　その公明党は、自民党と足並みをそろえる党本部に対し、普天間飛行場の県外移設を掲げてきた沖縄県本部が反発。同県内の首長選や市町村議選が集中する「ミニ統一選」（今月７日投開票）後に党の対応を決める予定だったが、なお定まっていない。党内では「沖縄で党本部の上意下達は通じない」（沖縄関係者）との見方が大勢。党方針の正式決定を１０月上旬まで引き延ばす構えだが、自主投票は避けられない情勢だ。その場合、党支持者の多くが「県内移設反対」を掲げる保守系の翁長雄志那覇市長の支援に回るとみられる。

　民主党は県内移設を容認しているにもかかわらず、自民党が推す仲井真氏に乗るのをためらい、自主投票を検討している。

　しかし、沖縄県連の上里直司幹事長は２２日、馬淵澄夫選対委員長と党本部で会談し、喜納昌吉県連代表（元参院議員）の公認を申請。馬淵氏が拒否したため、上里氏は「自主投票を指示された。憤りを感じる」と記者団に不満をぶちまけた。喜納氏は東京都内で「２４日に立候補を表明する」と明言した。立候補した場合、党本部は喜納氏の処分を検討することにしており、溝は更に広がる可能性がある。

　連合は１９日に翁長氏の推薦を正式決定した。民主党内には翁長氏支援で共産、生活、社民３党と共闘すべきだとの意見もあるが、翁長氏が県内移設反対を鮮明にしていることがネックになっている。

　知事選には下地幹郎元郵政担当相も立候補を表明している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140922-00000106-mai-pol