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2014年9月20日
11月16日に投開票日を迎える沖縄県知事選の基本図式が大転換する。
マスメディアはこの重大情報をほとんど伝えない。
なぜなら、重大情報をもたらした張本人が安倍晋三内閣の菅義偉官房長官だからである。
菅氏は、沖縄県知事選最大の争点である沖縄県名護市辺野古海岸での米軍基地建設強行について、
「過去の問題」
「埋立申請承認がすべて」
と発言した。
民主主義の根幹を踏みにじる暴言である。
辺野古のかけがえのない美しい海岸を破壊して必要性のない米軍基地を新たに建設するかどうかについて、最も尊重されなければならないのは沖縄県名護市民の意思であり、沖縄県民の意思である。
名護市民は2010年から現在までの4年間に4度あった意思表示の機会に、すべてNOの意思を明示してきた。
沖縄県民は2010年の県知事選で
「県外・国外移設」を公約した人物を当選させてきた。
名護市民、沖縄県民は明確に辺野古米軍基地建設=NOの意思を示している。
この意思を無視し、民主主義を破壊したのは仲井真弘多氏である。
その仲井真氏の背徳の埋立申請承認を盾に
「過去の問題」
と暴言を吐いているのが菅義偉氏である。
偽造された手形を、偽造であることを知りながら受け取った菅義偉氏が、この手形を行使しようとしている。
まさに、日本の民主主義は堕落し切っている。
菅義偉氏は沖縄県民をなめ切っているのである。
金で沖縄県民の頬を叩けば、基地でも何でも、どうにでもなると考えているのが菅義偉氏、安倍晋三政権である。
これこそ、まさに「差別の構図」である。
皆が嫌がるものを押し付けて、その見返りに経済的な恩典を与える。
これが日本で古くから踏襲されてきた「差別の構図」である。
しかし、菅義偉氏は致命的なミスを犯した。
「埋立申請承認がすべて」
と口を滑らせてしまったのである。
このことが意味することは何か。
少しだけ頭を働かせればすぐに分かる。
それは次の重大事実である。
「「埋立申請承認撤回」を公約する者だけが、米軍基地建設阻止主張者であること」
なのだ。
このことを明言してしまった代償は計り知れなく大きい。
歴史に残る大失言、致命的なミスを菅義偉氏は犯してしまったのである。
9月13日に記者会見を行い、知事選への出馬表明した翁長雄志氏は、会見で「埋立申請承認撤回の公約化」を拒絶した。
辺野古米軍基地建設阻止を求める市民および政党、政治団体は、辺野古米軍基地建設阻止を目指す統一候補として翁長氏を支援、支持する方針を示してきたが、この図式がいま、根底から崩壊する瀬戸際に立たされている。
正確な事実を沖縄県民が知る必要がある。
メディアが十分な情報発信をしていないから、最重要の事実が沖縄県民にまだ浸透していない。
沖縄には琉球新報と沖縄タイムズという、優れたメディアが存在するから、両紙が率先して重大事実の流布に努める必要があるが、両紙自体が、一種の策謀に絡め取られかねない状況にあり、重大情報の浸透が遅れている。
しかし、
「天網恢恢疎にして漏らさず」
である。重大事実は必ず、急速に浸透し始めるに違いない。
原因は菅義偉氏の失言にある。
名乗りを挙げたのは元参議院議員の喜納昌吉氏である。
「辺野古米軍基地建設阻止を唱えることと、埋立申請承認撤回は同義である」
これが問題の核心である。
翁長氏は現時点で埋立申請承認撤回を確約していない。
つまり、翁長氏は「隠れ辺野古基地容認派」と見なさざるを得ない。
したがって、翁長氏が埋立申請承認撤回を確約しない場合には、辺野古米軍基地建設阻止勢力は埋立申請承認撤回を確約する新たな候補者を擁立しなければならない。
このことが仲井真弘多氏を利することになるとの反論があるが適正でない。
「重大事実」を広く県民に流布して、辺野古米軍基地建設阻止を求める県民の投票を埋立申請承認撤回を確約する候補者に集中させる、一本化させればよいのだ。
翁長氏が埋立申請承認撤回を確約するなら、このまま翁長氏支持で進めばよい。
翁長氏がどうしても埋立申請承認撤回を拒絶するなら、翁長氏はもはや辺野古米軍基地建設阻止候補者ではないことになる。
それでも翁長氏を支持する勢力は、「隠れ辺野古基地容認派」=「知事利権派」ということになる。
辺野古米軍基地建設阻止を求める県民の投票が埋立申請承認撤回を確約する候補者に一本化されれば、利権派の投票は仲井真氏と翁長氏が分け合うことになる。
辺野古米軍基地建設阻止候補者の勝利の方程式を描くことができるのである。
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