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雑感。野党の動き
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52640768.html
2014年09月16日 在野のアナリスト
英国のスコットランド独立の動きに関し、北海油田の将来性が話題に上ります。賛成派は石油利権を得られる、と喧伝し、反対派はいつか石油は枯渇する、といいます。しかし英国と連合王国をくんでいても、石油の枯渇は同じ。つまり枯渇するまでに対策を打つのが英国政府なのか、スコットランド政府か、の違いだけです。スコットランドの民が、自分たちのつくる政府を信じるなら独立するでしょうし、自分たちでは無理、と思えば英国に残るのでしょう。
しかし英国も露骨で、これまでの圧政が民族的に強固な反発心を生んできましたが、ここにきて懐柔策を、硬軟わけて使います。独立されれば、英国は二流、三流国へと転落するのですから、当然でしょう。北海油田と金融取引に頼りすぎた経済運営のツケですが、結果は考える以上に重大となるはずです。世界全体に流れる、民族独立の流れは国家の弱体化、という背景もある。イスラム国に若者が流れるのも同様です。リーマンショック後の世界が、未だその痛手の中にいる、ということの一つの結果でもあるのでしょう。
民主党の海江田体制の執行部が、全面刷新されました。代表代行に岡田氏、幹事長に枝野氏など、反海江田派をとりこんで挙党体制を演出、という体です。支持母体からも「党がばらばら」と苦言され、統一地方選で負ければ党が瓦解しかねない、との危機感から右も左も手を結んだ。決して褒められませんが、NO GAMEにならず、一応は戦闘体制を築けたということでしょう。
維新の党も、やっと結いと維新が合意しましたが、旧維新は旧太陽との曖昧な合流で、国会の党運営のほとんどを握られ、煮え湯を呑んだ経験があり、吸収合併という優越的地位を得たい。結いは対等合併を望む、という綱引きでした。しかし本来は旧政党には拘らずに、能力本意で党体制を築かなければなりません。結果的には縄張り意識を残したままの合流であり、期待値は下がります。それは民主と同じ、数合わせで勢力を拡大しても、いずれ「党がばらばら」になりかねません。
次世代の党は結党大会もありましたが、自民補完勢力であることを、あえて全面に打ち出しました。日本会議のメンバーが多く重なることからも、想定通りの動きです。一方で、みんなの党は自民との協力を模索する渡辺前代表と、浅尾代表との対立が表面化。内紛状態となっています。
ナポレオンの言葉に「私は二年先のことをしている」があります。今のことで政党がごたごたする姿を見ると、政治家の質が低下した、と感じます。与党との関係を「是々非々」と語ることもそうですが、時に応じてそうであっても、それを明言しておく必要はありません。結果的にそれが縛りとなり、意見、主張の隔たりがある人にとって、是々非々なのに自分が賛成する意見を党として否定した、という禍根にもなりかねない。対決姿勢を貫く、と明言しておけば、与党になる目的のために反対する、という態度をとれることになります。二年先のことも考えられず、目の前の統一地方選にむけた体制つくりに勤しむ。そうした政党に期待が集まるとはとても思えず、野党のごたごたに最もほくそ笑むのは与党だけ、ということになるのでしょうね。
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