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2014-09-15 07:55:18
李香蘭こと山口淑子さんが94歳で亡くなりました。激動の昭和を生き抜き、「昭和史の申し子」と言われます。
華やかな経歴の中に埋もれてしまったかのような一事は、従軍慰安婦のための「アジア女性基金」の創設に尽力したことが挙げられます。これは、慰安婦といわれる人々のための基金で、”償いの事業”と位置づけられたものです。
その彼女が、こんな文章を残しました。
「基金時代での全期間の中でもっとも印象的なことは、韓国人の元『慰安婦』の方との出会いです。戦争中から私のことを知っているということで、連絡してこられ、お目にかかりました。本当にびっくりしました。
その方は、李香蘭の映画の撮影が蘇州であるというので、兵隊さんに連れられてロケ現場に来たそうです。『あなたが桃の造花を持って蘇州夜曲をうたっていたのを、大勢の人の間から見ていたのです』とおっしゃいました。
ちょうどいい枝ぶりの桃の花がなくて、スタッフが紙で桃の花を作ってくれたのですが、実際に見ていた人でなければ分からない、そんなことまで覚えていらっしゃいました。
その方は15歳のとき郷里の町の道端で警察官に連行され、汽車に強引に乗せられ、上海に連れて行かれ、蘇州の慰安所に入れられたそうです。
そこから何度か逃げようとしたそうですが、銃剣でおなかを刺されたこともあったそうです。『クレゾールを飲み死のうと思ったのですが、分量が足りなかったのか濃度が薄かったのか死ねなかった』といわれました。
ロケをしている私の姿を見たのはそのころだったそうです。お話を聞き胸がいっぱいになり、『辛かったでしょ、ごめんなさいね』と心から謝りました。
この方とは電話でその後ずっとお話をしていたのですが、もうお亡くなりなりました。私には忘れることの出来ない方です」
朝日新聞が大バッシングに遭っています。まさに十字砲火。フクイチの東電撤退問題と従軍慰安婦にからむ大誤報バッシングです。
政府は、安倍という男をはじめ、菅官房長官や閣僚、自民党幹部、あるいは橋下徹・大阪市長、そして読売新聞などが、ここを先途と打ちまくっています。
誤報という報道機関にあってはならない誤りを犯した点については、心底から謝罪し、相応の措置をとらなければならないのは勿論です。
しかし、見過ごせないのは、このバッシングを通じて、あたかも従軍慰安婦問題が「なかった」かのように操作され、捻じ曲げられつつあることです。歴史を修正しようとする動き、逆回転させる動きといえます。
操作は、こんな流れで行われています。まず、「従軍慰安婦問題は誤りだった。朝日が報じたことはウソだった」と繰り返します。そしていつのまにか、「大それた慰安婦問題はなかった」となり、ついには「慰安婦問題は戦争の時にはどこの国にもあったことで、過去の問題」と、うやむやにしてしまう風潮です。
そこに滔々と流れ始めたのは、大日本帝国陸軍はアジアの解放のために命をかけて闘ったのだ、その帝国陸軍をおとしめるような言動は断固排除する、日本はかつての列強に伍する輝ける「帝国」の姿を取り戻す、「ニッポンを取り戻す」という時代錯誤のイメージです。
慰安婦問題は、誤解を恐れずにいうなら、単なる「性奴隷」という問題ではないはずです。
軍という国家機関が組織的に売買春をさせていた国家犯罪の問題です。前借金で身体を拘束し”廃業”もできないようにしていた事実上の人身売買問題であり、「ピー」などと呼んで蔑視した「まなざしの問題」です。国連でも重大視している「人権侵害の問題」です。
朝日を叩くという行為で、歴史を捻じ曲げてはならない。
おそらく李香蘭こと山口淑子さんも、そう思っているのではないでしょうか。
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