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<日中首脳会談の行方>
報道陣が大挙押し掛けるという中国での国際学術討論会は、初めての経験である。主催者側の熱意もさることながら、吉林省公文書館の公開資料の全てが関東軍保管の超1級のもの、しかも日本軍侵略を象徴する南京大虐殺や731部隊関連が含まれていたからでもあろう。中国の学者もまた、現在の中国を代表する人物を選抜していた。短い昼食時間は、社会科学院の食堂の弁当を手にして、思い思い円卓を囲んでとった。そこでは、期せずして11月APECの日本と中国の首脳会談の行方についての意見交換もあった。
<露骨すぎる反中・極右政権>
日本の防衛白書は、中国敵視政策を前面に出して軍拡を大々的に具体化している。血税を死の商人にばらまき始めている。米ペンタゴンとは日米防衛協力、いうところのガイドラインの深化に突進する安倍・自公内閣である。
外務省の白書もまた中国脅威論を全面に掲げている。尖閣関連の報道では、NHKがこれまた大々的に宣伝している、そんな危うい極右政権である。過去に反中親台湾の岸・佐藤政権が存在したが、これほど露骨な反中政策はなかった。
武器輸出3原則を取っ払い、平成の治安維持法と言われる特定秘密保護法、ついで閣議決定で集団的自衛権の行使を決めた。公明党の強力な支援の結果である。池田大作氏の平和主義の化けの皮が剥がれた瞬間である。
<毅然とした対応を求める日本研究者>
歴代の政権における中国認識は、たとえば福田赳夫は「非常に遺憾なことをした」、鈴木善幸は「深い反省を感じ、そして反省をしておる」、中曽根康弘は「中国に対しては侵略の事実もあった」、海部俊樹は「侵略的事実を否定できない」、宮澤喜一は「わが国の行為について侵略的事実を否定できない」、細川護煕は「過去の我が国の侵略行為や植民地支配などが、多くの人々に耐え難い苦しみと悲しみをもたらしたことに、改めて深い反省とおわびを申し述べる」、村山富市は「我が国の侵略行為や植民地支配などが多くの人々に耐え難い苦しみをもたらしたことへの認識を新たにし、深く反省の上に立った立場で、不戦の決意のもと、世界平和の創造に力を尽くしていく」などと国会で答弁している。 こうした政権からは、安倍・自公政権のような露骨な反中政策は生まれない。
当然のことながら「毅然とした対応」が、日本研究者の主流とみたい。
<安易な政治的妥協は禍根を残す>
要するに、一連の安倍・自公戦略に対して、いまや世界の経済・軍事大国となった中国の人民の反発は、決して小さくない。安易な妥協は、日本の極右政権に屈した、という印象を人民に与えかねない。
昔のような中国ではない。人民の意思はネット社会を通じて、中国共産党や政府にビンビンと入ってくる。
たとえば習近平体制の腐敗退治は、ここ数十年来と比較すると、考えられないほど大掛かりに展開している。その点で、日本などは足元にも及ばない。日本最大の医療グループ・徳洲会疑獄に対して、東京地検特捜部は青森県警のレベルにも届いていない。小さな選挙違反事件でさえも、収賄側に対して一人も逮捕者を出していない。「特捜部を廃止しろ」が世論となってきている。
史上空前の放射能被害を出している東電福島原発事件では、未だに誰も捕まえていない。日本国民の不満は増大している。他方、習近平体制による腐敗退治を人民の多くは支持している。「権力闘争の側面もある」とする一部の指摘はそうかもしれないが、腐敗が許容される社会は健全とは言えない。
内政では、このほか節約を徹底して腐敗の芽を断ち切っている。これも関連して鮮やかである。贅沢なレストランは、庶民的な料理に切り替えて庶民サービスを心掛けている。
日本では前厚労相などが入り浸ったアスカの迎賓館などの施設が、もし中国で発覚したら関係者はたちどころに拘束されるだろう。ネット社会が放任しないからである。「腐敗役人や金持ちは震え上がっている」「海外に大金を持ち出す悪人に目を光らせている」という中国事情は、日本に比べると、ずっと健全であろう。こうした人民の目覚めは、外交政策の面にも向けられている。
<中ロ関係の深化で安定確保>
クリミア・ウクライナ問題でミソをつけてしまったとされるロシアは、中国重視に真剣である。最近は、ロシアの天然ガスパイプラインを中国に引くという画期的な計画が明らかになった。
超大国から滑り落ちているアメリカ、そのお尻にしがみつく日本の凋落、そこでの暴走も、中ロ関係の深化がそれを食い止めるだろう。
安倍・自公政権は、インドとロシアのプーチン接近で中国封じ込めを狙っているが、そこに背後のワシントンのネオコン・戦争屋がいたとしても、手を出せる状況にない。
こうしたことからも、中国の対日外交が揺らぐことはない。安易な妥協はしない。ワシントンからネジを巻かれている韓国の朴政権でさえも、歴史認識で屈服する考えはない。中韓とも自らの大義に自信を持っている。
吉林省公文書館の「鉄証如山」出版の背景にも、毅然とした対日政策を印象付けている北京、と筆者の目に映るのだが。
2014年9月13日記
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