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2014年09月09日
<財閥が支配する日本政治>
中秋節の昨夜、ブルーベリー農家の友人が自宅に訪ねてきた。彼は筆者のブログ読者でもあるため、千葉県の利権のほとんどを財閥・三井が奪っているという事実を知っていて、そのことも話題となったが、だからといって千葉県人の多くは気付いていない。新聞記者をしながら、足で歩いて来て、ようやく日本の真実に辿り着いたわけだから、一般人が知るわけもない。仕方ないと諦めていると、現在の安倍・国粋主義内閣の正体を分析できない。自公政権の本当の脅威を見抜けないだろう。財閥が支配する日本政治のことを、今回のシンポジウムの場でも指摘した。これに興味を示した中国人記者が相次いだ。
<財閥を知らない中国人記者>
これは予想外の成果となった。取材に訪れた中国紙の若い記者らが筆者に殺到してきた。その反響の大きさにシンポ会場を抜け出して、何度か取材に応じなければならなくなったほどである。
国営テレビ・CCTVは特別の部屋まで用意して、個別の取材までしてきた。熱心な若手女性記者は、筆者を会場出口まで呼びつけてマイクを向けてきた。彼女は安倍の黒幕である財閥に興味を示してきた。
「財閥とは何か」と率直に聞いてくれたので、逆に「君は財閥を知っているのか」と確認を求めてみた。彼女にとって財閥は初めて聞く言葉だったことが判明した。
日本もそうだが、中国人エリートも財閥を知らない。日本に留学しても、新聞テレビから財閥という言葉が発せられることはない。韓国と異なる日本なのだから。せいぜい敗戦後の財閥解体ぐらいのことである。
戦後は見事に身を隠して負のイメージと決別している。日本人も気付いていない。気付いたジャーナリストや学者もいるが、それを書いたりする、論文にまとめることは出来ない。強行すれば、筆者のように糧道を断たれるからである。
この辺の事情などを中国人学者は知らない。正直に言わせてもらうと、日本研究は日本の根本的な構造について無知なのである。医学でいうと、臨床面での対症療法レベルである。病気の根源を追及しない西洋医学なのだ。その点、漢方は病の原因を追及して成果を挙げているものの、日本研究では傷口に薬を塗る程度なのだ。
歴史認識が次々と発生する日本政治、いまの自公政権はその最大・最悪の政権なのだが、それでもその背後の黒幕について全く手が届いていない。
ともあれ、一人の女性記者に対して「財閥研究」をお願いした。「やります」と約束してくれた。このことだけでもシンポに参加した意味があった。
<財閥の巧妙な世論操作>
途方もない巨額な資金をあれこれと工作に使用できる財閥のことを、日本人も知らない。40年ほど政界取材をしたおかげで得た筆者の、机上ではなく、足で稼いだ実績である。20年余の東京タイムズの政治記者生活がベースとなったものだ。
20年余も継続しての自民党派閥記者は、おそらく筆者しかいないだろう。東京タイムズに感謝するばかりである。権力の中枢を見聞出来た幸運児となれた。本も沢山書いた。中国語や韓国語にも翻訳された。こんな記者生活は、筆者が最初で最後ではないだろうか。
平和・軍縮派の宇都宮徳馬に出会えたことも幸いした。「権力に屈するな」が彼の遺言となった。「ボロを着ていても心は錦」である。右翼を支援する財閥のことを最初に教えてくれた宇都宮である。
在京政治部長会に8年9カ月、その間も現場での取材を優先させてきた。先輩に田中角栄秘書をした早坂茂三がいた。彼は秘書の方がお似合いだった。
財閥は日本に限らない。その豊富な資金力で政治家をコントロールする。これは金を求める政治屋に対して一番簡単なことである。それは広告で経営している新聞テレビなども容易なのである。公共放送は人事だ。安倍がNHKに送り込んだモミイは三井である。
国粋主義を支援する読売・日本テレビ、産経・フジテレビは別格だが、朝日も危うい。従軍慰安婦記事の訂正問題を理由にして、朝日の読売化に財閥は必死なのである。財閥が牙を向く日本なのである。むろん、安倍内閣の製造者は財閥なのである。
ネットにもいろいろな指摘がなされているが、残念ながら書き手は財閥を知らない。根ッ子を叩けない。従って、現在も財閥はなんでも出来る権力の源なのだ。議会も司法も、そして政府も自由自在なのである。彼らには、法治無縁といっていい。
<中国人留学生に財閥の罠>
せめて外国の日本研究者には、こうした日本の真実を知ってもらいたい。これが20数年来の希望なのだが、どういうわけか理解されない。原因が少し分かってきた。
外国人のエリート留学生を、財閥は前もって子羊のように飼いならしてしまうのである。これは中国の高官子弟の留学生に対して、アメリカの財閥のやっている手口と同じといっていい。
中国人エリート留学生が、日本の財閥を研究テーマにして財閥から奨学金をもらうことは100%不可能である。天皇制を研究することも同様である。すなわち、本物の日本を知らないで、祖国での日本研究をしている。これこそが財閥の罠なのである。
こうして財閥は日本人のみならず、外国のエリートにも罠にかけてしまって、鉄の扉で見えなくしている。財閥は左手で車や家電などを海外に輸出、現地生産しながら、右手で安倍に改憲軍拡を迫って、既に武器輸出まで手にしている。戦争する日本にしてしまった。
北京にいると、こうした財閥の手口を見えにくくしている。
<ロシアとオーストリアの学者が感動>
筆者の指摘に感動してくれたのは、ロシア人学者とオーストリアの大学で教授をしているドイツ人学者だった。
後者はシンポ終了後の夕食会中、筆者の傍まできてくれてかなりの時間話し合いの機会を作ってくれた。中国に留学した経験者で中国語もベラベラ、通訳の周曉那も食事を止めて必死で通訳してくれた。
社会科学院で日本経済を研究している彼女は、日本への留学経験がない。それでいて日本語を中国語に、その反対も上手にこなしてくれた。彼女のお陰で、多くの取材を難なく受けることが出来た。
中国での日本研究だったことから、間違った日本認識が少ない分、筆者の通訳を最適にこなしてくれた。社会科学院の配慮によるものだった。
真実をあっけらかんと指摘した筆者に対して、多くの報道陣などから「身の危険はないか」という質問も多かった。ということは、北京まで来て日本の真実を語るものがいないという裏付けともなった。
60、70年代に活躍した宇都宮徳馬のような、信念のあるリベラル派不在の日本を印象付けた格好である。これもまた、北京での学術討論会に参加した筆者の成果となった。
<財閥研究が抗日戦争記念館で>
財閥研究はゼロか、実はそうではない。盧溝橋にある抗日戦争記念館の李副館長は、財閥に関心を持っている人物である。
ことし5月、新華社OBの張さんの案内で同記念館を訪問した。戦争遺児・影山友子の思いを伝えるための、久しぶりの訪問だった。その際の語りあいのの中で、彼が財閥研究に真剣に取り組んでいることを知ったのだ。
目下、北京では戦前の財閥による強制労働裁判が始まっている。これへの支援も財閥研究の理由となっている。この記念館に財閥の金は入っていない。筆者は彼らの資金集めに協力したことがあるが、それは健全な労働組合資金であって財閥とは無関係である。
長州軍閥・山縣有朋の背後に三菱がいた。山口県田布施出身の岸信介や今の安倍の背後にも三菱が控えている。むろん、三井も。信濃町・創価学会と三菱の因縁も深く長い。
中秋節の9月8日、東京は雨模様だったが、三井グループ出身の経団連会長の榊原定征は、公然と配下の1300社の会員に対して自公政権への献金を宣言した。5年ぶりのことだ。正に財閥が牙をむき出したものだ。カネも出すから、政策もというのだ。
<超肥大化した財閥>
既に日本は禁止していた持ち株会社を導入している。「株式所有で国内企業の事業活動を支配する新たな財閥復活と強大化」がお目当てである。戦前財閥の数千、数万倍の規模に膨らんでいる。
これを推進した通産省は財閥の下請け官庁である。これを禁じていた公正取引委員会も通産官僚の意向に屈した。中曽根バブルで踊りまくった財閥も、崩壊を機に、持ち株会社導入で焼け太りの状態にある。他方で、いつでも労働者の首切りを可能にできる非正規雇用も勝ち取っている。
貧富の差拡大で社会不安は増大している日本である。
これから北京などで本格的な財閥研究が始まれば、日本の真実が明らかにされよう。約束したい。それは日本人の多数にも訴えておきたい。日本の民主主義の夜明けも近いはずだ。
2014年9月9日記
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