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「改憲論者」小林節氏がまたまた「赤旗」に登場!
>日本が70年、戦争をしなかったのは9条のおかげ。誇っていい国柄だ。テロや紛争が横行する世界で新しい価値だ。日本は「戦争の止め男」になれる。
戦争のストッパー・日本ってカッコイイっす! pic.twitter.com/nrvKLMU5uo
― カクサン部長 (@kakusanbuchoo) 2014, 9月 10
<日本の岐路 今言いたい>
「集団的自衛権」/安倍首相は三重の憲法違反/国民を見下した政権 もはや倒す以外にない
慶応大学名誉教授、弁護士 小林節さん
「しんぶん赤旗・日曜版」 2014年9月14日号 5面
「改憲論者」を自任する小林節・慶応大学名誉教授が、安倍政権の「集団的自衛権行使」をめざす路線に「待った」の声を上げ続けています。今の局面をどう見るか―。小林氏に聞きました。 田中倫夫記者
集団的自衛権行使容認の閣議決定で大騒ぎになり、安倍晋三首相は意図的に冷却期間を置こうとしています。
だけど、忘れちゃだめです。安倍政権は三重の憲法違反をしました。憲法で、権力者を監視する資格を与えられているのは主権者である国民大衆です。憲法が期待する主権者としての役割をわれわれが今、果たすときです。
三つの憲法違反とは何か―。私なりにあらためて指摘したい。
第一は、憲法9条を踏みにじったことです。
9条は、1項で「戦争」を放棄し、2項では「軍隊」と「交戦権」―つまり、海外で戦争を遂行する手段の保持をも禁じています。
だから日本は、自らが侵略された場合にのみ、「自衛隊」が抵抗する「専守防衛」を国是としてきました。「海外派兵の禁止」も、この憲法に由来する当然の国是だったのです。
自国が侵略された場合、単独で反撃することを正当化する権利が「個別的自衛権」です。これは国際慣習法上、全ての独立主権国家に認められています。他方、今問題になっている「集団的自衛権」は、同盟国を支援するために、海外派兵することがその本質です。これも国際法上では認められていても、わが国では、憲法9条で行使できないとされてきました。
この「集団的自衛権」の行使を解禁するという安倍政権の閣議決定は単純、明快、乱暴な憲法違反です。
第二は、憲法改正手続きを定めた96条違反です。改正手続きなしに内閣が憲法解釈の変更だけで、9条を勝手に踏み越えるのは明白な違反です。
第三は、憲法99条に明記された公務員の「憲法尊重擁護義務」にたいする違反です。
決定内容だけでなく、きわめて不誠実な政治手法も大問題です。
安倍内閣は「わが国を取り巻く安全保障環境の大激変」を語り、閣議決定を急がせました。
尖閣諸島に中国が軍事侵略してくる、北朝鮮のミサイルが飛んでくる、といった「脅威」をあおりました。私も、中国や北朝鮮の動向に懸念は持ちますが、「オオカミ少年」になってはいけない。尖閣諸島は太平洋の入り口にあり、米国との対決も覚悟して中国が軍事侵略することはまず考えられない。北朝鮮はミサイル攻撃したら即、反撃され、自国が滅ぼされる。現状では、「特別な脅威」ではありません。実は政権当局者もそれは知っているでしょう。それなのに「オオカミ少年」のように「脅威」を声高に語り、急ぐ口実にしたのです。
しかし、あれほど「急務」といったのに閣議決定後はどうですか。関連法案の国会提出は急がず、来年5月以降だという。知事選や統一地方選での争点化を避けようとしています。
首相は、国内でこの問題を避ける一方、外遊先では集団的自衛権を解禁し「積極的平和主義」に転じたと説明し、「同意を得た」と宣伝しています。法律もできてないのに日米防衛協力ガイドライン改定も進める方針です。
この手法こそ主権者国民を見下した態度です。緊急でない話を緊急と偽り、国民には時間をかけた冷静な議論をさせず、与党だけで憲法を破壊する。その後、国民が忘れるよう時間を置き、国際的には話を進めて、「国際公約」の大義で国民を納得させる―。こんな反省のない政権はもはや倒す以外に国民主権を守る道はありません。
「集団的自衛権行使」には世論調査でも反対が増えています。安倍首相は、「選挙で圧倒的に信任された」と反論しますが、小選挙区制で4割台の得票で7割の議席をとっただけ。民主党が極端に票を減らしたためです。基盤は弱いし、政権交代させるのは難しいことではありません。
改めて気付いた9条の価値
私は、憲法9条で自衛隊と自衛戦争をはっきり認めるべきだという改憲論者です。しかし、今回改めて気付いたことがあります。
経済大国の日本が実に70年も戦争をしていないという事実です。こんな国は世界の歴史上ありません。9条があるからです。誇っていい日本の「新しい国柄」です。テロや紛争、宗教対立が横行する国際政治では新しい価値です。日本はこの実績を生かし、「戦争の止め男」になれる。しかし、集団的自衛権で「米軍の2軍」になったら「止め男」の資格はなくなる。それどころか、東京でもテロが起きる可能性が一層高まります。そんな危険な道は断じてストップさせねばならないと思っています。
こばやし・せつ=1949年生まれ。慶応大学法学部、大学院を経て、ハーバード大留学。慶応大学助教授を経て教授に。2013年、96条改正問題で「裏口入学」と安倍政権を批判。14年、同大を定年退職し名誉教授に
(*文中の写真は「しんぶん赤旗・日曜版」記事のものではない。)
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