森裕子裁判が提起した最高裁事務総局の問題、だれが検察の捏造報告書をリークしたのか？　ルートは２つしかない
http://www.kokusyo.jp/%E6%A3%AE%E8%A3%95%E5%AD%90%E8%A3%81%E5%88%A4%E3%81%8C%E6%8F%90%E8%B5%B7%E3%81%97%E3%81%9F%E6%9C%80%E9%AB%98%E8%A3%81%E4%BA%8B%E5%8B%99%E7%B7%8F%E5%B1%80%E3%81%AE%E5%95%8F%E9%A1%8C%E3%80%81%E3%81%A0/
2014年09月09日　 MEDIA KOKUSYO

『財界にいがた』（９月号）が、７月１８日に判決があった「森裕子VS志岐武彦」の裁判を総括する記事を掲載している。タイトルは、「一市民を名誉毀損で提訴した森裕子・前参院議員が痛恨の完全敗訴で控訴断念」。

通常、裁判が終了すると、法廷における被告と原告の攻防は、過去のでき事として、記憶の片隅に追いやられてしまうものだが、裁判の終わりは調査報道の終わりではない。５年、１０年、あるいは２０年の検証が必要だ。その意味で、『財界にいがた』の報道には意義がある。

この事件は、MEDIA　KOKUSYOでも繰り返し報じたように、２００９年９月１４日に投票が行われた民主党の代表選に端を発している。菅直人氏と小沢一郎氏の対決だった。

ところが投票日と同じ１４日に、小沢氏の身の上に政治生命にかかわる事件が勃発する。東京第５検察審査会が小沢氏に対して、起訴相当決議を下したのだ。これにより小沢氏は強制起訴されることになった。

小沢氏が菅氏を追い上げていただけに小沢落選で、支持者は落胆したと同時に、東京第５検察審査会を管轄する最高裁事務総局に対する疑念を抱いた。

あまりにも不自然だ。なにか裏工作が行われたのではないか？

この疑惑の解明に乗り出したのが森氏と志岐氏だった。そして調査の過程で東京第５検察審査会が、「幽霊審査会（架空の審査会）」だった疑惑が深まったのである。架空の審査会、つまり最高裁事務総局が小沢起訴を決めた公算が強くなったのだ。

それを裏付ける根拠が、情報公開制度で入手した膨大な資料を検証する中で、次から次へと浮上してきたのだ。さらに裁判が終了した後も、新疑惑が発見されている。これについては次の記事を参照にしてほしい。

■検察審査会法の４１条の解釈変更、報道されないうちに変更されていた、だれもが簡単に刑事被告人になるリスクの到来
http://www.kokusyo.jp/%E6%A4%9C%E5%AF%9F%E5%AF%A9%E6%9F%BB%E4%BC%9A%E6%B3%95%E3%81%AE%EF%BC%94%EF%BC%91%E6%9D%A1%E3%81%AE%E8%A7%A3%E9%87%88%E5%A4%89%E6%9B%B4%E3%80%81%E5%A0%B1%E9%81%93%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84/

志岐氏は「幽霊審査会（架空の審査会）＝最高裁事務総局のよる議決」説を一貫して主張した。これに対して、森氏はある時期から「幽霊審査会（架空の審査会）」を否定、「検察誘導説」（検察官が審査員を誘導して小沢氏を起訴させたとする説）を強調するようになった。そして論争に発展し、森氏が志岐氏を名誉毀損で提訴するに至ったのである。

◇森氏の調査を正当に評価

この事件は日本の司法制度の要である最高裁事務総局の恐るべき不正が絡んだ日本の戦後民主主義の再評価にかかわるスキャンダルである。それだけに客観的な事件の事実認識が極めて重要だ。

『財界にいがた』も事件を総括するにあたりこの点を踏まえており、森氏の活動も正当に評価している。たとえば次の記述である。

森議員の調査活動の中でも最も大きな成果といえるのが、検察審査会の審査員を選出するために最高裁事務総局が導入した「検察審査会候補者名簿管理システム」の実態解明だ。これは審査員を無作為に選ぶいわば��クジ引きソフト″なのだが、森議員は門外不出のはずのこのソフトを独自に入手、専門家に解明を依頼したところ、数々の問題点が浮かび上がったのだった。

具体的には、このソフトは選出したい人以外を簡単に除外できるなど恣意的な操作が可能で、しかもこうした不正を行っても証拠すら残らないというのだ。このため森議員は国会質問の場で、最高裁事務総局に対して検察審査会の審査員の選出方法に問題があるのではないかと厳しく詰め寄った。

このソフトが今も使われているとすれば、日本の検察審査会制度は完全な欺瞞（ぎまん）ということになる。勝手に有権者や架空の人物の名義を借りることで、最高裁事務総局は架空の検察審査会を設置することが可能になる。

そして、たとえ検察が刑事事件の被疑者を不起訴にしても、架空審査会を設置すれば、最高裁事務総局は被疑者を起訴することができる。しかも、判決を書くのは、最高裁事務総局の管理下にある裁判所であるから、起訴したものが自分で判決を書く恐ろしい構図になりかねない。

◇今後の解明点

クジ引きソフトの問題ひとつに焦点を当てても、この裁判の終わりが事件の終わりを意味しないことが分かる。裁判は終わったが、解明すべき疑惑は山積みになっている。以下、今後、解明しなければならない点を指摘しておこう。

�@検察審査会で使われている同じクジ引きソフトが、裁判員制度でも使われていないか？ 使われているとすれば、裁判員制度も欺瞞（ぎまん）ということになる。

�A問題のクジ引きソフトの制作やメンテナンスに投じられた資金が相場を大きく超えている事実がある。森氏の調査では、約６０００万円が投じられたが、相場は高く見積もっても１０００万円程度。収支明細を解明する必要がある。

�B最高裁事務総局に対する批判をかわし、「検察誘導説」にすり替えることを目的に、何者かが『週刊朝日』などにリークした捏造報告書に関する疑惑。最大の解明点は、だれが捏造報告書を検察から、外部へ持ち出したのかという点である。この点があいまいにされようとしてる。

常識的にはルートは２つしかない。第１のルートは、検察内部の人間による捏造報告書の持ち出しである。第２のルートは、小沢裁判の当事者−つまり小沢弁護団（弘中 惇一郎弁護士、喜田村洋一弁護士ら）か小沢氏本人による持ち出しルートである。

さらに極めてまれに窃盗犯による持ち出しの可能性もある。

◇野党議員が国民の信頼を得られない理由

森氏は、先の参議院選挙で落選した。そのために最高裁事務総局をめぐる数々の疑惑は解明されないままになっている。わたしは森氏が明らかにした成果を、別の野党議員が引き継ぐのかと思っていたが、今のところその気配はない。

戦後民主主義の評価にかかわるあまりにも重大な問題なので、自粛している可能性が高い。野党議員が国民の信頼を得られない理由もここのあたりの姿勢にあるようだ。

コメント
01. 日高見連邦共和国 2014年9月09日 17:16:40 : ZtjAE5Qu8buIw : lt7TdFOYcQ この問題を『森氏ＶＳ志岐氏』という単純な構図に貶めてはならない。 これは現代日本の、検察と司法が政治に介入する“闇”を照らす光だ。 こんな大問題を前に『黙して語らず』はいったい誰だい！？ “そいつら”が我々国民の本当の敵だ！！
02. 2014年9月09日 20:06:25 : JjSQKQLkmo 　この件で森ゆうこさんが敗訴したからといって落胆する必要はさらさらない。闘うことで明らかな部分とそうでないものとの区別は大事ではあるが、それはこの裁判の本質とは違う。 　裁判で闘うことにより、政治・裁判所・検察がぐるになれば何でもできることの闇を暴く一助どころか、核心を突いたことも事実でｓる。 　森ゆうこさんとて、口に出せない恐怖を味わってきたのがこの小沢さんの事件。森さんの勇気はへたれ民主党の当時の幹部の比ではない。 　がんばって欲しい政治家である。
03. 2014年9月10日 04:47:47 : NJ2W14KaGY 　小沢事件に続き　 　村木厚子事件 　美濃加茂市長事件 　その他に 　三井環氏の件や富士ソフトの件など国民は多くを知った。 　“リニア中央”の巨大電力消費と巨大費用。 　チェルノブイリ原発事故では避難区域がの３００�qだが、危険なフクシマから東京は３００�q圏内に余裕で入っている。 　 　（国民は正確な情報を求めている。デング熱デマはマスゴミが流す。昭和天皇の実録もマスゴミ経由では国民誘導の恐れがある。）
04. 2014年9月10日 07:18:38 : 0ejGrNroHE 「与党には及ばず」の漆間発言から、漠然としていた検察冤罪が白日の下となり、裁判所も右に直れと知った。 主権者国民の代理であるべき政治家が、こぞって対応すべきを、検察裁判所マスコミと足並揃えたことを、忘れない。彼等は自らの使命を放棄したのだ。 使命を全うした森ゆうこさんが、その後、選挙に敗れるなど、あってはならないことだ。 国民の民主主義への意識が、上がることが肝心。沈黙は肯定。知っていることを、考えたことを、話していこうではないか。
05. 2014年9月10日 14:16:47 : lCR5Qf0f6g 04>さんの言う通り、このような重大な事を他の議員達は知らぬふり、何の為の議員なのか、本当に情けない。自分の身が安泰であればそれでよし、自己保身の議員ばかり、司法、検察は自民党特に清話会の人間は何をしてもお咎めナシ、法治でなく放置国家である。
06. 2014年9月10日 14:32:57 : zg7JFduSvw 多くの生活の党支持者が森裕子元参議院議員を支持しています。 それは、森裕子元参議院議員が正しいと理解しているので、当然です
07. 白猫 2014年9月10日 16:03:53 : 3UXZ9G0eyfiL6 : 1PGhjhZz7A 志岐さんと森裕子さんが法廷で争うことになったのは大変残念なことであったと思っている。 何故ならば、日本の法廷そのものが闇の世界であり、官僚支配の伏魔殿に思えるからだ。 「森裕子に鉄槌を下す」と言った連中の土俵なのだ。 私は志岐さんが主張する架空決議説を支持しているが、森裕子さんがこの説を支持しなかったからといって森裕子さんを誹謗中傷することは間違っている。 西松事件、陸山会事件と続いた国民主権を否定する検察司法の違法な政治介入に敢然と立ち向かった政治家で森裕子さんの右にでる者はいないと認識している。 私は現在もこれからも政治家森裕子さんを懸命に応援していくつもりだ。
08. 2014年9月10日 17:02:32 : VM8uRz0r6Q 漆間発言は、全公務員（含司法）（除立法）にとっては「神の声」
09. 2014年9月10日 17:28:23 : UTSoOoEWGF 架空議決説って今も審査員がいないというやつだったよな。この前、福島原発告訴団が申し立てた第五検審審査で東電旧経営陣に起訴相当議決が出たのはどういう事なんだ。これについて説明できる奴いるのかな？
10. 2014年9月10日 17:43:02 : 8dKCLC0Lxo ０７さんに同感。 いまだ、検察、司法、検察審査会の闇は続いているし、一部の政治家を依然として狙っている。

11. 新共産主義クラブ 2014年9月10日 17:49:04 : w0NMVeciJ/Y.. : 183U02GDLU >>09さん 小沢一郎を陥（おとしい）れようとした連中が、動いたのかもしれないな。 小沢一郎は東電とズブズブだから、連中は小沢を困らせたかったようだね。
12. 2014年9月10日 19:32:39 : FoozYI3PZF >4さんと >7.白猫さんに同意。 ただ一点だけ、私は志岐氏の架空議決説は支持していません。 しかし、志岐氏の説が正しいか？ 森ゆう子氏の説が正しいか？ この正誤にこだわって両者のどちらかを誹謗中傷する事は、>7.白猫さんの仰る通り私も間違っていると思います。 不正を行ったのはこの両名ではないからです。 結局この不毛な争いの中、検察にとって目の上のたんこぶだった森ゆう子氏は落選し、何だかんだ権力の不正の追求がどこかの時点から味方同士の争いに変わってしまい、非常に残念な結果になってしまいました。 これ程の大事件を生活の党の議員を含め他の国会議員も問題にしないのでしょうか？ 森ゆう子氏みたくなりたくないということなのか？ この事件は、あのニクソンを辞任に追い込んだウォーターゲート事件に匹敵する程の重大事案であると思います。 一般市民では志岐さん、元国会議員では森ゆう子さん。 私が知らないだけかもしれませんが、この問題を徹底的に追求するジャーナリストがいないのが不思議でなりません。 特にジャーナリストにとっては、所謂これ程の美味しいネタはないのではないか？ 都民
13. 2014年9月10日 19:46:14 : JFBcDRs0dM >>11. 新共産主義クラブ 2014年9月10日 17:49:04 : w0NMVeciJ/Y.. : 183U02GDLU 　>>小沢一郎は東電とズブズブだから なに馬鹿なこと言って人を誑かそうとしてるんだ！ それは小沢が自民党議員だったころのカビがはえた話だ。 今は一人でも一国一城の主で党首をやってる。 抜き差しならぬズブズブ関係にある自公カルトの新閣僚がネオナチと国会で証拠写真をプリプリ。 新共クラブくん、馬鹿も休み休みにしてくれないか。 ぜんぜん駄目なのは靖国参拝した第二次アベノバカンス政権だろ。恥！！
14. おじゃま一郎 2014年9月10日 19:50:16 : Oo1MUxFRAsqXk : 74HWvhaagQ ＞森裕子裁判が提起した最高裁事務総局の問題、 ＞だれが検察の捏造報告書をリークしたのか？　 ＞ルートは２つしかない 森ゆうこは、孫もいることだし、今後は選挙での当選もないし 裁判には負けるし、もう静かに余生をお暮らせてやるべきである。
15. 2014年9月10日 20:41:03 : UTSoOoEWGF >>11 おいおい、真面目に聞いてるんやから真面目に答えてくれ。旧東電経営陣が裁判に掛けられて小沢が困るか？俺はちゃんとしたこの答えを聞くまでは架空議決説なんて妄想だと思うよ。
16. 2014年9月10日 21:49:19 : Y5FUcDQMQc 森ゆうこに、鉄槌は下された。 選挙落選、今回の裁判判決がものがたっている。 検察の捏造報告書のリークは最高裁事務総局が絡んでいるのは間違いない。
17. 2014年9月11日 08:30:47 : p5VGJS99s6 ＞森氏は、先の参議院選挙で落選した。そのために最高裁事務総局をめぐる数々の疑惑は解明されないままになっている。わたしは森氏が明らかにした成果を、別の野党議員が引き継ぐのかと思っていたが、今のところその気配はない。 記事末尾近くの上記記述について、少なくとも生活の党の議員が引き継いで解明するのが自然だと思う。
18. 2014年9月11日 11:14:51 : UTSoOoEWGF 誰がリークしたのかを問題にする意味が分からんな。捏造報告書の存在は既に明らかにされていたじゃないか。誰も知らないのが明らかになったのなら調べる価値はあるけどね。弁護側、検察、裁判所の三者は知っていた。これが公になっただけだろう。一市民にとって不都合な真実が公に明らかになったというだけ。流したのはどこのどいつだと一市民が個人的に怒ってるだけに思えるよ。
19. 2014年9月11日 13:16:50 : ZRWjLL3joc 私は志岐氏の味方でも、森夕子元議員の味方でもない。 悔やまれるのは、生活の党の議員、党員、サポーターが、この問題で分裂させられたことだ。 自民党、共産党、、官僚達、既得権を守ろうと必死の現支配体制にとっては、こんなに美味しい展開はない。小沢潰しの一貫として仕組まれたのではないかと勘ぐるくらいである。 我々は今、最高裁と検察審査会に、数々の不明と闇がある事を知っている。これこそ日本の国家の根底を揺るがせる、日本の最大の闇の一つであり、民主国家として存続して行く為には、あばき、糾してゆかなくてはならない問題だ。 この重大な問題を、お二人は協同して，国民のためにあばいてきたのではありませんか。 森さんは、政治家として、志気氏を提訴するという事だけは、すべきでなかったと思う。 また、裁判の集結にかかわらず、この闇は追及されなくてはならない闇です。
20. 2014年9月11日 20:05:37 : 9ATG082zpg ＞小沢事件に続き　 ＞村木厚子事件 ＞美濃加茂市長事件 いつもの飯島ですか・・・、在日らしいですが、 今日は、無理やりに朝日に吉田調書を訂正させてるし、≪岩路氏死亡≫の“直後”って！！！ ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 　★２０代の自殺者を倍増★させたジミン・・・・ 　　△ジミンの放射能垂れ流し、時間差があれど、発病しても福島県民のように捨てられる 　　△年金使い込み→→→１００兆円もの使途不明金 　　△非正規拡大で生涯を貧困の連鎖、生涯がＷＰやフリーター、貯金ゼロ 　　△毎年２０万人の外国人労働者の輸入で、非正規からも解雇される将来 　　△自衛権の戦争要員にされる 　　△政治屋や大人を信用できない などなど、 　　　　　　Ａ：≪将来に不安しかない≫　 　　　　　　Ｂ：≪自分の価値を見出せない≫ が主な理由。 ＞検察の捏造報告書のリークは最高裁事務総局が絡んでいるのは間違いない。 ＜小学生でもしちゃった越後屋と悪代官の悪巧み・・・・ 　これじゃ、２０代の自殺者が増え続けますね・・・ 　福島の仮設での自殺者も増え続けていますが・・・

21. 2014年9月11日 21:13:33 : atiGWFoKO2 推理ファンの架空議論は、別世界でどうぞ・・・ こんな記事流して誰が一番喜ぶか、自分の頭で考えよう。
22. 2014年9月12日 06:35:07 : INmRx7FCeK 東京第５検察審査会を管轄する 「最高裁事務総局」に対する疑念を抱いた。 ↑私も、同意見だ。政治の歴史を変える 操作と工作がおこなわれた、ととらえている。
23. 2014年9月12日 11:41:16 : 0ejGrNroHE >>19さんの仰る通り。残念でなりません。 捲土重来を森ゆう子さんに期待しています。そして、徹底的に闇を明かして欲しいと願っています。 これに限らず、公に大ウソを平気でつき鉄面皮でいる政権政治家官僚経団連大メディア連なる記者編集者キャスターコメンテイターのこの現実を子供たちに毎日のように見せつけ、明るい未来を語りようもありません。 子供たちに胸を張れる大人になりたい。
24. くと 2014年9月12日 23:19:03 : 3U0O3o7M5leEU : XHpUndGLEg タイ・バンコクで小沢支持をしている人たちによる、話し合いが持たれているらしい。 http://blogs.yahoo.co.jp/gentenkaiki_thai

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