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役員人事を発表した安部首相/(C)日刊ゲンダイ
自信喪失が顕著になった内閣改造・党人事 永田町の裏を読む/高野孟
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2014年9月4日 日刊ゲンダイ
秋の政局の幕開けを告げる内閣改造・党人事だというのに、石破茂幹事長の去就問題をはじめとしてすべてがダラダラとして締まりがない。自民党中堅議員に感想を求めると「むしろ安倍晋三首相の気力の衰えが浮き彫りになって、同僚の間でも『アレッ、こんなんで大丈夫なのかな』という声が出ている」と言う。
「だってそうでしょう、この時期に内閣発足以来初めて改造するのだから、テーマは『人心一新』の鮮やかさ以外にない。野党時代からの5年間で大臣候補者が60人もたまっているから、その欲求不満も解消しつつ思い切って清新な顔触れを登用して、『さあ、打って一丸、秋の難局に立ち向かうぞ』という構えを、党内だけでなく国民向けにもアピールする絶好のチャンスだというのに、これではねえ」と。
主要閣僚の留任は当初3人といわれていたのに、結局、6人。官邸も、入閣を切望していた世耕弘成官房副長官はじめ、あまり評判のよくない5人の首相補佐官も全員留任。
「強気の攻めを売り物にしてきた安倍さんが、集団的自衛権容認の閣議決定で世論から叩かれて支持率が落ち始め、その影響で滋賀県知事選でまさかの敗北。あわてて集団的自衛権がらみの関連法案は来春以降に先延ばしすることを決めたあたりから、どうも自信を失い始めたんじゃないか。8月には4─6月のGDP年率マイナス6・8%というショックもあり、アベノミクス失速と言われたこともあって、強気から弱気へ、攻めから守りへと追い込まれて、それでこんな目先の安定感だけ重視する自信喪失型の人事になってしまったのではないか」(前出の議員)
同席していた別の官僚出身議員も言う。
「秋をみても、福島と沖縄の県知事選はうまくいきそうにない。拉致問題は安倍周辺が思い描いたような華々しい展開になりそうにないし、11月に日中首脳会談が実現すればひとつの目玉となるが、その時期はそれよりもアメリカからTPPの無理やり決着を押し付けられて国内大騒ぎでしょう。そうこうするうちに、消費税再増税の決断が迫られるが、アベノミクス失速が誰の目にも明らかになる中で本当にやれるのか。どうも、歯車が悪い方へ悪い方へと回り始めたようで心配だ」
週刊誌によると、病気を抑えるためのステロイド薬の多用で副作用が精神にも及び、落ち着きがなくなり、不眠や興奮しやすいなどの症状が出ることがあるという。それも安倍の気力減退の背景にあるのかもしれない。
▽〈たかの・はじめ〉1944年生まれ。「インサイダー」「THEJOURNAL」などを主宰。「沖縄に海兵隊はいらない!」ほか著書多数。
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