02. 佐助 2014年9月06日 10:40:01
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「戦争と弱肉強食」長くなり申し訳ありませんが興味がある方のみ読んで下さい1929年の世界恐慌により1929〜32年の経済指標(生産・販売・雇用・投資・貿易)に戻れたのは、12年後の、日本の真珠湾攻撃で、第二次世界大戦に参戦した1941年になってからだ。その間、ナチスドイツと軍国.義日本は、1935年頃には、軍需景気により、金融恐慌の打撃から脱出していた。そのため、バブルから早期脱出する手段は戦争であるという妄想をもつ人はビックリするほど多い。なにしろ日本は、朝鮮戦争特需やベトナム戦争特需を体験しているため、戦争による景気回復を待望する妄想は、鍵もかけないで放置されたままである。 ナチスドイツと軍国日本が、第一次世界金融恐慌から早く脱出できた決定的で、普遍的な要因は、世界の金融システムから隔離された「経済鎖国」のセイである。。「経済鎖国」とは何か? それは、貿易と外国からの投資を制限することだ。しかし「経済鎖国は、世界的金融バブルの打撃を軽減する。だが、経済現象の停滞は免れない」 80年代の東南アジアで発生した為替バブルでは、マレーシア政府は、ソロスらに逃げら非難し、能動的な「経済鎖国」政策を採用した。その結果、外国資本の投資は減速し、工業化が遅延した。タイの軍事政権も、能動的「経済鎖国」を選択した。経済の停滞は避けられないが打撃が軽減した。 英国のスターリング地域(英連邦と植民地)の特恵関税も「経済鎖国」である。そのため、第一次世界金融恐慌の打撃を軽減し、経済指数の早期上昇を可能にした。 イランや北朝鮮は、受動的「経済鎖国」である。そのため、世界的バブルの影響は軽減されるが経済の停滞は避けられない。そのためにイランは日本の建設機械や商品を多く輸入し指導した時期がある。そのことでイランには日本に対して友好な人が多く存在する。 過去の列強による植民地分割時代のように、戦争で資源を略奪し、他民族を奴隷化し、巨額な賠償金をせしめることは不可能になっている。にもかかわらず、ポンドやドルは、その世界通貨の地位を守るため、世界の憲兵として、全世界の戦争と紛争に介入し、無益な殺傷にカネをバラ撒けたのは、自国通貨が世界通貨だったからである。その結果、世界通貨ポンドもドルも、戦争によって、その凋落を加速させた。それなのに、どうして、戦争が金融大恐慌から脱出る早道だという妄想を捨てられないのか!平和憲法を変えて核武装し、世界の憲兵の仲間入りをしたいという流れが、いまや多数派となりつつあることは非常に残念だ。だが新しい機軸通貨体制により、戦争なしに世界信用収縮恐慌が収束できる。平和憲法を捨てなくてよい。ドルの通貨不安も解消する。 世界経済とリンクされている貿易と投資の自由経済国家は、2010年に、その経済指数(生産・販売・株式・雇用・投資・貿易)を、三分の一以下に縮小させる。そして、能動的&受動的に貿易と投資を制限し、世界経済とのリンクを弱めている経済鎖国家も、2016年前後の3年間、その経済指数を10%から25%ダウンさせることは避けられない。
日本だけが、90年代に経験した失われた10年間の苦痛を、再び10年以上も経験しなければならないのか? 今度の苦痛は、国内市場の縮小を海外市場の拡大によってカバーされた、蜃気楼化された経済指数が正体だからだ。1972年以降ドルのキン離れによる世界の信用膨張で、最も恩恵を受けた国が日本だからだ。そのため、日本は、最大の打撃をこうむる。この恐怖の体験を日本は避けられない。 この経済蜃気楼を、日本の指導者とエコノミストたちは、現実だと錯覚した。そのため、第二次世界的スーパーバブルの到来に対して、全く無防備である。そして、このスーパーバブルの原因が、ニクソンのドルとキンの交換停止にあることを知らない。 そして一国の景気循環は、長期の景気下降期には、三年半前後の景気の山と一年前後の谷の長さが反転し、山は一年前後しか回復することができない。そして、アベノミクスのような小山で景気が復活したと喜んだ翌年は、より一層の不況に見舞われることになる。 そのために、その縮小スピードを、景気の縮小速度より遅延させれば、倒産消滅は避けらない。そして慣習期の商品にあぐらをかき、市場拡大のインパクトのある商品を開発できなかった企業は、縮小&倒産は避けられない。しかも各産業のトップ企業を入れ替え、次の時代をリードする企業を誕生させ急成長させる。 世界の信用収縮恐慌のような株式大暴落を予測するには、2ヶ月半から3ヶ月ごとに、概念が反転するのを観察しなければならない。世界の投機資金が間接的に大流入し円安の円が迂回し投機資金化し外国企業・個人が約75%取引寡占するとハゲタカは逃げるので大暴落は無避けられない。 世界のエコノミストは全員、超関税自由貿易主義者なのである。関税をゼロにし、自国の農業や中小企業を壊滅させても、世界信用収縮恐慌の再発は絶対に防止すべきだと信じているのだ。そのために、世界信用収縮恐慌を発生させる世界基軸通貨の交代は見えない。そして、迫りくるバブル崩壊のインジケーターの足音が振り切れるタイミングも予知できない。 世界信用縮小恐慌がスタートする号砲として記憶されることだ。その遠因が、基軸通貨がキンとの交換を停止し、通貨の為替交換を自由(フロート)化したことにあるということは、経済学には、未だに全く見えていない。基軸通貨のフロート化で、歯止めを失った世界の通貨は膨張し、株や土地を中心に信用膨張バブルを発生させる。その空前のバブル景気を謳歌した米国と日本が、三段階の株暴落を経験し、新基軸通貨体制に移行するまで、収束復元できないのだ。とりあえずドル・円・ユーロの三極基軸通貨体制を採用し、固定為替システムに戻し、通貨を安定させるべきだ。そして失われた十年は先送りされた十年となった。 商品の世界的優位性は、40年ごとの「ルールの破壊/創造」周期によって、後進国が先進国に追い付き追い抜くことによって誕生する。後進国はルールの破壊期に、伝統慣習を破壊する度合いが、先進国よりも広く深いため、新しい流行を積極的に受け入れるために、商品の世界的優位性を獲得する。
日本の商品の世界的優位性は第二次産業革命で2060年まで維持できるが,産業革命を遅延させると東南アジアの工業国と工業都市は、日欧米に追いつき追い越すことになる。2019年頃から徐々にその姿が現れます。マスコミは東南アジアは「日欧米に追いつき追い越すことはできない」と反論する,次々と後進工業国にイニシアチブを奪われる。しかし、米国のようにサービス産業の優位は維持できる。 暴動の発生は不可避
上海と香港バブルの崩壊は、中国の社会主義システムの崩壊とは無関係に発生する。香港ドルが、英国植民地政策とポンド基軸通貨時代の遺産であること、そして世界経済の盲腸であることを、世界のエコノミストはスッカリ忘れてしまっている。ケインズ流に、垂れ流された香港ドルが元を優先選好すると、世界経済遺産の香港ドルは、盲腸のように切除されざるをえない。そして、上海株と香港株の投機を支えているのが、香港ドルなのである。米国の住宅ローンと重なると大暴落が避けられない。 今回は,銀行や信用金庫や郵便局の窓口で投資信託を売っているため、投資信託の解約取付け騒ぎが、銀行の預金引き出しの取付け騒ぎに先行して発生することが避けられない。マスコミと社会学者は、取付け騒ぎやパニックは、デマ風聞から発生すると確信している。銀行や証券の窓口の長い行列をデマのせいにしていると、全国の銀行に波及して、紙幣の印刷が間に合わなくなる。そのために、全国の銀行を一斉に閉めるモラトリアムに追い込まれる。一千万円以下の預金の返済を保証しても、一日でも死に金になることを避けるため取付け騒ぎは拡がる。 日本はカードが普及しているため、ATMを完全停止しないと、公平に一文無しにはならない。公平感が崩壊すると、相互扶助の精神は発生しない。不公平感が発生すれば、暴動の発生は不可避となる。 日本の失業数は、過大集計する国に比べると三分の一以下と少ない。日本の失業統計は、失業保険給付者数が中心である。日本人は、常に過少集計された失業者数を聞かされている。消費者物価は食品とエレクトロニクス商品の平均値で、下げ続けている消費者物価統計を聞かされている。こうした政府の統計は、現実の実感とかけ離れているが、直接個人には実害がないから批判がない。 生産工場を海外に移転し、労働者の賃金を抑制したために、国内の消費市場は横ばいだったため、企業は「付加価値」を上げたいが、それよりも「利潤」の低下から自己防衛するために、偽装し腐敗し糾弾されている。それを、国家レベルでは、対症療法的、官僚的に規則と罰則を強化し自己の不作為政策の失敗の追及から逃れようとする。そのため、消費市場の縮小を一層加速し、朝令暮改で混乱させる。 企業レベルでは「石油をはじめとする原材料の値上がりは、もはや、コストダウンで吸収する限界を越えた。偽装するよりも値上げを選択したほうがましだ」と、思考を反転させたことが、政治・経済の指導者とマスコミとエコノミストには見えない。消費者は「しかたがない」とあきらめて、「買い溜め」の自己防衛の思考と行動に反転する。そのため、小刻みの値上げは成功したように見える。この「買い溜め」思考と行動は、消費習慣をスグには変えられないために発生する。 日本のデフレは、日本の生産工場を半分移転することによって、労働者の収入が抑えられたために維持された。企業はデフレ=価格上昇できないために「偽装」努力していたことが、2007年に一斉に噴出した。「通貨」と「物価」の関係だけに限定すれば、通貨の垂れ流しは、必ずインフレ=物価の上昇を発生させる。だが、通貨の価値の下降=物価の上昇を発生させるハズなのに、インフレが発生しない現象だから、デフレ(インフレにならないインフレ)とよばれる。しかし、米ドルが、第三次金本位制を採用するまでは、どの国も、米ドルとのぺッグ制によって、ハイパーインフレから脱出することができなくなる。 海外の安い労働力を求めるブームヘと反転は,自国の消費市場の縮小は世界貿易を縮小させる。各国の原産地表示とその国で生産した部品を使用しなければならない範囲は拡大され規制される。そして「二年前から危ないと思っていた」というセリフと、「誰が予期できただろう」というセリフを、これからの十年間は、繰り返し聞くことになる。 日本の90年代バブルの崩壊でも、大企業と金持ちは、証券会社から損失を全額補填されていたことが、日経新聞のスクープで報道された。2006年の村上ファンドでは、日銀総裁と数人の企業家名が、高配当受取り報道でチラリと見えたがスグ幕は下ろされた。 国家は金持ちでない個人には、自己責任だからと救済しなかった。江戸幕府は約40年ごとの改革で、当時のサラリーマンである武士の借金を、商人に命令して棒引きさせている。米国の損失規模は、米国の国家予算を全部つぎ込んでも救済することはできない。米国と世界経済は、アダムスミスの「神の見えざる手」に頼るしかない。 これまでの経済学が、第二次世界信用収縮恐慌や通貨の多極化を認識できないのはナゼか? その第一の原因は、結果を原因に倒置するアト学説に支配されているためだ。アト学説から脱出するには、面倒臭くても、国家・企業・個人のレベル別に分析し、そのエゴの論理と行動が、時間的に反転する過程を観測すればよい。 |