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2014年8月31日
連合の古賀伸明会長が8月27日、民主党の現状について
「普通の組織にはなっていない」
と述べて民主党を批判したことが報道されている。
古賀伸明氏は、
党内で海江田万里代表の辞任を求める声が絶えないことや、安全保障政策をめぐって意見の不一致が目立つことを念頭に、
「いつまでたってもバラバラ感がある組織や政党で国民の信頼が戻ることはない」
党のまとまりについて、
「一時よりは改善されているとはいえ、相変わらず両院議員総会のような場で表面化する。それはマズイのではないか」
と述べた。
しかし、連合に民主党のことを批判する資格があるのか。
連合は労働者を代表する組織であるとしながら、労働者の声をまったく反映していない。
日本の主権者=生活者=労働者=消費者=個人にとって、極めて重要な政治課題が山積している。
原発、憲法、TPP、消費税、沖縄基地
の五大問題はその筆頭にあげられるだろう。
これらの問題について、連合は労働者の声を正しく反映する活動方針を示しているのか。
原発推進
なしくずし改憲容認
TPP参加推進
消費税増税容認
沖縄基地建設容認
の方針を示すなら、連合はもはや労働者を代表する組織ではない。
これらの問題に対する基本姿勢について、連合は連合内部で意思統一を図れているのか。
連合自身が巨大な矛盾を抱えているままで、民主党のことを批判できる立場ではないはずだ。
連合を構成する組織は多岐にわたっているが、連合を支配してしまっているのが、
電機と電力と自動車
である。
自動車総連、電機連合、電力総連
の三者が連合を支配してしまっている。
これらの労働組合組織は、基本的に自公政権と対峙しない御用労働組合組織である。
原発、憲法、TPP、消費税、沖縄基地
の五つの問題について、自公政権の方針に対峙する方針を示さない。
しかし、連合内部にも、こうした御用組合が示す運動方針と対峙する方針を示す組織が存在する。
「連合」という名で括られていても、現実には、まさに「水」と「油」が併存しているだけである。
この連合が、まったく同じ状況にある民主党の現状を批判するのだから、笑止千万である。
2009年9月に、折角政権交代が実現したのに、この政権交代を生かすことができなかった。
民主党内部にクーデター分子が潜んでいたことが主因であるが、これと表裏一体をなすのが、連合の腐敗であった。
電機、自動車、電力の労働組合は、これらの業種に従事する労働者と連携する組織ではなく、これらの業種の経営者と連携する組織なのである。
この御用組合が労働者の主張、主権者の主張を正面から受け止め、日本の既得権益勢力と対峙することなどできるわけがない。
日本の既得権勢力とは、米国・官僚・大資本の三者であり、上記三団体は、日本の主権者=労働者の意向に沿って活動しているのではなく、既得権益の意向に沿って活動している。
民主党の迷走=混乱は、連合の迷走=混乱を背景にしているのであり、この連合の体質のいかがわしさが是正されない限り、民主党の再生はあり得ない。
民主党の再生は、民主党の分裂による以外に道はない。
民主党が悪徳民主党と正統民主党に分裂するべきである。
同時に、連合は御用組合連合と主権者連合に分裂するべきなのだ。
古賀伸明氏は民主党を批判する前に、連合自身を整合性のあるかたちに再構成するべきなのだ。
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