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本澤二郎の「日本の風景」(1724) <財閥の跋扈・暗躍に決起した2・26事件> 
http://www.asyura2.com/14/senkyo169/msg/911.html
投稿者 笑坊 日時 2014 年 8 月 17 日 11:31:23: EaaOcpw/cGfrA
 

http://blog.livedoor.jp/jlj001/archives/52078332.html
2014年08月17日 「ジャーナリスト同盟」通信

<財閥の跋扈・暗躍に決起した2・26事件>

 南京大虐殺や盧溝橋事件を知らない日本人も、青年将校がクーデター未遂事件を起こした2・26事件や5・15事件のことは、学校で少し学んで記憶している。青年将校の生々しい決起の理由を、処刑された将校の妹が8・15の地方新聞に載っていることがわかった。要するに、それは財閥が壟断する腐敗の軍部政治に、まともに立ち向かった正義の決起だった。

<天皇を買収した財閥?>

 正義が敗れることは、史上まれなことではない。悪の華が時代を主導しがちである。近年では中曽根大勲位や盟友のナベツネに代表される。原発推進・集団的自衛権行使は、中曽根とナベツネが主張、安倍に先行したものだ。
 2・26事件は、正義が敗北した悲しい事件である。どうしてか。現人神の天皇が、彼らを抑え込んだからである。ということは、結果論からすると、財閥が人間である天皇を買収したことになる。

<河北新報の取材に処刑された青年将校遺族が証言>

 今回、東北地方で発行されている河北新報が、処刑された青年将校の実の妹から、遺言を聞きだすことに成功した。
 2・26事件も5・15事件も、天皇に見放されたことから、ただそれだけで、賊軍として処分されてしまった。正義が、悪に味方した天皇に殺されるのである。そうしてみると、処刑された正義の青年将校らは、天皇のために死んだわけではない。天皇に逆らって殺されたものだから、靖国神社に合祀はされていないことになる。
 靖国・戦争神社のイカサマの一例でもあろう。

<波多江たまさん(99歳)が実兄の対馬勝雄中尉から聞いていた>

 波多江たまさんは現在、99歳になる。処刑された実兄・対馬勝雄中尉の実の妹である。無念の生涯を送ることになった、兄の分まで長生きしているのかもしれない。
 今の安倍・軍拡政権の様子を、日々の新聞テレビで見ているというたまさんは、あと10年、20年生きして、兄に負けず戦争阻止に決起するかもしれない。それに強く期待したい。
 処刑される前にたまさんは、軍法会議にかけられる前の心境を直接本人から聞いていた。歴史的な悲劇を当事者が忘れるわけがない。それを河北新報の取材に語り、8月15日付の新聞に掲載された。

<「軍部と企業、政治の癒着を糺したい」が決起理由>

 日本軍国主義という一言で語られることの多い戦前の日本だが、一皮むくと、腐敗の塊だった。それを青年将校は半島や大陸で目撃してしまった。
 「軍部と企業、政治の癒着を糺したい」というのが、決起の理由で、これを「軍法会議で主張する」というのが、中尉の最期の言葉・遺言となってしまった。正義の主張を断じて知られたくない軍部は、急ぎ秘密裏に判決、処刑までしてしまった。明治に確立した「近代日本」の、これが偽りのない姿だった。
 これこそが、先に自公が強行した特定秘密に相当するものであろう。

<企業とは三井・三菱などの財閥>

 たまさんは、本当に「企業」と語っていたろうか。河北新報記者に尋ねたい。そこいらに無数に存在する企業ではない。財閥である。戦争ビジネスの本家は財閥である。
 武器弾薬製造から侵略地での資源略奪、そのための戦争推進勢力・死の商人である財閥なのである。三井住友や三菱などのことである。
 ちなみに長州の軍閥・山縣有朋は三菱が育成した軍人である。その先に商工官僚で国粋主義者の安倍の祖父・岸信介がいる。安倍の長男は三菱重役と聞いている。安倍の家系には、不思議なくらい死の商人がまとわりついている。

<財閥の資源略奪が侵略・植民地支配の背景>

 江戸期に豪商として蓄財した商人は、明治期には政商となり、戦争で財閥へと急成長、日本の経済・政治を壟断してゆく。天皇制国家主義も一皮むくと、財閥の世紀を意味した。
 この辺が理解できないと、今の日本政治経済も理解できない。日本の真実は闇になってしまう。日本の権力は3権分立だが、実際は建て前だ。3権も財閥が操作できる今の日本である。
 青年将校が目撃した軍部政治の中身は、財閥が牛耳る腐敗そのもので動いていた、故にここを変革したい、という素朴な正義の信条であった。それを天皇を味方につけた時の軍部は、彼らを封じて射殺した。
 2・26事件を徹底的に掘り起こせば、戦前の日本が、そして今の日本も見えてくるだろう。まともな日本研究者に指摘しておきたい。

<軍部・政界を操る戦前財閥の今は、政界・官界を操る財閥>

 青年将校の妹・たまさんと彼女の言葉を記事にした河北新報記者に敬意を表したい。財閥が牛耳る戦前の軍国主義・天皇制国家主義は、今日においては軍部に取って代わって台頭した霞が関・官界であるが、官界も財閥が掌握している。
 日本権力の根源は財閥にある。安倍・自公内閣もその手先の一つでしかない。
財閥を主権者が掌握する時が、日本の民主主義の到来を約束するだろう。政界・官界・司法界・言論界・学会が、財閥の奴隷から離脱・解放する時でもある。

2014年8月17日記

 

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コメント
 
01. 2014年8月17日 15:45:50 : tpXg0oVl5o
 映画「動乱」は本澤さんの言われているようなトーンで描かれている。

 軍部の腐敗ぶりに、我慢を重ねていた青年将校の健さん(高倉健)さんが立ちあがる。吉永小百合さんとの夫婦愛もしんみりとしていて、泣かせてくれました。父親役の志村喬が渋い。

 健さんたちの決起を監視していた憲兵役の米倉斉加年も好演。自らが軍隊にいなければ、白いご飯が食べられない境遇にあった当時の日本の政治状況に疑問を抱き、健さんたちの決起には心情的に理解を示しながらも、憲兵としての立場から阻止に向かい、健さんに切られて死ぬ。

 確か、映画の宣伝コピーは「男が男であり、女が女であった時代」だったような…。いまの政治家や官僚が持っている体質を表現する憎たらしい人間も出てきたが、ポイントになる役者陣が演じた人物は、みんながひととしての矜持を持っていた。

 いまの自衛隊に健さんみたいな人はいないのかな? 

 そうそう、健さんをサポートする田中邦衛もよかった。朝鮮の僻地に左遷される健さんを街の一画で田中邦衛が率いる部下たちが見送るシーンは秀逸。健さんが「見送りは禁止されているはずだ」と彼らを叱ると、田中邦衛が「違います。われわれは野外訓練に出てきただけ出す」と言って、健さんの前に整列し、涙ながらに咳別の歌を歌う。
 「真実のゼロ」よりも、ずっとずっと良質な映画でした。


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