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首相「長期政権へ布石」 総裁選、圧勝期す布陣に[日経新聞]
2014/8/12 1:38
安倍晋三首相は9月第1週、第2次政権発足後、初の内閣改造・自民党役員人事に踏み切る。1年半以上続いた陣容を変えることを巡る首相官邸と与党の思惑にはズレもある。首相は2015年秋の総裁選を視野に幅広い勢力から支持される体制づくりを狙うが、自民党の一部は官邸への権力集中の転機と期待する。9月改造で権力はどちらに転ぶのか。
9日夜、山梨県富士吉田市の串焼き料理店。夏休みを河口湖近くの別荘で過ごす安倍は成蹊大の同窓生と夕食をともにした。台風対応に備えて気分転換のゴルフを返上した安倍だが、友人たちにはこう話す。「ゴルフ以外にもやることがいっぱいあるから」。念頭にあるのは9月改造だ。
「長期政権のためには改造はやらざるをえない」。歴代内閣に比べて高い支持率にもかかわらず改造する理由を問われた安倍が、中堅議員に語った言葉だ。
政権幹部は「あえて改造する必要があるのか」と疑問を投げかける。第2次安倍内閣は12年12月の発足後、1人の閣僚交代もなかった。失言や「政治とカネ」の問題で閣僚が相次いで辞任した第1次内閣と異なり、安定しているからだ。
それでも安倍にとって改造は長期政権を築き、憲法改正などを視野に入れるため必要な手段だ。6月ごろから過去の改造時期、支持率の変化などデータの収集に動いていた。北朝鮮による拉致被害者らの再調査報告を控えた時期に設定したのも「外交が動いて改造できなくなっては困る」という判断だ。
祖父の元首相、岸信介も意識している。15年5月には在任期間(第1次内閣時代も含む)で肩を並べる。今年春以降、安倍は集団的自衛権の行使容認を巡る議論をするたび、岸が実現した日米安保条約改定に言及している。その岸も首相在任中、改造を2度断行した。
長期政権への必須条件は15年秋の自民党総裁選での再選だ。しかも、幅広い勢力から支持を得た「圧勝」でなければ政権運営は安定しない。官房長官、菅義偉は「次の布陣は総裁選をにらんだ形にする」と話す。ライバルでもある幹事長、石破茂を安全保障法制担当相として取り込もうとするのはその一環だ。
存在感が低下したとはいえ、派閥も無視できない。来日した米大統領、オバマを歓迎する宮中晩餐会と重なった二階派を除くと、安倍は今年すべての派閥のパーティーに出席した。「脱派閥と言いながら、こんなに配慮するとは驚きだ」。派閥領袖の一人は語る。
各派閥に目配りする一方で、親しい議員たちの期待値は早々に下げた。安倍は9日、長崎市で記者会見し「官房長官はその職にとどまってもらいたい。官房副長官、首相補佐官もそういう体制でのぞんでいきたい」と表明した。官邸の顔ぶれを親しい議員で固め「お友達内閣」と批判された第1次内閣の轍(てつ)を踏まない宣言だった。
「不満解消内閣と言われてしまっては元も子もない」。続投が固まった菅や官房副長官の加藤勝信らは内閣改造をにらんだ作戦会議でこんな心配もする。15年秋の総裁選に向けた基盤作りだけが前面に出るのは、国民目線の政治といえないし、安倍の本意でもない。
安倍は「政策の推進力をパワーアップさせたい」と意欲を示す。景気回復や人口減への対応、安全保障法制の整備など課題は山積している。9月改造を機に、解決への見取り図を示せるか。長期政権をつかむ答えはそこにある。(敬称略)
(中山真)
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO75539840S4A810C1PP8000/?dg=1
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