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2014年08月11日 「ジャーナリスト同盟」通信
<昭和天皇責任論が遂に浮上>
10月8日の人民網日本語版に「日本の有識者、天皇の戦争責任を再認識求める」という見出しの文章が載った。それを同10日に見つけた。日本の新聞テレビが、しかと報道したであろうか?心配なのであえて言及することにしたい。「村山談話を継承し発展させる会」が記者会見をしたのだろう。そこでの勇気ある発言を人民網が取り上げたのだ。正に戦後の日本の危うさの原点が、この天皇責任を回避、天皇制を存続させたところにある。ワシントン主導の日本占領政策は、肝心要を問うことなく、回避するという一大汚点を残したことは知る人ぞ知る。ドイツ占領政策との大きな落差である。これが今日の「天皇制国家主義」台頭の元凶となって、いまや隣国に恐怖を撒き散らしている。
<東京軍事法廷の一大汚点>
東京軍事法廷は、天皇制国家主義の頂点に位置していた天皇の戦争責任を問わなかったことに、重大な瑕疵があった。そのため「勝者の敗者への報復」などという右翼の主張が一部で公然化している。
侵略を推進した根源の財閥と、軍閥を解体したことは成果である。しかし、前者を軽い処罰でお茶を濁してしまったことは、今日の安倍政策を分析すると、これも大失策だった。復活した財閥は、3権を事実上、掌握するまでになっている。政界・官界・軍閥も、いってみれば財閥の資源略奪のお先棒を担がされただけだったのだから。
財閥の工作資金に、政官界と軍がなびいたものだ。諸悪の根源は財閥にある。彼らへの重い刑事罰を課さなかったことも、東京裁判の汚点といえる。しかし、何よりも侵略戦争の最高責任者を免責、無罪放免にしたワシントンにその責任の大半があろう。自立できない、戦後の日本を駄目にしたアメリカである。
<国民の審判なし>
あの敗戦時の混乱が災いしたのでもあろうが、国民の審判がなされなかったことも問題であった。いうところの人民裁判である。
もう大分前になる。小泉内閣のころか、市民による人民法廷が開かれ、当然のことながら天皇責任が問われるのだが、これをNHKが取材、報道する場面で安倍(当時官房副長官)が激しくNHKに抗議して、貴重な民事裁判は闇に葬られてしまった、と記憶している。
敗戦時の人民法廷がなぜ開かれなかったのか、これも不思議なことだった。むろん、右翼が議会を占拠してしまったからである。
<鳩山・自由党の選挙資金は上海の児玉略奪物資>
戦後、第一回目の総選挙は婦人参政権を手にしながら、それでも保守系が多数を占めた。豊富な選挙資金が裏の事情である。
児玉資金が鳩山・自由党を勝利に結びつかせた。上海など中国で略奪した莫大な軍事物資を金に換えて、選挙資金にして勝利したものである。これもおかしなことである。児玉誉士夫といえば、戦後右翼のドンで知られる。かの中曽根でさえも、児玉の靴磨きをして服従したとされる。ナベツネと児玉、児玉と岸信介・CIAの軍事利権も有名な話である。
敗戦で自由と民主主義を手にした日本国民だったが、悲しいかな、実権は戦前を継承する保守派に握られてしまった。人民裁判どころではなかった。日本とアジアに深刻な禍根を残すことになってしまった。
平和憲法に天皇制が残ってしまった。ここに日本の右翼がこびりついて、暴走することになる。「右翼を支援しているのが財閥」という宇都宮徳馬の証言を聞くまで、政治記者は理解できなかったのだが。
<安倍・国粋主義政権が契機>
財閥と右翼勢力、そして天皇制国家主義は、安倍内閣の下で急浮上した。必死でこれに抵抗を試みる理由は、憲法が国家主義を否定しているがためである。
ポツダム宣言にも反したものだ。それでいながら、新聞テレビが批判できない事情は、電通を駆使する政府と財閥の意思の反映なのだ。ここを理解する国民は少ない。いわんや外国の研究者は全く理解できていない。
しかし、一部の有識者は分かっている。その人たちが決起して、天皇責任を俎上に乗せたものである。安倍・国粋主義政権の跋扈に驚愕しての判断と理解出来る。
その勇気に敬意を表したい。極右は欧米でも非難攻撃の対象として権力を握ることは不可能である。だが、日本は逆である。極右が公明党を懐柔して政権を掌握、驀進している今の日本である。悪しき小選挙区制がそれを可能にさせてしまった。
<村山談話を継承し発展させる会>
「村山談話を継承し発展させる会」の関係者を知らないが、人民網では代表者の「8・15天皇のラジオ放送は対英米戦にのみ言及、日中戦争や東アジアの国々への侵略は触れていない。アジア各国の頑強な抵抗に遭遇、敗戦した歴史的事実も触れていない」との指摘を紹介、その上で今日、ポツダム宣言とカイロ宣言に逆行している、とも決めつける。
どうしてなのか、という疑問に対して彼らは「其れは戦後日本が天皇の戦争責任を正しく認識、追及しなかったことにある」と断罪した。
安倍・国粋主義に塩を贈る公明党や維新の会など、異様な事態に勇気ある有識者が声を挙げたものだろう。それを中国のマスコミが取り上げたものだ。国民よ、彼らに続けと叫びたい。
2014年8月11日記
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