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2014-08-11 09:44:39
朝日新聞が30年間にわたって繰り広げた従軍慰安婦キャンペーンについて、その根拠とした吉田清治という重要証人の証言はウソだったとようやく認め、証言に関する記事を削除するとの発表を大きく掲載しました。
これに対し、例えば石破・自民党幹事長は「国会で取り上げて追及すべき」という趣旨の発言をし、橋下・大阪市長も口を極めて朝日新聞攻撃をしています。そして、従軍慰安婦に対する「強制連行はなかった」のだから、「強制性はなかった」かのような問題にすり替えが行われようとしているように感じます。
朝日新聞攻撃に拍車をかける人々は、「従軍慰安婦問題はどこの国でもやっていたこと。日本だけが非難されるいわれはない」といった考えが根底にあり、結果的に問題の本質をうやむやにしてしまおうとしているかのようです。まるで従軍慰安婦問題がなかったかのような印象を植え付けようとしていることになっています。
従軍慰安婦問題は、こじれにこじれ、日韓間の当面の最も大きな外交課題になっています。韓国側が、アメリカに「少女の慰安婦像」をいくつもつくってキャンペーンしていることも、日本側の一部の人の反発を強める一因になっているといえます。
しかし、「強制性はなかった」といえば、問題は解決するのでしょうか。「強制性はなかった」と日本側が主張すれば、韓国側がそれを認めて日韓関係が改善するのでしょうか。
問題の本質は、従軍慰安婦と呼ばれる女性がいたこと、そこには「性行為の強制性があった」という人権問題です。
従軍慰安婦問題があったことは、日本政府も公式に認め、幾度となく謝罪してきました。それだけに日本人の中には、「もういい加減にしてほしい。充分、謝ったではないか」という気分が出てきていることも否めません。
朝日の記事に対しては、「間違った記事によって、日本が不当に非難を受け、おとしめられてきた」と、ごうごうたる批判になっています。
しかし、どんな事情があるにせよ、いやがる女性に対し、兵隊たちが列をなして次々に性行為をしたこと、それを軍隊が管理していたという事実は否定できません。
「日韓条約締結によって、すべて最終的に解決済み」ということではすませられない「心の問題」がまだ残されていることに、思いをいたす必要があると考えます。
また、そうした狭い意味での強制性だけでなく、日本軍による女性への性暴力は、中国や朝鮮などを植民地支配する戦争遂行という大きな枠組みの中で行われたという捉え方が必要です。
この問題はいつまでも長引かせるべきではないですよね。できるだけ早く、全面的な解決を目指して話し合いを行い、謝るべきは謝り、補償すべきは補償する。そのうえで、これからのあるべき日韓関係を築く努力をする。そうした英断を、安部政権に望みたいのですが……。
ただ、この問題を安倍政権がしょりすることは絶望的です。だから、今後もずっと長引くことが容易に予想できます。そうしたなかで、日本への軽蔑の念が世界により大きく広がっていくことが懸念されます。いったん貼られた「日本は女性に対する性暴力に”寛容な”国」というレッテルは、容易には払しょくできないでしょう。私たちは、その汚名を背負ってこの地球の一員として生きて行くことになります。
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