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2014-08-10 09:36
昨日8月9日は、長崎の原爆記念日だった。(・・)
長崎市の平和公園で行なわれた平和祈念式典には、米国など核保有国を含め、過去最多となる海外50カ国の代表も参列。約5900人が出席したという。
台風11号の接近により、長崎市内では強い風が吹いていたため、式場の大型テントを撤去するなどの安全策がとられたとのこと。
ただ豪雨に見舞われることはなく、無事に予定通り式典を行なうことができたのは幸いだった。"^_^"
今回の式典で最も注目されていたこと・・・。
それは安倍首相が、またコピペ挨拶を読むのではないかということではなくて〜。<またコピペだったんだけどさ。(-"-)>
安倍首相が、被爆者代表に「集団的自衛権の行使」のことを問われ「見解の相違です」と突っぱねたことでもなくて〜。(>_<) <これらに関しては後述>
長崎の田上市長が、平和宣言の中で、あえて「集団的自衛権の行使」に言及することを決断したことだった。(**)
『平和宣言には、6日の広島市の平和宣言では言及されなかった「集団的自衛権」の文言が盛り込まれた。田上市長は「集団的自衛権の議論を機に、『平和国家』としての安全保障のあり方についてさまざまな意見が交わされている」とし、日本国憲法9条がうたう平和主義に触れ「『戦争をしない』という誓いは被爆国・日本の原点であり、被爆地・長崎の原点でもある」と述べた。
そのうえで「被爆者たちが自らの体験を伝え続けた平和の原点が揺らいでいるのではないかという不安と懸念が、急ぐ議論のなかで生まれている」と、十分な議論を経ないままの憲法解釈変更への危機感をにじませ、国民の声に耳を傾けるよう政府に求めた。
また、核兵器保有国と日本を含む「核の傘」の下にある国に対し、核兵器禁止を求める国々と協議の場を設けるよう呼び掛けた。日本政府には「核兵器の非人道性を一番理解している国として、先頭に立ってください」と訴えた。(毎日新聞14年8月9日)』
* * * * *
長崎市では毎年、平和宣言を作成にするに当たって市長や識者、被爆者代表などで構成する起草委員会で議論がなされるのだが。
今年は、日本の平和主義が変えられようとしていることに危機感を抱いたメンバーから、集団的自衛権の行使や憲法の平和主義維持の言葉を盛り込むように強い要望が出ていたのである。(・・)
ただ、長崎市は国政マターに踏み込むことにはとまどいを覚えていたようで。7月初めの時点では、集自権の言葉が原稿にははいっておらず。起草委員会でも、賛否両論のようだったのだけど。
<広島市は、集団的自衛権は盛り込まないことに決めていたしね。>
田上市長が、最終的にこの言葉に触れることを決断。このような表現を用いて、日本の平和主義のあり方を問いかけたのである。(**)
『いまわが国では、集団的自衛権の議論を機に、「平和国家」としての安全保障のあり方についてさまざまな意見が交わされています。
長崎は「ノーモア・ナガサキ」とともに、「ノーモア・ウォー」と叫び続けてきました。日本国憲法に込められた「戦争をしない」という誓いは、被爆国日本の原点であるとともに、被爆地長崎の原点でもあります。
被爆者たちが自らの体験を語ることで伝え続けてきた、その平和の原点がいま揺らいでいるのではないか、という不安と懸念が、急ぐ議論の中で生まれています。日本政府にはこの不安と懸念の声に、真摯に向き合い、耳を傾けることを強く求めます。』
* * * * *
田上市長は、核廃絶に向けた若い世代の取り組みを紹介。高校生たちの合言葉「ビリョクだけどムリョクじゃない」は、自称「微々力ブロガー」のmewに大きな励みになったです。
また広島の平和宣言では、今年、福島の原発事故や被災者に関する言葉が消えてしまったのだが。
田上市長が、一文ながらもそれらに触れて、自分たちはあの事故や被災者を忘れていないという思いを示したことを評価したいと思う。(・・) <原発政策に触れなかったのは残念だけど。>
『長崎では、若い世代が、核兵器について自分たちで考え、議論し、新しい活動を始めています。大学生たちは海外にネットワークを広げ始めました。高校生たちが国連に届けた核兵器廃絶を求める署名の数は、すでに100万人を超えました。
その高校生たちの合言葉「ビリョクだけどムリョクじゃない」は、一人ひとりの人々の集まりである市民社会こそがもっとも大きな力の源泉だ、ということを私たちに思い起こさせてくれます。長崎はこれからも市民社会の一員として、仲間を増やし、NGOと連携し、目標を同じくする国々や国連と力を合わせて、核兵器のない世界の実現に向けて行動し続けます。世界の皆さん、次の世代に「核兵器のない世界」を引き継ぎましょう。
東京電力福島第一原子力発電所の事故から、3年がたちました。今も多くの方々が不安な暮らしを強いられています。長崎は今後とも福島の一日も早い復興を願い、さまざまな支援を続けていきます。』
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
この式典の後、安倍首相は、被爆者の代表に会ったのだけど。mewはその対応に、唖然とさせれたところがあった。 (・o・)
安倍首相が、集団的自衛権の行使容認を問題視する被爆者に対して、「見解の相違です」と突っぱねたというのである。(-"-)
『安倍晋三首相が9日、被爆者団体代表と長崎市内のホテルで意見交換した際、長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会の川野浩一議長が「集団的自衛権については納得していませんから」と述べたのに対し、「見解の相違ですね」と応じる場面があった。
川野氏が記者団に明らかにした。会合終了後、首相に語りかけた同氏に答えたという。集団的自衛権の行使を容認した7月の閣議決定に対しては世論の批判が強く、首相はこれまで、国民に丁寧に説明する考えを繰り返し表明していた。
川野氏は「本音が出たと思う。国民を説得して理解を求める意欲は感じなかった」と語った。(毎日新聞14年8月9日)』
『長崎市で9日にあった被爆5団体による安倍晋三首相への要望の場でも、集団的自衛権が主なテーマになった。長崎原爆遺族会の正林克記会長は「緊張緩和への政府の確かな取り組みさえあれば、火に油を注ぐような集団的自衛権は要りません」と迫った。
これに対し、安倍首相は「平和国家としての歩みは寸分も変わらない。(集団的自衛権について)丁寧に説明する努力をすることで必ず理解をいただけると思う」と応じた。終了後、被爆者の一人が「納得してませんよ」と声をかけると、「見解の相違です」と表情を変えずに言い、会場を後にした。
長崎原爆被災者協議会の谷口稜曄(すみてる)会長は「安倍政権になってから、被爆者が訴えてきた方向と反対に進んでいる」と表情を曇らせた。被爆者と首相のやり取りを聞いていた田上富久・長崎市長は「絶対に戦争をしてはいけないという原点は、理屈でなく被爆者の思いだ。被爆地で、首相にそれがどれだけ伝わったのかよくわからないが、伝えていくのが(被爆地の)大事な役目だと思う」と話した。(朝日新聞14年8月9日)』
* * * * *
何故、安倍首相が、このような態度をとったのか・・・。(-"-)
これはあくまでもmewの個人的な見解&邪推として読んで欲しいのだが。おそらく安倍首相は、このような被爆者団体や反核運動をしている人たちを、自分たちの敵である「反日サヨク」だと思っているのである。(~_~;)
あのスーパー保守・田母神俊雄氏の発言を見るのが、一番わかりやすいかも知れない。^^;
田母神氏は、広島8,6の祈念式典を「サヨクの政治活動の集会」だとアチコチで主張しているのだけど・・・。
たとえば、『中山成彬の応援演説でも「慰霊祭は左翼運動。あそこに広島市民も県民もほとんどいない。被爆者も2世もいない。左翼ばかりだ。並んでいるのは全国から集まった左翼。一部政治勢力が日本弱体化を図っている」などと大阪で行なったと同様の演説をした。』
また、大阪・八尾市で行なった応援演説では、「反日運動」と批判していたという。(以上、wikipediaより)
<ちなみに、中山成彬氏(次世代)は、自民党時代から安倍首相の日本会議系の超保守仲間で。今も安倍会長率いる超保守議連「創生日本」で活動している。>
* * * * *
そう言えば、07年6月、安倍前政権時に、長崎選出の久間防衛大臣が「原爆投下はしょうがない」発言をして問題視された時もしかりで。
この時、長崎の平和公園で、被爆者団体を含む諸団体が集会や座り込みの抗議活動を行なっていたのを見て、安倍首相の超保守仲間は「あれは共産党やサヨクが騒いでいるだけなので、全国に広がることはない」と言ったとのこと。その報道を目にして、「この人たちは、そう見てるんだ〜」と唖然とさせられたことがあったのだけど。彼らの認識が甘かったことは言うまでもない。(~_~;)
安倍首相は、目前に参院選を控えていたこともあり(仲間と同様の判断をしてか?)、何とか久間大臣を辞任させないまま問題を沈静化させようとしたのだが。久間発言への反発は、あっと言う間に全国の識者や一般国民の間にも広がり、久間大臣は辞任に追い込まれることに。
そして、この件は安倍内閣の支持率のさらなる低下を招き、参院選敗北の一因にもなったのだった。(・・)
当時、ウヨ系のブログや掲示板では、「朝日新聞や共産党などの反日サヨクが、安倍首相にダメージを与えるために、ことさらに騒いだことで問題が大きくなった」と批判する声が相次いでいたのだけど。
mewは、もしかしたら安倍首相や仲間たちも、同じような感覚で、この件を受け止めているのかも知れないと思うところがある。(~_~;)
確かに、特に50〜70年代には、日本の反核、反原爆運動は、共産党や社会党、世間で左派と言われる団体が率先して行なって来た部分があるし。被爆者団体が、時に彼らと協力して核廃絶を活動を行なうことも少なからずあったと思うのだが。
でも、だからと言って、反核運動、被爆者団体イコール左翼というわけではないし。それこそ近時は、上述したように高校生も含め、多くの一般市民が核廃絶を訴えて、様々な活動を行なっているのが実情だ。(~_~;)
しかし、2000年代の今になっても、「反核、反戦を主張する人たち=反日サヨク」というステレオタイプの人たち(ウヨク?)がいることに、呆れてしまうところがあるし。
しかも、日本の国政の中枢にいる政治家たちまでもが、同じような感覚を持っていて。自分の思想や政策に異論を唱える人の声に「見解の相違だ」と(あたかも、サヨクの意見に耳を傾けてもしょうがないという感じで?)拒絶する姿勢を示したのだとしたなら、また今後もそのような姿勢で国政に当たるつもりであるなら、こんなに嘆かわしいことはないだろう。 (ノ_-。)
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆
そして、何と安倍首相は、長崎の平和式典でも、広島の式典に続いてコピペ挨拶を行なうという暴挙に出たのである。 (゚Д゚)
首相が6日の広島の祈念式典で、前年の原稿をコピペした挨拶を行なったという話は、当ブログでも取り上げたのだが。<『安倍の広島コピペ挨拶に怒!&市長も集自権に触れず+小百合が核アレルギーの訴えhttp://mewrun7.exblog.jp/22268544/』>
これだけメディア&ネットで取り上げられて批判されていた&長崎ではどうするのか注目されていたにもかかわらず・・・。<ふつうの感覚なら、長崎の挨拶の方は少し変えるよね。^^;>
何と安倍首相は、長崎の祈念式典でも前年の原稿をコピペした挨拶を敢行したのだ。(@@)
上にも書いたように、安倍首相&官邸スタッフは、明らかに(サヨクの大会である?)平和式典を軽んじているのではないかと思うし。
多くの遺族や被爆者を含む参列者、ひいては国民をバカにしているとしか言いようがないだろう。(~_~;)
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ちなみに今、夏休み中の菅官房長官に代わって、加藤副官房長官が会見を行なっているのだが。加藤氏は、広島のコピペ挨拶に関して、このように反論していたとのこと。
『昨年の文章を切り張りして使い回したとの指摘に、加藤氏は「一年一年、中身を吟味しながら、犠牲者や平和に対する思いを盛り込んで作っている。特段の問題があるとは考えていない」と反論。記者の「コピーでなく、つくり直したのか」との質問に「同じものといっても、核軍縮や被爆者援護など、この一年間の施策の進展などを盛り込んでいる。同じものではないと思う」と述べた。(東京新聞14年8月8日)』
おそらく首相官邸では、長崎の挨拶の原稿をどうすべきか、対応を検討したのではないかと思うのだけど。<きっと安倍首相本人にも意見を求めているよね。(・・)>
安倍首相&周辺は、また今年の核廃絶等に対する取り組みの部分を除いては、前年の挨拶をそのままコピペして繰り返す道を(敢えて)選んだわけで。MY知人は「これはもはやメディアや国民に対する挑戦、挑発行為みたいなものだな」と評していたです。(**) tashikani!!
* * * * *
<記事が少し長くなっちゃうけど。ここにコピペ部分を全部アップしちゃいますね。>
☆ 平成26年度の挨拶
『本日、被爆69周年、長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に臨み、原子爆弾の犠牲となった方々の御霊に対し、謹んで、哀悼の誠を捧げます。今なお被爆の後遺症に苦しんでおられる皆様に、心から、お見舞いを申し上げます。
69年前の本日、一発の爆弾が、7万を上回る、貴い命を奪いました。12万人が暮らしていた家屋を全焼、全壊し、生き永らえた方々に、病と障害の、さらには生活上の、言葉に尽くせぬ苦難を強いました。
一度ならず、二度までも被爆の辛酸をなめた私たちは、にもかかわらず、苦しみ、悲しみに耐え立ち上がり、祖国を再建し、長崎を、美しい街としてよみがえらせました。きょうは、犠牲になった方々の御霊を慰めるとともに、先人たちの奮闘と、達成に、感謝を捧げる日でもあります。
人類史上唯一の戦争被爆国として、核兵器の惨禍を体験した我が国には、確実に、「核兵器のない世界」を実現していく責務があります。その非道を、後の世に、また世界に、伝え続ける務めがあります。』(この後、今年の核廃絶、被爆者への取り組みを挿入)
『長崎の御霊を悼む朝、私は、これら責務に、旧に倍する努力を傾けていくことをお誓い申し上げます。
結びに、いま一度、犠牲になった方々のご冥福を、心よりお祈りいたします。ご遺族と、ご存命の被爆者の皆様には、幸多からんことを祈念します。核兵器の惨禍が再現されることのないよう、非核三原則を堅持しつつ、核兵器廃絶に、また、世界恒久平和の実現に、力を惜しまぬことをお誓いし、私のごあいさつといたします。』
☆ 平成25年度の挨拶
『本日、被爆68周年、長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に臨み、原子爆弾の犠牲となった方々の御霊に対し、謹んで、哀悼の誠を捧げます。今なお被爆の後遺症に苦しんでおられる皆様に、心から、お見舞いを申し上げます。
68年前の本日、一発の爆弾が、7万を上回る、貴い命を奪いました。12万人が暮らしていた家屋を全焼、全壊し、生き永らえた方々に、病と障害の、さらには生活上の、言葉に尽くせぬ苦難を強いました。
一度ならず、二度までも被爆の辛酸を嘗(な)めた私たちは、にもかかわらず、苦しみ、悲しみに耐え立ち上がり、祖国を再建し、長崎を、美しい街として蘇(よみがえ)らせました。きょうは、犠牲になった方々の御霊を慰めるとともに、先人たちの奮闘と、達成に、感謝を捧げる日でもあります。
私たち日本人は、唯一の、戦争被爆国民であります。そのような者として、我々には、確実に、「核兵器のない世界」を実現していく責務があります。その非道を、後の世に、また世界に、伝え続ける務めがあります。』(この後、昨年の核廃絶に対する取り組みを挿入)
『長崎の御霊を悼む朝、私は、これら責務に、旧に倍する努力を傾けていくことをお誓いします。
結びに、いま一度、犠牲になった方々のご冥福を、心よりお祈りします。ご遺族と、ご存命の被爆者の皆様には、幸多からんことを祈念します。核兵器の惨禍が再現されることのないよう、非核三原則を堅持しつつ、核兵器廃絶に、また、世界恒久平和の実現に、力を惜しまぬことをお誓いし、私のごあいさつとします。』
* * * * *
『長崎の被爆者からは早速、批判が相次いだ。
式典後、首相と被爆者五団体との面談では、長崎原爆遺族会の正林克記(まさばやしかつき)会長は、首相に直接「私もちょっとがっかりというか、被爆者みんながびっくりした状態だ」と伝えた。
式典で首相のあいさつを聞いた長崎原爆被災者協議会の山田拓民(ひろたみ)事務局長は、本紙の取材に「秘書官が書いたのか首相が書いたのか知らないが、そっくりそのまま読ませる方も読ませる方だし、読む方も読む方だ。ずさんすぎる」と批判。「被爆者のことを少しでも意識していれば、同じあいさつをするわけがない。広島の式典でも追及されたのに、長崎でも繰り返すのはわれわれを侮辱している」と怒りを隠さなかった。 (東京新聞14年8月10日)』
どうか来年の広島、長崎の平和式典には、安倍晋三氏ではない人が首相として挨拶を行なう状況を作れますようにと・・・ただただ祈るばかりのmewなのだった。(@@)
THANKS
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