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タレントの菊池桃子さん=2013年5月31日(小野淳一撮影)(写真:産経新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140809-00000526-san-pol
産経新聞 8月9日(土)17時0分配信
「女性の活躍推進」を掲げる安倍晋三首相が9月上旬に行う内閣改造を巡り、焦点の女性閣僚候補選びを本格化させている。そんな中、短大客員教授も務めるタレントの菊池桃子氏(46)が先月から、森雅子女性活力・子育て支援相との意見交換を活発化し注目を集めている。菊池氏は知名度に加え、子育てとタレント業を両立。女性の社会進出を体現しているだけに森氏の後任候補として急浮上しているのだ。往年のアイドルが大臣として活躍の場を広げる日は来るのか。
政府関係者によると、森、菊池両氏は今夏、私的な会合で意気投合。この際、菊池氏は森氏に「女性が活躍できるように手伝いたい」と述べたという。その後、7月17日には内閣府で会談し、働く女性の子育て支援施策について議論。同月22日には森氏が開いた各業界の女性リーダーとの懇談会にも菊池氏は顔を見せ、イー・ウーマンの佐々木かをり社長やNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションの塚本良江社長らと意見交換を行った。
菊池氏はNPO法人「キャリア権推進ネットワーク」理事に昨年春、就任。自分の働き方を主体的に選べる「キャリア権」の普及を目指し活動する一方で、母校の戸板女子短大客員教授として労働分野の講義も続けている。女性の労働問題への強い思いは、脳梗塞を患い左手足にまひが残る長女の子育てから培われた。平成24年には法政大大学院で雇用問題を専攻し、修士号を取得。学問や政策に対する関心は年々強まるばかりだ。
こうした動向を受け、森氏の後継閣僚として「菊池氏が民間から抜擢(ばつてき)されるのではないか」との憶測が自民党議員の間で駆け巡った。
そもそも首相の女性登用に対する思いは強い。一昨年12月に政権を奪還すると、党三役の総務会長と政調会長にそれぞれ野田聖子、高市早苗両氏を起用。6月に閣議決定した新成長戦略では、社会の指導的地位に占める女性の割合を32年までに3割以上とする目標も設定した。
この目標を内閣で実現するには、18人を上限とする閣僚のうち6人を女性にしなければならない。歴代内閣では最も多くて第1次小泉純一郎内閣の5人だった。410人に上る自民党国会議員のうち女性は40人で1割程度にすぎず、現在の安倍政権下で自民党議員の女性閣僚は稲田朋美行革担当相と森氏の2人だけだ。
女性議員の場合、男性議員よりも少ない当選回数で入閣する可能性が高い半面、政治手腕のほか「女性としての存在感」を求められることも少なくない。
首相に近い女性議員で入閣の可能性が取り沙汰されているのは、山谷えり子参院政審会長や丸川珠代党厚生労働部会長。参院当選4回の橋本聖子、参院当選3回の有村治子両氏の名前も初入閣候補として飛び交う。
そして、菊池氏の最大のライバルとなりそうなのが小渕優子元少子化担当相(40)だ。党内では来春の統一地方選や次期衆院選に向け「党の顔」として期待する向きもある。菊池氏と同様に子育てに奮闘中で、入閣は2度目ながら仕事と育児の両立をアピールできる女性として適任とみられているからだ。
果たして、首相や森氏サイドは閣僚就任の要請を菊池氏に行っているのか。今月上旬、菊池氏に直撃すると「そのような打診はありません」ときっぱり否定した。また、自身のブログでは政治家志望でないことも明らかにしている。どうやら本人は今のところ、及び腰のようだが、入閣すれば内閣支持率アップが見込める菊池氏だけに首相の対応が注目される。(比護義則)
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