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石破幹事長は「仲井眞支援」を今のところ表明しているが・・・ photo Getty Images
「劣勢」沖縄県知事選で自公が繰り出す「2つの奇策」と「安倍家と創価学会の絆」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40101
2014年08月09日(土) 歳川 隆雄「ニュースの深層」 現代ビジネス
沖縄県の仲井眞弘多知事は8月7日午後、10月30日告示・11月16日投開票の沖縄県知事選への立候補を正式表明した。同知事は前日の午後、首相官邸で安倍晋三首相と会い、出馬の意向を伝えている。
■自民党が推す現知事は劣勢
仲井眞知事の3選出馬表明を受けて、自民党の石破茂幹事長は7日午後、国会内で記者団に「仲井眞知事の思いを成就するような態勢で臨まなければならない」と語り、仲井眞氏を支援する考えを表明した。
だが、事は容易ではない。自民党本部は6月中旬から7月初旬にかけて2回、沖縄県内で独自に世論調査を実施したが、共産党、社民党と一部保守層の支持を得て立候補する翁長雄志那覇市長と仲井眞知事の一騎打ちとなった場合、翁長氏が優勢という結果が出たからだ(民主党も翁長市長に相乗りする可能性がある)。
それだけではない。公明党沖縄県連は米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設反対の翁長氏支援の姿勢を崩していないのだ。公明党本部は辺野古沖合埋め立てを承認した仲井眞知事を推薦する構えであり、その場合、7月13日の滋賀県知事選同様に地方組織の“反乱”に直面することになる。
翁長氏の立候補正式表明は来月初めになるが、下地幹郎元郵政担当相(旧国民新党幹事長。現在は沖縄のローカル政党「そうぞう」代表)は既に出馬表明している。知事選の構図は、仲井眞、翁長、下地3氏による三つ巴の形になるが、実態は仲井眞、翁長両氏の一騎打ちである。
そして知事選が告示され選挙戦に突入し、争点が辺野古移設の是非になれば、地元紙の世論調査を見る限り、仲井眞氏劣勢はさらに加速化するはずだ。
■自公両党には2つの奇策がある
もちろん、自民、公明両党が腕をこまねいているわけではない。公明党中央は全力を挙げて沖縄県連説得に取り組み、政府・自民党は基地負担軽減策、産業振興策、カジノ誘致による雇用拡大策などを打ち出し、仲井眞候補を側面支援する。それでも現状は仲井眞知事不利に変わりはない。
そこで浮上して来る奇策が2つある。1つは、自民、公明両党が土壇場で仲井眞氏を切り捨てて、翁長氏に相乗りするというものだ。恐らく福島県知事選(10月26日投開票)も佐藤雄平知事に乗る不戦敗路線で行くだろう。
事実、今週初めに会った自民党選対委員会関係者は「通産OBの仲井眞さんは国士だ。気持ちを込めて説得すれば、降りてくれると思う」と語っていた。自民党沖縄県連を中心に大々的に出馬会見を行ったが、永田町の自民党本部は冷めているのだ。
2つ目が、11月16日を衆院選挙とのダブル選挙にするか、ほぼその1週間前の衆院解散・総選挙(10月中旬解散・11月9日投開票)のいずれかに踏み切るというものだ。これもまた奇策であり、衆院解散・総選挙の大義名分が難しい。
が、10月に向けて今、安倍官邸が傾注する@株価1万7000円へのPLO(株価上昇策)、A政府認定の拉致被害者帰還実現のための日朝交渉、B11月10日からのAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議期間中の日中首脳会議実現―のメドが付けば、安倍首相が決断する可能性はある。現在の野党の体たらくからすれば、十分考えられるシナリオだ。
■安倍家は創価学会に大きな「貸し」がある
最後に奇策ではないが、公明党本部の沖縄県連説得と関係する安倍(岸)家と創価学会の「特別な関係」を使うことである。
古い話だが、創価学会は1958年3月1日、当時の本山・富士大石寺で聖堂完成式典「広宣流布儀式模擬試験」を行った。戸田城聖会長(当時)は岸信介首相に式典に来賓としての出席を求めた。だが、自民党執行部の強い反対で実現しなかった。
ところが、岸首相は自分の名代として安倍晋太郎・洋子夫妻、政府から松永東文相、側近の南条徳男衆院議員を出席させた。この時の感謝の念は戸田城聖会長から池田大作名誉会長に継承されているというのだ。会長時代の池田氏はかつての「安竹宮」の中でただ一人、安倍晋太郎元幹事長と誼を通じていた。
このチャンネルを生かして公明党沖縄県連を仲井眞氏支持に転じさせるという話が一部で流れている。その実現性は不透明だが、与党の自民、公明両党にとって暑い夏の日が続くことだけは確かである。
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