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安倍首相にうんざり/(C)日刊ゲンダイ
「安保相」一蹴 石破幹事長を担ぎ始めた意外な“安倍包囲網”
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/152453
2014年8月9日 日刊ゲンダイ
9月上旬に行われる内閣改造。焦点は、石破茂幹事長の処遇だ。安倍首相は、唯一のライバルである石破幹事長を「安保相」に就け、閣内に封じ込めるつもりだ。すでに3回以上「安保相就任」を直接打診している。しかし、石破幹事長は入閣を断り、安倍首相と“対決”するハラらしい。
安倍首相は、なにがなんでも石破茂を安保相に就け、閣内に“幽閉”するつもりでいる。狙いは、来年秋に予定されている総裁選に出馬させないことだ。集団的自衛権に関する法改正は1〜2年かかる。安保相に就けてしまえば、内閣の一員だから、さすがに総理に反旗を翻して総裁選には出馬できない。
「いま党内で安倍首相の対抗馬になれるのは石破さんくらいです。石破さんが出馬しなければ、安倍首相の無投票再選となる可能性が高い。だから、なんとか閣内に入れようと、首相周辺は<安保相を断ったら無役にする><幹事長をやめて無役になったら誰も相手にしないぞ>と揺さぶっています」(自民党関係者)
ただ、石破幹事長にとっても、来年の総裁選はラストチャンス。もし、首相の軍門に下って安保相に就いたら、二度と総理になる目はない。石破本人は、無役になる覚悟を固めつつあるという。どうやら、安倍首相は長く持たないと思いはじめているらしい。
■重鎮が次々に支援
石破側近も「無役になって地方遊説に全力を注ぐべきだ」と説得している。2012年の総裁選で、石破茂は地方票では安倍首相を上回った。地方票を固めれば、勝てると踏んでいるという。5日に開かれた全国幹事長会議でも、幹事長続投を求める声が相次ぎ、会場から同調の拍手が湧き起こった。なぜか地方に人気がある。
意外な応援団も現れている。
「石破が期待しているのは、やはり地方票と、前回の総裁選の時も応援してくれた小泉進次郎です。進次郎は、最近、さらに安倍首相と距離を置き、“あの原発事故から学んでいるのかと思う”と再稼働に動く安倍首相を痛烈に批判しています。それ以上に石破の周辺が強気になっているのは、青木幹雄、森喜朗、古賀誠といった“大物OB”が石破支援に傾いていることです。青木は離党したことのある石破を毛嫌いしていたのに、<彼の執行猶予期間は終わったよ>と評価を変えている。青木、古賀の2人は、暴走している安倍首相を苦々しく思っているらしく、安倍包囲網を作るためには、石破を担ぐしかないと考えはじめているようです。引退した後も青木は、自民党参院と額賀派に隠然たる影響力を持っている。古賀も、岸田派のオーナーのようなもの。2人が石破支援で動いたら、相当な人数が動く。森喜朗まで新聞インタビューで“最近の石破さんを見ていると、先輩に対して礼を尽くすようになった”とベタ褒めしています」(政界関係者)
7日新潟で開いた石破グループの研修会には、30人の自民党議員が集まった。現職の閣僚も駆けつけている。
もし、石破幹事長が安倍首相に屈せず「無役」になったら、政局は一気に面白くなる。今ごろ、安倍首相は焦りはじめているのではないか。
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