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2014年08月06日　板垣 英憲（いたがき えいけん）「マスコミに出ない政治経済の裏話」

◆安倍晋三首相が８月４日午前、中南米５か国（メキシコ、トリニダード・トバゴ、コロンビア、チリ、ブラジル）歴訪から帰国した。７月２５日出発、各国首脳と会談し、経済や資源開発、国連安全保障理事会改革などで連携強化を確認したという。中南米には、「反米諸国」が多くあり、その典型であるキューバ、ベネズエラには、中国の習近平国家主席が７月に訪問しており、安倍晋三首相は、慎重にこれらの国々を避けた。しかし、実際には、キューバ、ベネズエラは親日的であるので、米国追従外交の色彩が強かった。いまデフォルトの危機に直面しているアルゼンチンは、日本が手を差し伸べてもおかしくはない国なのだが、見殺しにするつもりなのであろうか。

◆安倍晋三首相が、留守中、共同通信は８月２、３日世論調査（電話調査）を行った。８月３日午後１１時５７分、「集団的自衛権は８４％「説明不足」　共同通信世論調査」という見出しをつけて、以下のように配信した。

　共同通信社が２、３両日に実施した全国電話世論調査によると、集団的自衛権行使を容認する閣議決定について８４・１％が「十分に説明しているとは思わない」と回答した。「十分に説明していると思う」は１２・７％にとどまった。担当相を新設して地方経済の活性化を目指す安倍晋三首相の「地方創生」に向けた取り組みに期待する人は「どちらかといえば期待する」を含めて６７・３％に上った。

　集団的自衛権の行使容認に反対は６０・２％で、前回７月の調査から５・８ポイント増えた。賛成は３・３ポイント減の３１・３％。国民の多くが説明不足と感じ、理解が進んでいない現状があらためて浮き彫りとなった。

　安倍内閣の支持率は４９・８％と前回から２・０ポイント増えたが、５０％台回復はならなかった。不支持率は１・５ポイント減の３９・１％だった。内閣の最優先課題を複数回答で聞いたところ、社会保障や経済政策を挙げた人が多かった。

　原発再稼働に反対は５７・３％で、賛成の３４・８％を上回った。

　２０１５年１０月に予定する消費税率１０％への引き上げに賛成は３２・９％、反対は６４・４％。食料品など生活必需品の税率を抑える軽減税率を導入する方がよいとの答えは７９・２％に達した。

　民主党の海江田万里代表の続投表明に関連し、代表選の前倒し実施は「必要ない」との回答が４５・６％で、「前倒し実施すべきだ」は３４・４％だった。

　政党支持率は、自民党が前回比１・６ポイント減の３５・９％。第２次安倍内閣の下では発足直後の１２年１２月調査の３４・３％以来の低さとなった。民主党は０・２ポイント増の８・０％。公明党４・４％、共産党３・５％、日本維新の会２・８％、社民党１・２％、みんなの党１・１％、生活の党と次世代の党が０・３％、結いの党と新党改革が０・２％で、支持政党なしは４１・８％だった。

◆いま日本は、「新しい国づくりを目指す勢力」と「戦前の日本を、取り戻す勢力」とが、激しく対立し、覇を競っている。「対立軸」は、以下の３つである。

　世界統治観の対立＝国連中心の平和と秩序維持派（地球連邦政府・地球連邦軍）ＶＳ米英の多国籍派（多国籍軍）

　文明史観の対立＝原発ゼロＶＳ原発推進
　生活観の対立＝国民の生活が第一ＶＳ企業利益優先
　共同通信の世論調査結果に照らし合わせると、次のようになる。

　世界統治観の対立＝国連中心の平和と秩序維持派（地球連邦政府・地球連邦軍）ＶＳ米英の多国籍派（多国籍軍）⇒集団的自衛権の行使容認について「若年層反対は６９％」（中高年層を１０ポイント上回る）⇒これは、「集団的自衛権行使容認・憲法解釈変更・閣議決定」に反対している小沢一郎代表にとって有利である。

　文明史観の対立＝原発ゼロＶＳ原発推進⇒原発再稼働について「公明支持層７１％反対」は、自民・公明連立政権にはマイナスである。逆に滋賀県知事選挙（７月１３日）で「創価学会支持層」の大半が、政権与党の自民、公明両党が推薦する元経済産業省官僚の小鑓（こやり）隆史候補ではなく、嘉田由紀子・前知事の後継指名を受けた前民主党衆院議員の三日月大造氏投票したことが、思い出される。

　生活観の対立＝国民の生活が第一ＶＳ企業利益優先⇒国民有権者の多くが、安倍晋三内閣が取り組むべき最優先の課題として「年金や少子化対策など社会保障」「景気や雇用など経済政策」と答えているので、「国民の生活が第1」を標榜している小沢一郎代表の出番というシグナルでもある。

コメント
01. 2014年8月06日 11:46:05 : Xwlemfst1A 小沢さん、出番ですよ！
02. 2014年8月06日 12:53:21 : YylixLkL5Y 安倍が反米を鮮明にしているキューバ、ベネズエラを訪問できるわけがなかろう。 アメリカから半世紀以上経済制裁を受けているキューバは貧乏な国だが国民の平均寿命はけっこう長い。これは金だけで社会は測れないことを示している。 ベネズエラは資源が豊富でその資源の権益を市場原理主義者が自由にできない国だ。アメリカのメディアは故チャベスを悪役として攻撃してきたが彼には国民の支持があった。
03. 2014年8月06日 16:20:56 : jcidK9EhLJ 集団的自衛権行使反対の殆んどの人達は、小沢さんの限定的集団的自衛権行使・国連集団安全保障にも反対して、社民・共産支持しています。
04. 2014年8月06日 16:40:28 : jcidK9EhLJ 公明党は、カジノ法案賛成していません。　カジノ法案提出者で、カジノ最高顧問の小沢さん支持するはずありません、
05. おじゃま一郎 2014年8月07日 02:54:57 : Oo1MUxFRAsqXk : pQgctZJflE 小沢の集団的自衛権は「必要最小限度の枠内で、個別的、集団的 に関わらず自衛権を認める」としているので自民党とまったく同じで、 閣議決定した「限定」ではない。 小沢の考えのおかしいのは、「必要最小限度の枠内で」を限定 と捕らえていることで、自衛権の概念と程度を表す句を同列に 並べていることである。論理的になりたたず、単なるレトリックである。 もし集団的自衛権に反対するなら、閣議決定の新三要件１の内容を理解し、 これを守ればいいのである。
06. 2014年8月07日 10:02:27 : LKXRYf922A なんで、小沢一郎に有利、と言えるのだ。政党支持率に注目。生活の党は、何％だ？ 小沢一郎は、もともと新自由主義色が強かった。1993年の「日本改造計画」から引用する。 （引用始め） 　どのように変革するか。 　第一に、政治のリーダーシップを確立する事である。それにより、政策決定の過程を明確にし、誰が責任を持ち、何を考え、どういう方向を目指しているのかを国内外に示す必要がある。 　第二に、地方分権である。国家全体として必要不可欠な権限以外は全て地方に移し、地方の自主性を尊重する。 　第三に、規制の撤廃である。経済活動や社会活動は最低限度のルールを設けるにとどめ、基本的に自由にする。 （引用終り） そのあと、「所得税と住民税を半分にし、消費税を１０％に上げ、法人税を世界最低水準にする」とも主張している。 その後、小泉政権と対抗するようになって以来、徐々に、今まで左派が掲げていたスローガンを採用するようになる。 脱原発・消費税増税反対・労働の規制緩和反対など。 民主党の自民党化には反対し党を飛び出した。 最近では、集団的自衛権の行使に付いても、徐々に反対色が強くなっている。先日のNHKの日曜討論では、自民公明維新みんな次世代が賛成、民主共産生活社民が反対、結いはよくわからん、という状態だった。（もっとも民主は大畠幹事長が出ていたし、これで党内がまとまっているとは思えない） 私は、これらは良い変化と考え、歓迎する。別に「過去にこんな事を言っていた」と言って責める気はない。しかし現在のところ、これは生活の党の支持率向上には結びついていない。 政党支持率で注目すべきは、支持政党なしが第一党である事だ。この中には、2009年には民主党に投票した人も多いと思われる。その後の民主党の変節で民主党を見放したものの、他の党を支持するようにはならなかった。 滋賀県知事選で、三日月氏という、叩けばいくらでもほこりが出そうな人が当選した。これは無党派層の取り込みに成功したからだね。京都府では、三日月氏よりも遥かにまともな人に見える尾崎氏は大敗した。これは低投票率を見たらわかる通り、無党派層を動かせなかったのだね。 （滋賀では投票率は50.15%、京都では投票率は34.45%） 今後は、どうすれば無党派層を動かすことができるか、が鍵になる。 そのためには、一党だけではダメで、政党連合が必要だと思うが、政策協定無き数合わせの野合は止めてほしい。これでは日本の行き先が明確にならない。 小沢さんも、維新の会と手を組むようになったらダメだ。政策では、現在の生活の党はむしろ共産党の方に近いはずだ。
07. 2014年8月07日 10:03:05 : rrhrFN6JLd 05)個別的自衛権で何も問題が無いのに集団的自衛権を認める必要はない。お前はアホか?　アベと同じぐらいの感性なんだな。
08. おじゃま一郎 2014年8月07日 11:26:23 : Oo1MUxFRAsqXk : C2TBvmr6Mc >07 >05)個別的自衛権で何も問題が無いのに集団的自衛権を >認める必要はない。お前はアホか? 閣議決定した限定的集団的自衛権は、個別的自衛権に 含まれる。その含まれる部分を政権の意向で「集団的自衛権」という 名前に変えただけである。憲法は何も変更していない。 この高度の論理がわからないと、正論を言うものはアホに見える。
09. 2014年8月07日 13:29:32 : UWI9GDRvvg ＞・・・など小沢一郎代表に有利 だとしても、だから小沢一郎代表が首相になって日本の政治を仕切って見せる、という訳には行くまい。
10. 敵の敵は味方 2014年8月08日 17:40:40 : hmBe2yPzfgxTI : HEmStB0CGI おじゃまさんは知らんぷりしているが 安倍の集団的自衛権は米国ネオコン戦争屋の 描いた絵をコピーしただけです。

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