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「小渕優子」「稲田朋美」の“三役”を書く異様な「新聞辞令」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140805-00010000-shincho-pol
「週刊新潮」2014年8月14・21日夏季特大号
「白さも白き、アンデスの雪ということですね」
中南米歴訪中だった安倍晋三総理(59)が、雪を愛でて語った話ではない。
総理は7月31日にチリの首都で同行した記者団と懇談。9月の内閣改造と党役員人事を雪になぞらえ、白紙状態と解説。記者の笑いを誘い、ご本人もご満悦だったが、翻って総理が留守にしていた永田町については、入閣適齢期の自民党議員らをやきもきさせるような報道が続いている。
読売新聞が7月30日の朝刊で、稲田朋美行政改革相(55)の政調会長起用が自民党党内で有力視――と書けば、共同通信はすかさず、小渕優子元少子化担当相(40)の幹事長、選対委員長起用案――を打つ。
「従来の永田町の常識では、絶対にありえない異様な新聞辞令です」
と語るのは大手紙の政治部デスク。
「読売は、当選3回の稲田氏が重要閣僚に横滑りするなんて話も書いていた。公務員制度改革で、稲田氏が尽力したのが抜擢の理由ということらしいが、他紙はどこも追いかけない」
さては、他紙の追随を許さぬ主筆直々の取材か。一方、当選5回の小渕氏の幹事長の可能性については、
「昔の自民党の幹事長には、ヤリ手、豪腕といったイメージがありましたが、いまの幹事長は選挙の顔です。小渕氏が女性初の幹事長になり、来年の統一地方選で全国を飛び回る可能性はあります」(同)
だが、政治評論家の浅川博忠氏は懐疑的だ。
「小渕幹事長はありえない話だと思います。選挙の人寄せパンダで判断すれば、そんな人事もあるのでしょうが、幹事長の仕事は応援弁士にとどまらない。党にカネと票を集め、他党と折衝をする。重要な仕事がいっぱいあるのです。稲田政調会長説にしても、世論の反応を探るための観測気球か、稲田氏の抜擢人事をつぶすために情報が流されている。それだけ政治ネタがないってことですよ」
夏枯れの永田町は、アンデスの雪ぞ恋しき。
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