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2014年08月05日
昨日のコラムで指摘したように、自民党は佐藤現知事の再出馬を視野に、民主党との相乗りで、福島知事選の引き分けムード一杯になっているようだ。朝日によると、自民福島県連の幹事長が「なぜ、そんな話になったのか?」なんてとぼけたことを言っているが、現状の福島県の火中の栗を拾えるのは、「美名と利権」のコラボしかあり得ないと読むのは、常識だろう。
≪ 自民、福島知事選で相乗り模索 原発の争点化回避狙う
安倍政権は4日、10月26日投開票の福島県知事選で、与野党が相乗りできる候補者を擁立する検討を始めた。菅義偉官房長官と自民党の河村建夫選対委員長が同日、首相官邸で会談し、こうした方針で一致した。秋にも原発再稼働を控える中、政権側には原発政策の争点化を避けたいという思惑があるとみられる。
河村氏は菅氏との会談後、記者団に「福島は(原発事故からの復興という)大きな問題を抱えている。党派を超えて一緒にやる必要がある」と語った。
背景にあるのは、今回の福島県知事選が東京電力福島第一原発事故後初めてで、再稼働を前に、原発政策のあり方が問われる可能性があることだ。元民主党参院議員で現職の佐藤雄平知事は、3選を目指して立候補するか態度を明かしていないが、政権幹部の一人は「佐藤氏が出るなら支援する。今さら独自候補をやっても間に合わない」と明言。「負けない」ことを優先させる。
相乗りには、民主党内にも歓迎ムードがある。民主党福島県連代表の増子輝彦参院議員は「自民も民主も共産もない。今やらなければならないのは、オールジャパンで福島の復興を進めることだ」と語っている。自民が相乗りしたとしても、佐藤知事の3選が実現すれば、引き続き県政与党の枠組みにとどまれるからだ。
一方、党本部の意向に反して、自民党福島県連は佐藤氏を「復興を進めるにはふさわしくない」と批判し、独自候補の擁立を目指している。しかし、県出身の佐藤正久参院議員に立候補を断られるなど、候補擁立の展望は開けていない。党県連の杉山純一幹事長は4日、「どんな経緯でそんな(相乗りの)話になったのか、確認しないと分からない」と語った。 ≫(朝日新聞:土佐茂生、鹿野幹男)
しかし、自民党の福島知事選引き分け戦術には、落とし穴もある。一つは、現職の佐藤知事が三選出馬を見送った場合である。そう簡単に、自民、民主が同調できる人物を探すこと自体困難だし、いても、立候補を承諾する可能性は極めて低い。つまり、現職佐藤知事の3選出馬ありきの話であり、不出馬を表明すれば、アッと驚く小者同士の盛り上がりに欠けた選挙もあり得る。福島の将来の問題が、「オールジャパンで取り組む」「利権を貪る為に」と云う、たな晒しに遭うだけのことである。こういう美名と利権のコラボで、県民の利益が損ねられるのは明白で、県民の逆襲を望みたいところである。
自民党内の世論調査によると、佐藤知事の評判はすこぶる良いらしいが、筆者などは、非常に危うい中央政府との癒着で福島の独自性を放棄した県知事にしか見えない。口先では、東電や国の原発政策に極めて辛辣だが、やっていることは、癒着としか思えない行政態度に終始しており、行政区としての、福島県の存続だけが目的であり、県民へのまごころは感じない。本音は「金目」と言わしめる所以も、知事の態度を見た石原伸晃の馬鹿正直な感想だろう。
なぜ、福島県と云う県に、団結力のようなものが感じられないのか、考えてみた。これは筆者の勝手な推測も含まれるが、福島の歴史と地政による県の文化の分断と云う問題に行き着く。ある意味で、県民の意識が、中通り、浜通り、会津と云う三つの文化圏から成り立つ、複雑な地形、歴史上の問題を抱えている。群馬、新潟、茨城、千葉との文化的共通項も多く、中通り地方は、関東圏と云う意識さえ優位な地域となっている。この関東圏意識や東北への帰属意識の低さが、様々な面で、福島県民意識の複雑さを助長しているようだ。福島県民の責任ではないのだが、東北電力管内でありながら、フクイチ第一、第二原発を抱える矛盾も見せている。
地形上、この3地方の交流は、山脈により分断され、山越えの地域同士の繋がりは、希薄になりがちで、同じ県民同志と云う意識も、今一つ明確な感じは受けない。当然、統一性が希薄なのだから、県知事選の対応も、この辺を考慮せずにはいられないと云うことである。佐藤雄平現知事が、自民党の調査では、高得点の評判を維持しているようだが、佐藤知事は、民主党ではなく、原発党のような人物であり、第三者的目には、自民党政治家のようにしか見えない。県立福島医大に、山下俊一を招き入れ、放射能人体実験とデータ収集、及び被害の隠蔽に励んだ事実は、消すことのできない、最大の汚点だろう。つまりは、民主党も自民党も、原発の為の政治行政を行いたいわけで、今も、その構図は変わっていない。
ここに来て、俄かに小泉・細川連合の「自然エネルギー推進会議」の活動が活発になってきたが、新たな産業の育成と脱原発の方向性、再稼働と云う愚かな経済論理の出鱈目さ等が、福島県知事選で展開する可能性も見えてきた。「反既成政党」と云う旗印が登場する可能性もゼロではない感じもしてきた。佐藤現知事を、自民・民主が相乗りした場合、選挙戦は無風選挙に思えるのだが、佐藤知事を原発党政治家だと感じている県民もかなり多い。意外な落とし穴もありそうだ。佐藤知事の原発党公認のイメージを浸透させれば、「反相乗り」の旗幟は出来る。その有能な玉は誰なのか?ここがポイントだろう。
残念ながら、福島県選出の国会議員に、そのような玉はいない。思い浮かぶ政治家はたった一人だ。誰か?小泉進次郎だ。進次郎は復興政務官として、福島を飛び歩いている。県民の為に汗を流している数少ない政治家だ。安倍政権の原発再稼働に対しても「「2回、事故を起こしたらおしまいだ。はたしてもう一度、同じような事故を起こさないと自信を持って言えるか」と疑義を呈している。また、「本当にあの事故から学んでいるかと思うことがいっぱいある」、「もっともっと強い危機感と、日本の最重要課題という認識で取り組む必要がある」と思い切り「自然エネルギー推進会議」の動きと連動している。
意外に、この噂を聞き付けた佐藤現知事は、去就に迷いを生じさせるかもしれない。また、出馬するにしても「自然エネルギー推進会議」の小泉一家と細川を意識せざるを得なくなる。自公民の相乗り無風選挙が全国区選挙に早変わりし、もしかすると、既存政党の「自公民の相乗り」候補が敗れる事態になるやもしれない。もうこれは、安倍政権の崩壊を意味するわけで、解散総選挙まで絡めたら、日本の政治シーンの革命に繋がるかもしれない。勿論、確率の低い推論ではあるので、あまり真に受けないで貰いたい。しかし、ゼロの確率でもない。
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