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キャラクターは対照的/(C)日刊ゲンダイ
古舘「報ステ降板」騒ぎ ネットでは「辞めるな」「やらないで宮根」
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/152319
2014年8月3日 日刊ゲンダイ
古舘伊知郎キャスターが「報道ステーション」(テレビ朝日系)を降板する(というか、させられる)のではないか、という話が広がっている。発端は某週刊誌の「テレビ朝日会長との確執」「進む宮根誠司、司会抜擢」という記事。
当の古舘氏は「AERA」(7/14号)で10年ぶりにインタビューを受け、「もうこれだけやらせてもらっているから、べつに明日降ろされても幸せ」と語っている。なんだか自分から身を引きそうな雰囲気だ。「(原発報道に対して)圧力がかかって、番組を切られても本望」と本人が言うように、降板の火種はそこにある。
■「宮根になったら見るのをやめる!」
だがネットでは「古舘、辞めるな!」の声が多い。テレビでタブーの原発問題に切り込むのは「報ステ」だけと言えるから、脱原発が集まるネット上や、子供の被曝を不安視する女性などの支持が厚いのだ。
五輪決定時もバカ騒ぎの他番組と一線を引き、安倍首相の「福島原発はコントロールされてる」発言に噛み付いた。最近も川内原発再稼働に際し「世界最高の安全基準」と述べた首相に反するように、日本より安全性の高い海外の原発を紹介した。これだけ首相の主張(というか嘘なんだけどね)に歯向かえば局内から「やりすぎ」との声が上がるだろう。
しかし、番組はキャスターが作るわけではない。仮に内容に古舘氏が関わっていたとしても、ディレクターかプロデューサーが決定する。たぶん作家には古舘氏の事務所からの出向もいるはずで、作家とスタッフが班を組んで特集企画VTRを制作しているだろう。
古舘氏を切る場合、作家(もしくはスタッフ)も一新することになるとしたら、自分から「辞めます」とは言いにくい。かといって古舘氏は当たり障りないキャスターとして残る気はないはずだ。「切られても本望」と言いつつ、ひとりだけ去るのか、10年を共にしたスタッフはどうなるのかも、降板騒ぎのカギだ。
で、切られたら後釜が宮根? ネット上では「宮根になったら見るのはやめる!」と反発ばかり。当たり前だ。チャラチャラしてるだけで、ヤバいことには決して触れない典型だ。政権や財界に気を使った当たり障りない台本を用意するスタッフと、棒読みするキャスターのほうが、本来はクビになるべきだ。古舘氏の降板騒動は“日本のテレビにとってニュースキャスターって何なのか”を考えるいい機会である。
(作家・松野大介)
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