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2014年8月 3日
消費税の税率が現在の8%から10%に引き上げられる予定は来年2015年の10月だそうである。日本郵政の西室泰三社長はその前に、日本郵政株式の上場を果たしたい意向を述べている。
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郵政社長、株式上場「消費税10%の前に」 金融2社は未定と説明(2014/6/25 17:37)
日本郵政の西室泰三社長は(2014年6月)25日午後の記者会見で、株式上場について「少なくとも消費税がもう2%上がる前までの段階でできることはした方がいい」と述べた。消費税率の10%への引き上げは2015年10月の予定。西室氏はそれまでは景気が下振れしにくいとし「正確には決まっていないが、マーケットの状況から考えるとそう思わざるを得ない」と述べた。
傘下のゆうちょ銀行とかんぽ生命保険の株式上場時期に関しては「まだ全く決まっていない」と説明した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFL250WN_V20C14A6000000/
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上記にあるように、肝心のゆうちょ銀行とかんぽ生命保険会社は、上場時期にかんしてはまだ未定だとしているものの、非常に恐ろしい事態が進行しつつある。
かんぽ生命の総資産額は、確か2010年で100兆円を割っているが2013年3月31日時点では90兆4623億円(ダイヤモンド就活ナビ資料)になっている。一方ゆうちょ銀行は2012年9月末には、貯金総額で175兆7967億円である。
日本郵政が管理するこれら二つの巨大金融会社の総額は約266兆円になっている。郵政民営化がスタートした2007年10月当時の総額340兆円に比べれば74兆円も目減りしてしまったが、それでも266兆円の額は大きい。
今、郵政が保有するこの莫大な金融資産が、ゴールドマンサックスやモルガン・スタンレーなど、世界の超巨大投資銀行群(バルジ・ブラケット)に狙われているのだ。日本郵政の株式がこれらハゲタカである巨大金融会社に買われ、その経営権を支配されてしまえば、日本郵政が支配するゆうちょ銀行とかんぽ生命の総資産は、日本国民には何の利益ももたらさずに、わずか数兆円で彼らの手中にわたってしまうことになる。
日本郵政株式の総額は12兆4000億円だから、バルジ・ブラケットのどこかが、半分の6兆2000億円を少し超える額で郵政株を取得すれば、かんぽとゆうちょの経営権は完全に彼らの手に渡るのである。そうなれば国民の大事な資産である266兆円は日本国から完全に揮発してしまうことになる。それが郵政民営化の当初からの目的なのである。
日本人はUSTRの甘言にだまされて、この売国民営化を自ら幇助したわけである。小泉純一郎という外道宰相が旗を振り、竹中平蔵という外道経済学者が具体的な設計をして、充分な国民的議論を経ないままに、短期間で郵政民営化は実行されてしまった。
これは日本国民に対する重大な犯罪である。これに待ったをかけるべく、綿貫民輔氏や亀井静香氏らが必死になって抵抗したが、有象無象の圧力があって彼らは抵抗戦線からやむなく離脱した状況になっている。
そのために勢いを増した外国のハゲタカ勢力は、野田や安倍の売国政権を動かして日本郵政社長の首をすげ替えている。日本郵政社長のすげ替えは、ハゲタカ勢力にとっては当初の目的を遂行するために必ず通らなければならない関門だった。
2012年4月の郵政民営化改正法成立辺りから、日本郵政はタイアップしていた日本生命と共同でかんぽ生命によるがん保険など「第三分野」(医療保険)への進出を模索し、両社で新商品のがん保険を市場に出せる準備が整っていた。
御存知のように保険の第三分野はアメリカの保険会社に占有されていて、日本の保険会社や被保険者である日本人が、自国の保険会社にその分野への進出を望んでも、アメリカの圧力によって跳ね返されてきた。ここには米国債を買ってもそれを決して売ることができない圧力と同様な力が働いている。まさに宗主国と属国(あるいはプランテーション国家)の不均衡状態なのである。
2012年4月、かんぽ生命と日本生命がこの分野への進出を模索して共同で新商品を開発していた。ところが翌月の5月に、ウェンディ・カトラー米国通商代表部(USTR)代表補が訪韓後に突然来日して、日本郵政の斉藤次郎社長(当時)、外務省高官、総務省高官と話し合っている。
東谷暁氏の推察によると、このとき、カトラー氏はギリギリと詰め寄って、日本郵政とニッセイの「がん保険事業共同進出」を止めるように斉藤社長を恫喝した可能性が高いと言う。その結果何が起きたのか。
なんと、かんぽ生命と日本生命の5年間の親密な協力関係はいきなりご破算にされ、その代わり、米国大手保険会社・アメリカンファミリー生命保険(アフラック)との業務提携の強化を行った。提携主力相手をアフラック一本に絞ったのである。
この経緯を簡単に示す。
2009年10月、政権交代後まもなく、当時の亀井静香郵政・金融担相は小沢一郎幹事長と相談して元大蔵事務次官の斎藤次郎氏を後任社長に抜擢した。同時に大蔵省出身の坂篤郎氏が新社長の座に就いている。その後、斎藤氏は自公与党政権の隆盛を見越して2012年12月、自ら取締役を降板した。ここで、坂篤郎副社長が新社長の座に就いた。
ビジネスジャーナルを参照すると、坂圧篤郎氏は新社長に就任早々、竹中平蔵色が濃い役員たちを次々に郵政から追放した。この坂篤郎という人物は亀井静香氏らと同様に、日本郵政を外資から防衛するという志に徹していたわけである。
竹中平蔵を経済の羅針盤に抜擢した超売国政権の安倍政権がこの状況を看過するはずもなかった。自民党に政権が戻った直後、菅義偉(すが よしひで)・官房長官が坂社長の退任に強くこだわったのは、坂氏が、郵政民営化見直し法の成立に向け、各党間の調整で中心的な役割を担ったからだという。グローバル資本の完全なパペットと化している安倍政権は、坂氏の続投を断じて許すはずもなかった。
2013年6月下旬の日本郵政定時株主総会で坂篤郎氏の退任が正式に決定され、後任に東芝相談役の西室泰三氏が決まった。このとき坂氏が追放されずに日本郵政の顧問格に収まったのは、郵政内部の強い抵抗と、追放するというあまりにも露骨なやり方が世間の耳目を引いて、郵政法案見直しが再燃することを政府が恐れたのだろう。(坂氏は2014年3月5日に顧問退任。)
超親米派の西室泰三氏は小泉政権時代、竹中平蔵氏とタイアップして経済財政諮問会議の黒幕として構造改革と郵政民営化を差配していた人物だった可能性が濃い。だから、日本郵政の社長にこの人物が就いたということは、アフラックに日本のがん保険領域を制圧されたということだけではなく、今後、郵政全域がアメリカ・グローバル資本に掌握されていく橋頭保になったことを意味している。
今後、西室社長がためらわずにやることは、2015年の日本郵政の株式上場である。そこに待ち構えているのは、世界最大級の投資銀行「ゴールドマン・サックス」であることはほぼ間違いない。
これまでの安倍政権の暴走ぶりを見ていると、この株式上場を消費税が10%に引き上げられる前に行いたいという、西室社長の強い意思が実現されてしまう可能性が高い。国民の大事な共有財産がハゲタカ資本に分捕られてしまう時期が次第に迫っている。
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