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今後も高齢化が進み、医療費が増える
医療費負担増、次は高齢者 厚労省、年内にも議論へ
http://www.asahi.com/articles/DA3S11278933.html?iref=comtop_list_ren_n04
2014年8月2日05時00分 朝日新聞
入院食事代値上げや紹介状なしで大病院を受診した時の自己負担増など、公的な医療保険を維持するための制度見直し論議が進む。そして厚生労働省が次に視野に入れるのは、高齢者の自己負担引き上げだ。高齢者が急増するなかで、その医療費絞り込みは避けられないと考えているからだ。年内にも議論を始める。
■上限優遇見直し案/75歳も2割想定
6月下旬に安倍内閣が閣議決定した経済財政運営の指針「骨太の方針」。この中に、ある一文がさらりと盛り込まれた。「高齢者の患者負担について、さらに(支払い)能力に応じた負担とすることを検討する」
厚労省は医療保険の給付削減策について、来年の法改正を見据えた議論を本格化させたばかり。ただ、高齢者に限ったメニューはない。このタイミングでわざわざ高齢者医療への切り込みを盛り込んだのは、「医療保険の財政がもたない」(厚労省幹部)という危機感があるためだ。高齢者負担の引き上げは不可避とみて、布石を打った形だ。
厚労省によると、2011年度に38兆6千億円だった自己負担分を含む医療費は、25年度には60兆円を超す。すでに半分以上を占める高齢者の比率はさらに高まりそうだ。25年には団塊の世代が75歳以上になる。75歳以上の医療費は1人当たり年89万円。65歳未満の5倍超に達する。
厚労省が削減策として目を付けているのが、月ごとの支払いに上限額を設ける「高額療養費制度」の高齢者向け優遇措置だ。
医療費の自己負担は通常、所得や年齢に応じて1〜3割だ。100万円かかれば3割負担の人は30万円となる計算だが、高額療養費制度によって、70歳未満の一般的な収入の人は8万7430円の負担で済む。
高齢者に対しては、70歳以上の人が外来だけ受診した場合にさらに優遇措置がある。年収約370万円以上なら、いくらかかっても月4万4400円。一般的な収入なら1万2千円、低所得者は8千円とさらに低い上限額だ。
この制度のための給付額は年間約2兆円(10年度)。高齢者の増加で10年で2倍以上になった。外来受診数でみると、高齢者は15〜34歳の4・5倍。厚労省はこの給付の伸びを抑えるため、高齢者優遇の縮小を視野に入れる。
さらに75歳以上の高齢者約1400万人(12年度)の自己負担を、いまの原則1割から2割に引き上げることも想定する。すでに70〜74歳は、4月以降に70歳になった人から2割に上げている。
■政治的ハードル高く
ただ、高齢者に負担を求めるのは政治的なハードルが高い。無料だった老人医療費に、定率の負担を求めるいまの仕組みを導入するのには約30年かかった。70〜74歳の自己負担は08年度から2割になるはずだったが、今春まで1割に据え置く特例措置が続いた。
与党の厚労族議員は「来年春には統一地方選挙もあり、負担増を求めるのはつらい。高齢者狙い撃ちと言われてしまう」とし、来春まで議論を本格化させるのは難しいとみる。
厚労省も「早急に議論をまとめるのは困難」(幹部)としており、年内に議論を始めるものの、具体的な中身や実施時期は慎重に見極めていく考えだ。(高橋健次郎)
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