01. 天橋立の愚痴人間 2014年8月01日 09:09:10
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以下、投稿文の補足説明。>物価目標の達成基準を示すのは困難、日銀が総合判断して決める(1) ( No.1307 ) 日時: 2014/07/31 18:09名前: 満天下有人 ID:YYPCOnPY 全く日銀も、いい加減な政策論でアベノミクスを支援したものだ。昨年1月に日銀黒田総裁は、安倍のご指名により物価目標2%上昇を目指して超金融緩和を開始した。まあ一政策委員が言ってるに過ぎないことなのか、その結果判断の指標も無いでは、中央銀行までがいい加減で、故にバカノミクス邁進という状況に陥ってしまっている。バカどもが一斉に陸上競技トラックを走りまくっている光景で、どのバカが最初に倒れるか、最早、こちらも面白く見る一観衆に堕落してしまったか(笑)。そのような昨今ではある。 石田日銀審議委員は29日、山口県下関で(正にシンゾーのお膝元)、山口県金融経済懇談会の後記者会見し、2%の物価目標の安定的達成について何かの基準で出すことは難しい、日銀が責任をもって総合的に判断すべきだ、との見解を示した。石田委員は午前の講演で、日銀が掲げる2%の物価安定目標の実現を判断する場合、生鮮食品を除いたコア消費者物価指数だけをみるのではなく、「さまざまな物価関連指標でとらえ、総合的に判断されるべき」と述べていた。』 この発言の意図する所が非常に読みにくい。恐らく日銀当局と示し合わせた発言であろうと推測するが、異次元金融緩和であると日銀自らが豪語して出発した超金融緩和、その結果指標は物価2%上昇であると盛んに広報していた。それが一政策委員とは言え、判断する物価指標は無いと言い出した。 そもそもインフレターゲットを掲げて金融を緩和する政策自体に、景気浮揚の目的が達成されるという事自体が、グローバリゼイション世界経済に転換して以来、全く意味をなさない。 アベノミクス以来、円安で経済物資のコストは上昇している。輸出追い風と言った所で、グローバリによって企業は既に海外低コスト生産にシフトしてしまっている、賃金の上昇も自然上昇とも思えず、安倍が企業に強要しているだけで、しかも法人税減税をエサにし、これで空いた税収の穴は一般が消費増税で負担し、真の経済活性化にブレーキがかかっている。 この状況で石田日銀政策委員の発言を読むと、結果指標がどうも具合悪い=物価指数が上がっていないから、これ以上の緩和は難しいと思い始めて、いくら何でも経済活性化に寄与もしていないのに円をジャブつかせる政策は不味い、ここらで出口を模索することにして、それには当初掲げたインタゲ2%は具合が悪い、ならば掲げた物価指標を隠してしまえ、そのようにし始めたシグナルとも読める。 逆に読むと、インタゲ2%は円安で達成可能かも知れない、だがそれだけで緩和中止の出口作戦を取れば株式市場が暴落する。その為には、これも同じく2%指標を隠してしまわねば、当初の政策と整合性が無くなる。 多分、後者の見方に整合性があると思う。と言うのも、先月総務省は2010年を基準にした消費者物価指数は、103.5、異次元緩和後の昨年6月比で103.4%であったと公表しているからだ。これならインタゲ2%は既に達成していることになり、今後の緩和継続の大義名分が無くなってしまう。 > 物価目標の達成基準を示すのは困難、日銀が総合判断する(2) ( No.1308 ) 日時: 2014/08/01 07:31名前: 満天下有人 ID:tJRAcljs そもそも超金融緩和の効果は、古典的理屈ではオカネヲジャブつかせれば皆が物を買い始めるから結果として物価が上昇するという、複雑な要因が重なって居る現代にあっては既に通用しない理屈なのだが、そもそもの政策の根本は、物価上昇では無く経済の活性化、それによって国民生活及び財政の是正にあるのだが、中央銀行としてはそれは政府の問題であると言うだろう。政府政策に真っ向から対立したくない現在の諸業界の構造からして、日銀もシンゾーに対抗し得ず、黒田などご指名に預かった以上、最初からシンゾーには逆らえない。 でも超金融緩和の何らかの、いっぱしの「学説的」理屈を軸にせねばならない、そこでインタゲ2%などと言い出したのだが、ここで物価は既に3%上昇と総務省が数値を示したものだから、異次元金融緩和の効果を示す指標は無い、などと、もう無責任に間接的アドバルーンを上げ出したと見える。 こちらは、既に物価下落を理由に毎年年金削減されて来た身としては、ならば物価上昇通り支給額を元に戻せよと言いたくなる。何?年金に関わる物価指数は別だと?ふざけるんじゃない!社保庁に、どの指標を使っているのか過去何度聞いても、誰も答えられない(笑)。だから日銀にも言いたい、いい加減な指標を最初から掲げるものではない!生活が一段ときつくなった人たちが増えているという今頃になって、物価指標などどうでも良いみたいなことを言い出しおる。どこまで腐ったのかこの国は、通貨当局までがこれじゃあ・・・・ その政府の問題であるとする政府政策の効果、つまりGDP数値の公表が大体1年もかかっているし、速報値を見ても前年同期何%上下と、指数でしか分からず金額実数でどの程度上下したのか、家計世帯支出の増減と比較も出来ない。だから、一般には世間、あるいは日銀が出す景気短観による、かなり上向いていると見られる、横ばいだと言った塩梅の情緒的感覚でしか分からない。 異次元とも豪語された超金融緩和、その効果を計るには市中のマネーが(マネーストックが)どれくらい循環増加をもたらしたか、その数値と、GDPへの寄与度の対比を(マーシャルのK)見ない事には実体の判断が出来ない。つまりGDPの中身の問題であり、それが発表されるのに1年以上もかかる。 マネーストックの増加は日銀統計で前月分まではすぐに把握できる。だが、それが増加していても、それが果たしてGDP上で家計最終消費の活発化になっているとは限らないのである。例えば政府固定資本形成における公共事業の増加だけによるもので、民間住宅など民間投資は減少しているかもしれないし、株式など債券市場をグルグル回るだけの金融資本による資金循環が増えただけのものかも知れない。 金融講義の時間でもないから簡単に、といっても簡単には行かず、少し分かりにくいとは思うものの、一応の基礎として、 日銀マネー統計を見ると: 2013年1月末 日銀ベースマネー131兆9千億円。(内日銀当座勘定 43兆5千億円) 2014年6月末 233兆2千億円(内日銀当座勘定 143兆円) 増加額: 101兆3千億円 (註釈1:日銀ベースマネー=日銀券発行残高+貨幣流通高+当座預金勘定のことで、銀行券発行など金融の大元締めから見た政策の根幹。つまり一国のあらゆる金融関連の大元に成ると言う意味で「ベースマネー」と言われている。) (注釈2: 日銀券発行残高:文字通り日銀が印刷発行した円現ナマのこと。 2013年1月 83兆8千億円 2014年6月85兆6千億円 僅か3兆円程度の増加。これは後述の、市中に流通する信用創造による預金通貨が増加するので(市中マネーストック)、 必ずしも金融緩和とは円現ナマを増刷する必要はないことによる。市中信用創造通貨の増加とは、約束手形と思えば分かり やすい。 この現象、現ナマ増刷発行が少ないということは、生活者による現金収入、現金支払いの活動が活発化していないことをも 意味する。信用預金通貨などの増加は、例えば金融資本が金融市場で使うマネーが増えても、それは信用によって両建てに なっているから、必ずしも現ナマを100%準備しておく必要はない。企業利潤による内部留保もそれに該当する) (注釈3:日銀貨幣流通高:日銀が市中金融機関に供給した通貨のうち、その金融機関が市中に供給した分の残高。これは指標大勢に余り関係ない) (注釈4:日銀当座預金残高:日銀が市中金融機関より国債を買い上げて、そのうち何%かは法令により準備預金として 預かる。市中金融機関は預けた分はいつでも利用できるので、それを指標に貸出枠を増やせるから、日銀側からすれば、この当座預金を積まして行けば金融緩和が可能であるとする。 今回の異次元緩和は、正にこの日銀当座勘定、2013年1月残高62兆円を中心に増加させ、全体のベースマネー、2013年3月現在での残高 134兆円を倍の270兆円にまで増やすことで、異次元金融緩和を実行する、そしてその効果として、物価指数2%アップを目標とし、今回、そんな結果を示せる指標はどこにも無いと言い出しているのである(爆)。 >物価目標達成の指標を示すのは困難、日銀が総合判断する(3) ( No.1309 ) 日時: 2014/08/01 07:40名前: 満天下有人 ID:tJRAcljs 日銀は異次元とも言われる超金融緩和を行い、それによる景気上昇で物価が2%上がることを目標として、日銀ベースマネーを昨年の約倍270兆円にまで押し上げることで超金融緩和を実施した。 日銀ベースマネーは黒田総裁が宣言した昨年3月の134兆7千億円から、先々月6月で233兆2千億円にまで積み上がっており、実施率は既に73%に達している。 ではこれに伴い、町中の経済活性化の指標になる、町中でのオカネ=マネーストック(旧呼称のマネーサプライ)の循環増加はどれくらいになっているか、昨年3月末で1141兆6千億円のマネーストックは、先々月6月末で1186兆9千億円で、伸び率は僅か3.9%である。 経験値に一致するのは無理としても、経験則的には通常、日銀ベースマネーの約6,7倍の貨幣乗数効果が見られたものである。言い換えると現在の日銀ベースマネー233兆9千億円の約6倍としても、貨幣循環の活気はマネーストックで1400兆円に達していないと、金融緩和の効果は大したことないと言うことになってしまう。 これにGDPの数値が分かればさらに、今回金融緩和がどの分野でどのような効果をもたらしたかが分かるのだが、前回申した通り、GDP確定値が出るのに1年もかかるので、そこが分からない。しかしマネーストックの伸びが小さく且つ、日銀ベースマネー累積の速さに比べ、市中での通貨の循環の速度が弱すぎる。絶対量増加額も小さい。 これは何を意味するのだろうか・・・新たな経済分野の開発が無いということであろう。通貨印刷増加の正常性は通常、新たな需要が出てそれに対する通貨需要が増加することによって示される。それ以外で中央銀行のバランスシート、資産、債務勘定が増えるだけの状況は、正常な経済活動が起っていないか、財政フアイナンスを維持せねばならないことから生じる赤字対応増刷を意味している。 そもそもからして、目下の中央銀行通貨政策は物価を上昇させることにあるのではなく、経済の正常なバランスを取ることにある。しかし色んな経済関連ニュースを聞いても、何のために金融緩和したのか、日銀がベースマネーを増やして超金融緩和をやりたければ勝手にやれば良いし、もう今の我が国の状況での金融緩和など、実質生活経済には何の関係も無い、逆に悪影響を及ぼしている面さえある。厚労省が7月18日に発表した実質賃金指数は現金給与総額で11カ月連続で下落、5月の指数では下げ幅が3.8%にまで上昇している事も一例だろう。 安倍は10年後に国民年収を一人当たり150万円増やすと宣言していた(笑)。バカだから取り巻き連中の入れ知恵を間違えてGDPを増やすという所を、給与所得を増やすと言い間違えたのであろう、これが一国の内閣総理大臣なのである(笑)。 そして怖いのは、日銀ベースマネーの増加は、国債増発を伴っているということである。今でさえ赤字国債費は年10兆円にも達している。日銀ベースマネーが増加するということは、国債費上昇の指標にもなるということだ(笑)。 折しもアルゼンチンがまた国債デフオルトをやってしまった。米ドル建ての利払いが出来ない程財政が再び悪化したようだ。またまたゴールドマンサックスにひねられたのかも知れない。我が国はまだ国内引受が95%で、外資に翻弄される危険には到っていないが、バカシンゾーのこと、竹中タコ蔵の口車に乗って万が一、国債を外資にも開放、というか、これ以上国内金融機関が引受られなくなったら、外資に門戸を開くしか道は無い訳で、仮にそうなったら、もう滅茶苦茶になるだろう。それが怖い。
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