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2014-07-31 08:38:36
「格差、貧困、環境、さまざまな理由で、人々は倒れてゆく。それもまた『戦争』だ。彼らを倒した『見えない銃弾』を放った者がどこかにいるのである」。これは朝日新聞の本日7月31日朝刊に掲載された作家、高橋源一郎氏の論壇時評(13面)の言です。
高橋氏は、「新資本論」でベストセラー作家となったトマ・ピケティ氏の言も取りあげ、「(ピケティ氏は)富める者はますます富み、そうでない者との格差は開き続けるだろうと書いた」としています。ピケティ氏が、20以上の国の3世紀にわたるデータを分析した結果、そこから導かれた衝撃といえば衝撃、当たり前といえば当たり前の「発見」です。
そうです。資本主義は、いきつくところ「格差を拡大させる経済システム」だと断言できます。アメリカでも、EUでも、そして日本でも現実に格差が拡大しつつあり、そしてその資本主義は行き詰まり現象をあらわにしてきています。
資本主義とは、資本を投下して利を追求することを本義としています。その「利」は、最大化を求める性格を内包しています。つまり、大きな資本を投下した者は、その報酬として大きな利益を求めます。その結果、全体的な傾向としては、「富める者はまずます富む」システムとならざるを得ない。
さらに、富める者は、自分たちの利益となる政策を実行させるため、政治献金という形で、「政治を合法的に買収」します。大きな献金を受け取った議員たちは、その献金者の利益を代表する議員となります。「族議員」です。
また、積み上げた財産は世襲という形で引き継ぎ、富める家に生まれた人間は生まれながらにして「富んで」います。逆に貧困の家に生まれた子どもは、貧困をも引き継がざるを得ない。
「資本主義は、努力した者が報われるシステム」というのは、富める者たちが貧しい者たちをたぶらかすプロパガンダに堕しているのが実態です。
現代は、このまやかしのプロパガンダに抗する闘いが続いているといえます。
権力を握る富める層、つまり統治エリートは、「集団的自衛権の行使容認」や「特定秘密保護法」、そして「消費税増税」「TPP(環太平洋経済連携協定)」などの「目に見えない銃弾」を連射し、国家体制を一新しつつあります。安倍クーデターといえる体制一新です。
その結果は、「富める者はますます富み、貧しい者はますます日々の生活に追われる日常」となります。かつて「一億総中流」といわれた、日本が誇った中流層は、わずかな「勝ち組」以外は、ほとんどが「負け組」に落とされていき、「中流層の消滅」という事態を招きました。
正規社員から非正規に落とされ、あるいは倒産のあおりを食らって、下層階層に落ちざるを得ませんでした。その下層階層から、ヘイトスピーチに走る者や、いじめを繰り返す者が多く出てきました。そうした目に見えない銃弾を浴びて、自ら死に至る者も多発しています。あるいは、孤独死。
安倍政権のもとで、私たちはすでに、「見えない戦争」に巻き込まされています。
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