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http://mewrun7.exblog.jp/22248363/
2014-07-31 07:11
これは『安倍vs.自民長老の妖怪大戦争〜内閣改造失敗なら、「安倍おろし」のリスクhttp://mewrun7.exblog.jp/22236326/』の続報になるのだが・・・。
安倍首相は9月初めに、内閣・党役員の改造を行なう方針を決定し、既に公明党もに伝えたとのこと。
政界やメディアでは、早速、次の内閣&役員人事に関して、アレコレと情報や憶測が飛び交い始めているのであるが・・・。
今政権で初の党三役を努めた野田聖子総務会長は、内閣改造に関して、やや自虐的な感じでこんな軽口を飛ばしていたという。(~_~;)
『自民党の野田聖子総務会長は28日、静岡県焼津市で開かれた同党衆院議員のパーティーで講演し、9月上旬に予定される内閣改造について「3日くらいだといううわさが出ている」と明かした。野田氏はこれに併せて行われる党役員人事を念頭に「私は用済みで、更迭の2番目」と軽口を飛ばしつつ、「改造が吉と出るか凶と出るかは皆さんの後押し次第だ」と述べた。(時事通信14年7月28日)』 <この更迭の1番目というのは、誰のことなのかな?^^;>
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野田氏も「改造が吉と出るか凶と出るか」と言っていたのだが。実際、前回の記事にも書いたように、今回の内閣&役員改造は、ある意味では非常にリスキーな「賭け」のようなもので。
もし安倍首相がこの改造人事に失敗した場合は、政権&党運営に混乱が起きて、一気に求心力が低下し、「安倍おろし」の動きにつながるおそれがある。(~_~;)
そして、今回の改造人事の焦点が、石破幹事長、菅官房長官の処遇にあることは間違いないだろう。(・・)
でもって、mewはもし安倍首相が、石破茂氏を強引に幹事長職から外したり、菅義偉氏を官房長官から外す人事を行なったりしたら、安倍政権の崩壊は早いのではないかと思っていたのだけど・・・。
何と29日に、安倍首相が石破氏を幹事長から外し、閣内に取り込むことを考えて、安保担当相に就任するように要請したというニュースが各社から一斉に流れたので、心の中で「よっしゃ」とつぶやいてしまったりして。(@@)
石破氏は回答を保留したようなのだが。もしかしたら、これが安倍陣営の改造人事失敗の第一歩になるかも知れない。(^_^;)
<このような生々しい人事の話が、1ヶ月以上前にオモテに出るのは珍しいことなのだけど。もしかして、幹事長更迭を危惧する石破陣営の議員がリークしたのかな?^^;>
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『安倍晋三首相が自民党の石破茂幹事長に対し、9月上旬に行う内閣改造と党役員人事で幹事長の交代と、新設する安全保障法制担当相への就任を打診していたことが29日、分かった。石破氏は、回答を保留しているという。石破氏の最終判断が人事の焦点となる。
首相は24日に石破氏と官邸で約1時間にわたり会談しており、その場で打診したとみられる。石破氏は安保政策に精通しており、集団的自衛権の行使容認をめぐる与党協議のメンバー。首相は石破氏の答弁能力に期待しているようだ。「ポスト安倍」の最右翼と目される石破氏を、閣内に取り込んでおきたいとの思惑も働いたとみられる。
石破氏周辺には、来年9月の任期満了に伴い行われる党総裁選に出馬するために無役となって首相と距離を置くべきだとの意見と、内閣支持率が高水準の間は首相を支えるべきだとの意見が交錯している。
石破氏は29日の記者会見で「私と首相が話したことは他に話すべきだとは思っていない。人事に関することなので、このような打診があったとか、なかったとか、そういうことを私は一度も口にしたことはない」と述べ、否定しなかった。(産経新聞14年7月29日)』
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『石破氏は24日、首相官邸で安倍首相と約1時間にわたり会談した。関係者によるとこの際、首相は「安保大臣ができるのは石破さんくらいだ」と切り出したが、石破氏は難色を示した。首相側の打診は複数回にわたり、石破氏は今月に入り、記者会見で「党内に安保政策通は何人かいる」と述べるなど、担当相就任に慎重姿勢を示してきた。周辺にも「現状では受けられない」と語った。
政府・自民党内には、安保担当相の打診は「石破外しの口実」(官邸関係者)との見方があり、石破氏が担当相就任を拒否すれば、幹事長を続投できず、無役になる可能性がある。(毎日新聞14年7月29日)』
『安保担当相は、来年の通常国会に一括提出される安保関連法案の国会答弁を担う重要な役回り。首相は、安保政策に精通している上、閣僚経験が豊富で答弁に定評がある石破氏が適任と判断したとみられる。
首相にとって石破氏への入閣打診は、長期政権をにらんだ布石でもある。来年の党総裁選に関しては今のところ石破氏以外に有力な対抗馬は見当たらず、石破氏の動きを封じ込めることができれば、再選への道が開けるとの思いがある。
ただ、石破氏が安保担当相就任を断った場合、首相には悩ましい状況になる。首相の出身派閥の町村派幹部は29日、首相が勝利した2012年の総裁選で石破氏が敗れながらも地方票で他候補を圧倒したことに触れ、「地方での石破氏人気は根強い。石破氏に無役でいいと言われて困るのは首相だ」と指摘した。
石破氏は29日、自身に近い議員に電話で「今のままでは(首相の打診は)受けられない」と心境を説明した。外相など重要閣僚との兼務ならまだしも、「答弁専門」とされる安保担当相への転身はプラスにならないと踏んでいるようだ。(時事通信14年7月29日)』
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安倍首相が、次の改造人事で、石破氏を幹事長から外して、閣内に取り込むのではないかという話は、昨年から何回も出ていたことだし。
首相が今秋から安保担当相を新設する方針が示したのを知って、石破氏を体よく入閣させるための手段ではないかと思ったのは、mewだけではあるまい。(・・)
安倍氏と石破氏は、これまで同じ党内にいながらほとんど接点や交流がなく、今でも決して仲がいいとは言えない関係にある。<「犬猿の仲」というより、「敬遠の仲」って感じ?>
首相(総裁)と幹事長という政府与党の2TOPの立場になってからも、2人だけで会うことは滅多にないし。メールや電話で直接連絡をとることも稀だという。^^;
安倍氏が属している清和会(起源は福田派、旧森派、現町村派)と、石破氏がかつて属していた平成研(起源は竹下派、旧橋下派、現額賀派)は、党内でライバル関係にあったし。
安倍氏は日本会議系の超保守仲間と活動することが多いのだけど。石破氏は、コアな超保守思想の持ち主ではないし。<軍事オタクゆえ、国防族仲間と現実的な安保政策の研究にいそしむことが多かった。尚、農水族でもある。>
お互いに政治理念や考え方が合わない上、決して相手を好ましく思っていないのではないかと察する。(~_~;)
実際、石破氏は小泉政権で02〜4年に防衛庁長官、福田政権で07〜8年に防衛大臣、麻生政権で08〜9年に農水大臣を務めているのだけど。安倍前政権の時は要職から外されているし。
プレジデントには、こんな話も出ていた。^^;
『首相に近い人物は「首相は蛇のように執念深い。いったん恨みを買うと絶対に許してもらえない」という。集団的自衛権の与党協議は本来、石破茂幹事長の役割だが、首相は高村正彦副総裁に任せている。「これは首相が石破氏をとことん嫌っているから。第1次安倍政権末期、石破氏は“首相を辞任すべきだ”と安倍氏に引導を渡した。首相はこれを“絶対に許さない”と話していた。山口代表も首相の恨みを買う恐れがある」(首相周辺)。(PRESIDENT 2014年5月5日号)』
<今、思い出したけど。確かに、石破氏は参院選敗北後の議員総会か何かの場で、安倍首相に面と向かって大批判&責任追及していた記憶が・・・。(@@)>
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安倍氏も石破氏も、小泉政権の頃から将来の首相(総裁)候補として期待されるようになっていたのだが。安倍氏が先に06年に総裁選に当選することに。
石破氏は08年に総裁選に初出馬し麻生太郎氏に敗れるも、12年の総裁選の前には、地方から圧倒的な人気があったことから最有力候補と見られていた。^^;
ところが、この総裁選に安倍氏も出馬を表明したため、2人が対決することに。4人の候補を対象に行なわれた1回めの投票では、石破氏が地方党員票の過半数を獲得して、2位の安倍氏を大きく上回って1位になるも、国会議員だけで行なわれる決選投票では、事前に派閥の票固めをしてあった安倍氏が108票対89票で勝利して、総裁復活を遂げたのである。(@@)
安倍総裁は、党内融和&選挙対策を重視して、石破氏を幹事長に起用したのだが。石破氏が大きな権限や支持を手にして、「安倍おろし」の旗手になるのを防ぐため、幹事長としての権限や行動を抑制する方策をとったため、両者の信頼関係が深まることはなかった。(~_~;)
<幹事長の最大の権限&役割は選挙対策にあるのだが。安倍首相は、自身に近い河村建夫氏を選対委員長に任命&党四役に引き上げ、石破氏の権限の一部を奪ったほか、お目付け役として菅氏(現官房長官)や細田博之氏(元官房長官)を幹事長代行の職につけ、高村副総裁などと石破包囲網を築き、石破氏が自由に動きにくくなるように抑え込む策を講じていたのよね。^^;>
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ただ、安倍首相は、選挙活動に関しては、石破幹事長を高く評価していたようで。『首相は24日の会談で「これから来春の統一地方選などがあり、地方を歩けるのは石破さんしかいない」と述べ』ていたとのこと。(毎日7.29)
選挙活動においては、地方選挙はもちろん、国政選挙においても、党本部と地方支部の信頼、協力関係は何より重要な要素になるのであるが。
石破幹事長は、誠実なイメージがある上、地方や農水産業の実態を熟知していることもあってか、地方の党員から絶大な人気と信頼を得ているため、各地から選挙応援の依頼が殺到。衆参院選の時には選挙対策や関係者の激励、応援演説のために全国を飛び回って、自民党の勝利に大きな貢献を果たしたのである。(・・)
それゆえ、安倍自民党としては、来春にかけて重要な地方首長選や地方統一選が続く中、石破氏に幹事長を続投させておいた方が得策ではないかと思うのだけど。
ただ、安倍陣営としては、石破幹事長が地方から信頼されればされるほど、不安が募る部分が大きくなっている様子。安倍内閣の支持率が低下している上、次の総裁選から地方票の比重が増えることを思えば、尚更なのだろう。^^;
『首相周辺が気にするのは地方での石破人気だ。2012年の前回総裁選は地方票に限っては首相を含め他候補を引き離し過半数を集めた。 次期総裁選では国会議員票と地方票の比重が対等になり、地方票の重みが増す。
「地方を精力的に回る石破氏を幹事長で続投させれば、首相の脅威になりかねない」。首相の出身派閥の町村派幹部はこうみる。(日経14年7月30日)』
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さらに、自民党の幹事長というのは、金庫や党運営の諸権限を握る要職であるだけに、これまでは、各派閥の長or幹部がつくことが多かったのであるが。無派閥の石破幹事長が2年も務めていることに、不満を覚えている派閥の長や幹部が(OB長老も?)多くなっているとのこと。
おそらく安倍官邸の中には、派閥の長らに嫌われず、長期政権への協力を得るためにも、そろそろ幹事長を交代させた方がいいという意見も出ているのではないかと思われる。(~_~;)
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また、安倍氏も石破氏も、憲法改正や集団的自衛権の行使の実現を目標にして来たのだけど。 もともと国家観や政治理念が異なるので、その中身や実現方法に関する考え方も異なる部分が大きくて。2TOPになってからも、そのズレを実感することが多かったのではないかと察する。(^_^;)
安倍首相は、石破氏が理にこだわるタイプである上、自分の思想や目標をあまり理解を示さず。選挙対策でも慎重な戦略をとることに不快感を覚えていたという話もあるし。(河村選対委員長との間でもめることもあったんだよね。^^;)
他方、石破氏は、安倍首相が超保守的な歴史認識や靖国参拝にこだわって、米国や中韓との関係悪化を招いたり、国民から危険視されたりしていたことに、かなりイラ立っていたのではないかと思われる。(~_~;)
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しかも、安倍官邸と石破幹事長の間では、最後まで集団的自衛権の行使に関する考え方の違いが埋まらず。
上のプレジデントの記事にもあったように、安倍首相が、石破幹事長を横に追いやり、高村副総裁にいわば全権を委ねたことから、2人の間の不信感はさらに増大することになった。(>_<)
この辺りのことは、『石破が集団的自衛権の行使を語る〜安倍とは手法に違いも、前のめりなのは一緒http://mewrun7.exblog.jp/21691089/』『石破と公明党は、安倍の解釈改憲を阻止できるのか?+衆院議長も安倍暴走を懸念http://mewrun7.exblog.jp/21936110/』などなどに書いたので、今回はざっと記すにとどめたいのだけど・・・。
軍事オタクの石破氏は、10年以上前から、いかに日本が集団的自衛権を行使できるようにするか研究を続けていて。12年には長年の研究の成果を発揮して、「国家安全保障基本法」の原案を作成。自民党の党議も経て、衆院選公約にも『集団的自衛権の行使を可能とし、「国家安全基本法」を制定します』と明記していたのだ。(・・)
ところが安倍首相は、石破氏の考え方や法案も、党の公約も無視して、官邸に自分のブレーンを集めて設置した有識者会議の意見や報告書の方を重視することに。<安保基本法の制定も見送り(実質的に断念)を決定。^^;>
さらに、安倍陣営は、石破幹事長が理論(持論)にこだわったり、公明党に配慮したりして慎重な姿勢を示したことを不快に思い、高村副総裁に本来は石破氏の仕事である党内のとりまとめや公明党の交渉を依頼し、強引に閣議決定に持ち込んでしまったのである。^^;
それゆえ、石破氏としては、集団的自衛権の行使容認という事実or結果自体は歓迎したいところだろうけど。ただ、その解釈改憲の中身や過程には、いまだに納得できない部分がたくさんあるのではないかと思うし。
その直後の滋賀県知事選では、安倍首相の閣議決定強行も大きな要因になって逆転負けを喫したことから、「幹事長はもう疲れた」と辞職を示唆するような言葉を発したこともあったという。^^;
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ところで、mewがこのニュースを見て「よっしゃ」と思った理由は、大きく言えば2つある。
一つは、安倍首相が石破氏を幹事長から外した場合、秋以降の重要な地方首長選や来春の地方統一選で苦戦する可能性が大きくなると思うからだ。(・・)
先述したように、選挙対策、とりわけ地方選では地方支部との信頼関係が重要な要素になるのだけど。今から幹事長が代わるとなれば、各地方支部も困惑、混乱することになりかねないし。
実際、首相周辺には「石破氏に代わり得るような幹事長がいるのか」という疑問の声も出ているという。^^;
<mewは、菅義偉氏が幹事長になれば、うまくやれるかも知れないのだけど。となると、ここまで安倍内閣を切り盛りして来た菅氏が官房長官を外れることになるので、それはそれで「よっしゃ」だし。それに菅氏が幹事長になったら、派閥の長老たちが不快に思うかも。(~_~;)>
もう一つは、(mew的には是非、そうなって欲しいのだけど)石破氏が幹事長を外れて無役になった方が、外から安倍首相にプレッシャーをかけて安倍陣営の暴走を阻止しやすいし、アンチ安倍派を結集して、「安倍おろし」の動きを加速させやすくなるからだ。(++)
『石破氏周辺からも「幹事長続投でなければどの閣僚ポストも断るべきだ」「無役で次の総裁選に備えたほうがいい」との声が上がり石破氏が今回の打診を固辞するとの見方は強い。ただ、石破氏を無役にすれば政権運営に対する不満の受け皿となりかねず、首相は苦しい立場に追い込まれかねない。(産経新聞14年7月29日)』
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ただ、石破氏の周辺では、幹事長を続投して欲しいと考える議員も少なからずいる様子。
『「いずれ、首相は幹事長留任に傾くよ」 ある石破氏側近は強気の見立てをしてみせたが…。(同上)』
また政界には、事前にマスコミに漏れた人事案は潰れるという慣わし(?)があるのだが。
実際、これだけ大きくメディアで扱われ、安倍首相は却って石破氏を幹事長から外しにくくなるのではないかと思う部分もある。<しかも、ライバルの石破氏が総裁選の準備をするとコワイので、内閣に取り込むことにしたなんて書かれたらね〜。^^;>
ちなみに、mewが、石破サイドがこの情報をリークしたのではないかと邪推したのは、首相が石破氏を幹事長から外しにくくなる効果を狙った人がいるかもなと考えたらなのだけど。
こういう記事がまことしやかに出てしまったというだけで、安倍首相にはそれ相当のダメージがあったのではないかと思ったりもする。
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石破氏を支持する議員の集まりである「無派閥連絡会」(実質的には石破派)は、8月7〜8日に新潟で研修会を行なう予定なので、石破氏は、おそらくその場で、議員たちの意見もきいて、最終的な判断を下すのではないかと思うのだけど。
石破氏は、集団的自衛権の行使に関しては安倍首相と考えが合わないのだから、あんないい加減な解釈改憲の法制化のために、安易に安保担当大臣など引き受けて欲しくはないし。
この際、きっぱりと安倍陣営とは一線を画して、安倍政権の歪んだ安保外交政策や過度な新自由主義に基づく経済・産業政策(農政含む)を立て直すためにも、まずは安倍首相を交代させることに力を尽くして欲しいと願っているmewなのだった。(@@)
p.s mewは石破氏と安保政策が合わないのだけど。ただ、超保守的&非論理的な安倍首相よりは、憲法や筋論、理を重んじる石破氏の方がずっとマシだと思っている。(・・)
でも、ホンネでは石破氏に安倍政権を揺さぶってもらって、次の総裁には、野田聖子氏や宏池会系のハト派議員がなるといいな〜と思ってたりして。(~_~;)
THANKS
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