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新設の安保法制担当相ポストでつまづくことになる安倍改造内閣
2014年7月30日 9時20分 天木 直人 | 外交評論家
誰も書かないうちに書いておく。
9月初めに行われる安倍改造内閣は、もっとも重要視されている安保法制担当相というポストのために自滅することになるだろう。
それは、巷間言われているようにな、そのポストをめぐって安倍・石破の権力争いが表面化するからではない。
そんなことはどうでもいい事dさ。
そんなことよりも安保法制担当大臣というポストそのものが大きな矛盾を抱えて出発するからだ。
何が矛盾か。
それは安保法制担当大臣の主要な任務が、集団的自衛権行使容認の関連法案を国会で通す事にあるのにも関わらず、その法案が、来年の通常国会、しかも、4月の地方統一選挙の後にしか提案されない事である。
すなわち来年の4月以降しか出番のない無用なポストが、今度の内閣改造で一番重要で注目される目玉ポストであると言う矛盾である。
下手をすればそれまでに解散・総選挙にとなり、何もしないまま終わるポストとなるかもしれない。
これはほとんどジョークだろう。
しかし、もっと大きな矛盾は、国会審議の中心となる集団的自衛権行使容認の中身について、安倍首相しか誰も答えられないという矛盾で
ある。
そもそも、石破大臣が安保委法制担当大臣を引き受ける事をためらう理由として、もちろんポスト安倍を見据えた政治的思惑はあるにして
も、もう一つの理由として、安倍首相と石破氏との間で、集団的自衛権行使の定義(内容)について、大きな齟齬があると報じられている。
いや、石破氏だけではない。
自民党内の外交・安保政策に精通した多くの議員の中にすら、安倍首相の説明ぶりに違和感を覚える者が少なからずいる。
彼らの多くは集団的自衛権行使容認について安倍首相の考えがわからないのだ。
そうだとすれば、石破氏ならずとも、誰が安保法制担当相になっても国家答弁に苦慮する事は目に見えている、
そのような国会審議の不毛さを回避するためには、安倍首相自身が安保法制担当大臣のポストを兼任し、自らの言葉で、自らの考えを説明したほうがいいのだ。
安倍首相が安保法制担当大臣を兼務する。これしかないが、そうすれば安倍首相は答弁に窮して自滅する。
安保法制担当大臣というポストの最大の矛盾は、安倍首相しか安倍首相の考えを正しく説明し、国民に伝えられず、そしてその安倍首相がそれが出来ないという事実である。
支持率が下がるのも無理はない(了)
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