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生活実感はゼロ/(C)日刊ゲンダイ
恩恵は都市部から地方へ…? アベノミクス好景気の大ウソ
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/152192
2014年7月30日 日刊ゲンダイ
安倍内閣が「ローカル・アベノミクス」を言い出した。来年4月の統一地方選に向け、アベノミクスの恩恵を実感できない地方のため、最高で4兆円規模の予算を考えているらしい。「都会は景気回復したから、次は地方」ということだが、都会に住んでいる人にしてみれば、「はて、オレたちはいつ恩恵を?」と腑に落ちないことばかりだ。
消費税8%導入から4カ月が過ぎようとしている。増税前の買いだめの反動や買い控えで、4月、5月は消費が落ち込むと予想されていたが、6月になっても7月になっても庶民の財布のヒモは、安倍首相が思うほどゆるくはなっていない。
好調だったマンション販売も急ブレーキのままだ。首都圏の上半期の供給は、ナント、前年比2割減。契約率も78%しかない。オリンピック景気に沸いているはずの湾岸マンションも、すでに息切れ状態で、豊洲駅周辺の新規着工物件はベイズタワー&ガーデン以降、話を聞かなくなった。
ニッセイ基礎研究所准主任研究員の久我尚子氏がこう言う。
「消費者の実感としては、本当に景気は良くなっているのかという疑問が残ります。確かに大企業を中心に名目賃金は増加していますが、物価上昇がそれを上回っているため、実質賃金はマイナスです。卵1パック(Lサイズ)もここ数年の220円前後から240円以上に値上がりしている。いずれ庶民もアベノミクスの恩恵を得られると語る専門家もいますが、来年10月には消費税10%アップもあり、恩恵を実感できるかは未知数です」
■物価上昇で相殺
酷税と物価上昇、さらに将来不安にサラリーマン生活が追いつかないのが実態だ。毎月勤労統計によると、5月の平均給与は26万8859円で前年比0・6%増。ただ、同月の消費者物価指数は3・4%増だから話にならない。潤っているといわれる大企業の給料にしても、確かにNECの社員年収は前年671万円から745万円へV字回復したが、ソニーは891万円から885万円に減少。パナソニックも下がった。
また、新生銀行の調査では、サラリーマンの小遣いは月3万9572円。2年ぶりに増加したとはいえ、増えたのは1115円ぽっち。リーマン・ショック前の08年の4万5825円には遠く及ばず、消費税アップ分にすら追いついていない。
一方、ハリー・ポッターの新アトラクションが誕生したUSJは、連日ちびっ子たちで大行列だが、海外旅行の予約は円安もあって7月が前年比12・3%減、8月も6・5%減(日本旅行業協会)と厳しい。
中小企業はさらに厳しい。信金中央金庫の景況リポートには「消費税率の引き上げ後、不動産売買の動きは鈍っており、不動産在庫の減少が課題」(大阪府・建て売り販売)、「中小企業にはアベノミクス効果による受注増加は期待できない」(新潟県・水道用配管製造)と悲観的な意見が続いた。
アベノミクスの恩恵はどこを探しても見当たらない。経済紙の記事には「好景気」の文言が並ぶが、実際は、仲間はずれが嫌いな日本人全員が景気が良いフリをしているだけなのだろう。
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