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警察の不正、新聞社の屈服、現場の敗北…権力に屈するジャーナリズムの真実(TOCANA)
http://www.asyura2.com/14/senkyo169/msg/197.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 7 月 28 日 20:30:05: igsppGRN/E9PQ
 

画像は、『真実 新聞が警察に跪いた日』(角川書店)より


警察の不正、新聞社の屈服、現場の敗北…権力に屈するジャーナリズムの真実
http://tocana.jp/2014/07/post_4501_entry.html
2014.07.28 TOCANA


“北海道警裏金事件”をご存じだろうか。北海道警察が過去長期間において、空の捜査費用請求や偽領収書作成などをし、総額7億1500万円もの不正支出を計上。その費用を警視以上の幹部が私的流用していた事件だ。2003年、北海道新聞が特集を組んで追及を開始し、大きな社会問題に発展。処分者数は約3,000人に及ぶ大規模不祥事事件となった。

 警察の不正、新聞社の屈服、現場の敗北……、本書を読み、筆者は憤りを禁じ得なかった。『真実 新聞が警察に跪いた(ひざまずいた)日』(角川書店)は、元北海道新聞報道本部次長で、当時、北海道警裏金事件報道のデスクを担当していた高田昌幸氏が、事件の発端から取材の経過、裁判闘争の顛末を描いたノンフィクションだ。


 当事者自らの描写は、臨場感とリアリティに満ちており、読む者をグイグイと引き込ませる迫力がある。文庫版には、加筆された新章「秘密」も収録されており、事件のその後と、単行本出版時には成立していなかった特定秘密保護法案についての厳しい言及がなされている。

 03年11月末、テレビ朝日「ザ・スクープ」上で初めて明るみに出た北海道警裏金事件は、大きな波紋を呼び、地元紙である北海道新聞もその後を追って、高田氏の取材班を中心に追及を開始。当初、道警は裏金の存在を否定していたが、1年以上の綿密な取材の結果、最終的に組織的裏金作りの事実を認め、利子も含めた9億円超の資金の返還を行うことになった。高田氏ら取材班は、これら一連の取材で新聞協会賞、菊池寛賞などを受賞。社内外で称賛を浴びた。しかし、そんな栄光もつかの間、道警による逆襲が始まる。

■警察は黙っていなかった… 権力に屈した新聞

 05年、北海道新聞は「道警と函館税関『泳がせ捜査』失敗」(稲葉事件)と題した記事を掲載した。00年、道警が違法なおとり捜査をし、2トンもの麻薬密輸を故意に見逃したとされる事件(裁判ではおとり捜査の違法性は認められず)だが、かつて高田氏の取材班でキャップをつとめた佐藤一記者は、釈然としないものを感じており、改めてこの事件を追及。その記事が道警の反感を買い、裏金事件も合わせ、北海道新聞に対し執拗な謝罪要求を繰り返したのだ。

 警察との関係を悪化させると、事件取材に協力を得られなくなる…。圧力に屈した北海道新聞はついに「泳がせ捜査失敗」記事のおわび社告を一面に掲載。不適切な記事であったと謝罪をした。高田氏と佐藤記者は、けん責(始末書を提出するだけのごくゆるい叱責)の懲戒処分となった。だが、記事の誤りを明確にしないおわび社告とゆるい懲戒に道警側は納得せず、北海道新聞に対し提訴。名誉棄損を訴えた。裁判はその後上告を繰り返し、11年、最高裁に上告が棄却されるまで約6年の月日を要した。現在は「民事訴訟において、高田氏が部下に偽証を行わせた」として、高田氏個人が新たに告発され、検察審査会において審議中である。

 高田氏はこう語っている。

「――二〇〇三年の十一月末ごろから、北の大地で新聞と警察のあいだにいったい何が起きていたのか。それを筆者の目に映った限りで記した。もとより、社会的なできごとは多様である。私の目線と他人の目線は違う。映る風景も違う。それが前提になっている」

「悪人はどこにもいない。どこにもいない」(本文より)

 道警と高田氏、原告と被告、どちらが正しいとは言えない。ただ、大きな力に対する現場の人の激しい憤りや誠実さに、読者は少なからず心動かされることだろう。

 メディアの不信が叫ばれて久しい昨今であるが、あのTV局や、あの新聞社にも、現場には高田氏のような熱い魂を持った記者たちがいて、人知れず大きな力と闘っているはずだ。そう信じたい。

(文=平野遼)


 

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コメント
 
01. 2014年7月28日 21:08:22 : fmoA3dDfts
>現場には高田氏のような熱い魂を持った記者たちがいて、人知れず大きな力と闘っているはずだ。そう信じたい。


同感です。圧力に負けず、不正を暴き、真実を明らかにしてほしいです。


02. 2014年7月28日 21:30:17 : TbZy18kA1M
おれはもう信じない。

03. 2014年7月28日 22:56:08 : whzHsR5EuM
役人には江戸のカタキは長崎で取るという手がある。

04. 2014年7月29日 02:59:10 : vHVsolbAbE
国民の血税を使って、自分たち警察のヘマやドジ、失敗を
尻拭いし、挙句の果てには新聞社を脅迫したり告訴して、
他人に責任を転嫁する・・・これが日本の警察。

明確な犯罪集団でしかない、日本の警察。

国民を守るのではなく、国民を虐げ、
時には罪をでっち上げて陥れ、
自らの不祥事、犯罪をなすりつける、
これが日本の警察である。

極悪非道の日本の警察、
一刻も早く解散させて
国民が監視する組織下おいてこそ、
警察は再組織させなくてはならない。


05. 2014年7月29日 07:59:53 : aqutAT6gyw

高田記者は素晴らしい志のマスコミ人間です。
沈黙せずに、真実を明かしてくれて読者は感謝します。
この本を読み「そうだったのか!」と理解した。

組織の都合で、歯車にならない人間は排除される。
歴史は常に「表と裏」がある。
裏面史があって歴史が理解できる。


06. 2014年7月29日 11:50:24 : NpGZUwxlBs
高田昌幸(たかだ まさゆき、1960年 - )は日本のジャーナリスト。高知新聞記者。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E7%94%B0%E6%98%8C%E5%B9%B8

高知白バイ事件を報道しない高知新聞への対抗策 〜 あなたならどうする?(藤島利久)
http://www.asyura2.com/10/senkyo100/msg/248.html


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