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“黒田マネー”が株価を支える Photo:Kyodo
日銀まで動かす なりふり構わぬ安倍政権PKO
http://shukan.bunshun.jp/articles/-/4207
週刊文春 2014年7月31日号
マレーシア航空機撃墜のニュースが世界を駆け巡った7月18日、東京株式市場は口あけから売り一色の展開となり、日経平均株価は一時、前日比259円安と急落した。しかし、ここから株価は大きく切り返し、結局、終値は前日比154円安の1万5215円で引けた。
市場関係者の間では、「日銀資金が入った」と囁かれた。
その根拠は、前場で株価が下落しても、後場で持ち直すパターンが繰り返されているからだ。連日2兆円割れの薄商いの続く株式市場では、日銀のETF(上場投資信託)購入は一定のインパクトを持ち、いまや日銀は“買い本尊”と呼ばれる存在だ。
「前場の引け時点でTOPIX(東証株価指数)が1%以上、下落すれば、必ず後場で日銀のETFの買いが入る」(大手証券幹部)というのが市場の見立てだ。しかも、その買い入れパターンは徐々に緩和され、「足もとでは前場でTOPIXが0.5%程度下落しても買いが入るようだ」(同前)という。株価が少しでも軟調になると見るや、すかさず日銀がETF買いを入れる、事実上の「PKO(株価維持政策)」が展開されているのだ。
象徴的だったのが、政府が「成長戦略」を閣議決定した6月24日に、日銀が130億円ものETFを買い入れたこと。成長戦略を市場が好感し株価が上昇したかのように日銀が演出した、とみられてもおかしくない行為だ。
その背景にあるのが、株価の動向に神経質な安倍政権だ。
日銀は年末までにETFを3兆5000億円まで買い増す計画を掲げている。また、国家公務員共済、地方公務員共済、私学共済の三共済は、株式の買い入れを6月末までに終えた。期限を切って買い増した背景には、株価の下落を止めたい政権への配慮が滲む。
さらなる株価対策としては、秋に130兆円もの資産を持つGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)も、株式の運用比率を引き上げる見通しとなっている。
いまや「アベノミクスには逆らうな」というのが海外の投資家の決まり文句だ。官製マネーによるPKOに喧嘩を売るのは得策ではないということである。だが、PKOが剥落した後には、何が待っているのか……。
文 森岡 英樹(ジャーナリスト)
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