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2014年7月24日
選挙もなく、国会も閉店していると、政治は民意から完全に乖離する。
日本の民主主義制度は、内閣総理大臣に絶大なる権限を付与している。
為政者である内閣総理大臣に求められる最大の行動規範は、自己抑制である。
絶大なる権限を有するがゆえに、その権限の行使にあたって、慎重の上に慎重を期す。
これが為政者に求められる姿勢である。
現在の日本を1933年以降のドイツになぞられる見方がある。
米国発の世界大恐慌の発端になったNY株式市場の大暴落は1929年に生じた。
世界経済は暗い時代に突入していった。
このなかで、ドイツでヒトラーが率いるナチスが台頭し、実権を握っていった。
転換点になったのは1933年の全権委任法の制定であった。
ナチスは独裁政党となり、ドイツを第二次大戦とホロコーストの惨劇に導いていった。
日本政治が凋落したきっかけを作ったのは菅直人氏である。
2009年に樹立された民主党政権を凋落させた最初の主犯が菅直人氏である。
2010年6月クーデターで民主党の権力を強奪した。
菅直人氏が真っ先に示したことは、普天間基地の辺野古移設方針堅持と消費税率の10%への引き上げ方針だった。
菅直人氏は新政権の基本方針を全面転換し、主権者の民主党に対する期待を根底から覆した。
そして、この路線を承継したのが野田佳彦氏である。
菅・野田ラインが民主党に対する主権者の期待を完全に破壊した。
このために、2010年参院選、2012年総選挙で民主党が大敗した。
結果として生み出されたのが安倍晋三政権である。
安倍晋三政権発足当初の半年間に、円安に連動する株高が生じた。
この金融市場の変化が安倍政権の支持率を高める効果を発揮して、その勢いで安倍政権は2013年7月参院選にも勝利した。
国政選挙で3連勝すると「ねじれ」のない国会議席配分が生まれる。
安倍政権は衆参両院の過半数議席を確保することになったが、この現状をもたらした要因の3分の2は、菅−野田両氏の民主党破壊行動にある。
残りの3分の1は、たまたま生じた円安と株高の影響である。
こんなことで、安倍政権に強力な権限が付与されることになった。
重要なことは、安倍晋三政権の基本政策を、日本の主権者国民が積極支持していないことだ。
安倍政権与党は衆参両院で議席の過半数を確保しているが、選挙の際に得た得票は、全有権者の4分の1程度に過ぎない。
4分の1の民意にしか支えられていない政権であることを認識しておく必要がある。
そして、原発・憲法・TPP・消費税・沖縄の基本問題でも、主権者の多数が安倍政権の方針に反対している。
それにもかかわらず、安倍晋三首相は、主権者が反対する政策を強硬に推進している。
この行動が民主主義の基本理念に反していることは明らかである。
1930年代のドイツでは、ナチスが実権を握り、暴走を加速させていった。
日本でも安倍政権が実権を握り、暴走を加速させるリスクがある。
これを防ぐには、主権者国民が「日本の真実」を見抜いて、安倍政権の暴走を抑止する必要がある。
宣伝になって誠に恐縮だが、
『日本の真実』(飛鳥新社)
をぜひ、ご熟読賜りたい。
この安倍政権について、小沢一郎氏が、
「安倍晋三首相はピークを越え下り坂に入った」
と述べたことを紹介した。
安倍晋三氏は舞い上がった感じであるが、安倍氏の思惑とずれる現象が相次いで表面化している点に注目が必要だ。
三つの事例を提示しておこう。
第一のは、6月15日のワールドカップサッカー緒戦における日本敗北。
試合開始時刻が日曜朝10時にずらされた裏側に、安倍政権の思惑があったと思われる。
日本を歓喜の渦に巻き込み、その裏側で集団的自衛権行使容認の「なしくずし改憲」を強行しようとしたのだろう。
第二は、7月13日投開票の滋賀県知事選での与党候補の敗北。
14、15日の予算委員会集中審議設定は、滋賀県知事選での勝利を前提にしたものだった。
第三は北朝鮮との拉致問題交渉に対して、米国が牽制し始めていること。
少しずつ、安倍政権の歯車がずれ始めている。
政策運営を主権者の意思に沿う方向に軌道修正するなら事態の立て直しもあるかも知れない。
しかし、唯我独尊の強引な政策運営を続けるなら、安倍政権はこの下り坂から抜け出せなくなるだろう。
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