http://www.asyura2.com/14/senkyo168/msg/806.html
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F35は、専守防衛を国是とする国にステルス戦闘機が必要なのかという疑問はともかく。次期主力戦闘機に選定されている。
F35の選定については様々な疑問が寄せられている。
ステルス機でありながら、米国は、日本に供給するF35に近接対空戦ミサイルを搭載することを拒否していること。
購入価格も、欠陥が多く見つかっていることや他国の調達見送りなどが原因で高騰を続け、日本政府が予算とした1機当たり102億円の2倍近い190億円(米国政府調達価格)に達している。それでも、有償軍事援助(FMS)という特殊な契約を採用しているため、米国側が価格や納期を変更しても日本は違反を問うことができないこと。
様々な疑問が提起されるなかで、野田政権時代の12年7月に、政府は、「防衛省の要求する期限までに同省の要求性能を備えた機体が納入される」と答弁書に明記している。が、財務省は、機種選定の経緯と契約の実態調査に乗り出しているらしい。
また、安倍政権が「武器輸出三原則」を見直すことになった目的の一つが、日本製部品(40%程度)が使われているF35を紛争当事国であるイスラエルに輸出できるようにするためである。
対米従属国日本は、価格は高騰、性能に疑問、装備に制約という“三重苦”のF35を購入することで、米国が抱えるFX35の膨大な開発費の一部を肩代わりするのである。
※ 参照投稿
「疑問だらけのF35契約 飛べない翼を巨額購入へ (産経新聞)」
http://www.asyura2.com/12/warb9/msg/496.html
「次期主力戦闘機F35、消えぬ火種:日本向けF35:価格は跳ね上がる一方で近接対空戦ミサイルの搭載を拒否」
http://www.asyura2.com/13/senkyo144/msg/356.html
「これも野田失政のツケ 次期主力機F35 究極のカネ食い戦闘機 (日刊ゲンダイ)」
http://www.asyura2.com/13/senkyo144/msg/678.html
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コラム:最新鋭ステルス戦闘機「F35」の宿命的欠陥
2014年 07月 16日 12:36 JST
David Axe
[14日 ロイター] - 6月23日に米フロリダ州の空軍基地で出火事故を起こした最新鋭ステルス戦闘機「F35」。米国防総省は、エンジンの追加検査が完了するまで全機を飛行停止としたが、今回の事故は、数千機に上る米軍の戦闘機が確実には飛べなくなる事態さえ予感させるものだ。
公平のために記すと、米国防総省は戦闘機が事故や故障を起こした際、原因の究明と問題の解決のため、一時的な飛行停止はこれまでも通常運用として行ってきた。しかし、今回の事故には真に懸念すべき理由がある。F35が戦闘には不向きであることを示しかねない設計上の深刻な欠陥を映し出しているかもしれないからだ。
まず第一に、ロッキード・マーチン製のF35は単純に言って、あまり成功を収めているとは言えない。米国防総省は2007年以降、少なくとも13回はF35の一時飛行停止を余儀なくされた。その多くはプラット・アンド・ホイットニーが製造する「F135」エンジンが原因で、特に、エンジンのタービン翼が問題となってきた。一次飛行停止の期間は、長くても2─3週間程度だった。
オランダの航空宇宙専門家で、戦闘機情報サイトのJSFニュースの編集者であるヨハン・ベーダー氏は「エンジンの同じ個所で問題が繰り返されていることは、F135エンジンの深刻な設計上かつ構造上の問題を示しているかもしれない」と述べた。
プラット・アンド・ホイットニーは度重なる不具合に終止符を打とうと、F135エンジンの全面的な再設計をすでに行っている。しかし、エンジニアにできることは限りがある。F35の開発初期段階でエンジンの問題は議論を呼んだが、米国防総省は双発エンジンではなく単発エンジンを選んだ。単発を採用することでコスト低下には寄与するかもしれない。しかし、F35のケースでは、その決断は「自滅」だと言わざるを得ない。
なぜなら、F35は基本設計に空軍と海兵隊、海軍の要望を取り入れた結果、構造が複雑になっているからだ。航空機の設計では、複雑さは重量に直結する。F35の重量は燃料満載時は35トンと、単発戦闘機としては極めて重い。
対照的に、従来の「F15」戦闘機は重量40トンだが、エンジンは双発だ。F35は速度と操縦性を保つため、F135エンジンに戦闘機史上最大の推進力が求められる。
そうした推進力を実現すれば、エンジン部品には過度なストレスがかかるため、F35が高い頻度でエンジントラブルに見舞われるのも驚くには当たらない。そして、たとえ史上最大の推進力を生むエンジンを積んだとしても、F35は「鈍重」な戦闘機だ。ワシントンの非営利組織「政府監督プロジェクト」で軍改革について研究するウィンスロー•ウィーラー氏は、F35を「重くて動力不足の失敗作」と呼ぶ。
米軍と密接な関係があるシンクタンク「ランド研究所」のアナリスト2人は2008年、F35の戦闘能力を分析する目的で、コンピューターを使って中国との空中戦をシミュレーションした。結果は衝撃的な内容だった。
同仮想演習に関する報告書を執筆したジョン・スティリオン氏とハロルド・スコット・パーデュー氏は、「F35は二重の欠陥がある」と指摘し、「曲がれず、上昇できず、動けない」と警告していた。
とはいえ、F35は米軍史上で最も多く使われる戦闘機になるべく歩を進めている。F35は、空軍と海兵隊が使う現行戦闘機のほぼすべてを置き換え、海軍では「F/A18」戦闘機を補完する位置づけとなる。米国防総省は、向こう数十年でF35を約2400機導入する計画。その費用は総額4000億ドル(約40兆7000億円)だ。
好むと好まざるとにかかわらず、F35は米国の空軍力の未来を担う。他の選択肢も限られている。開発がスタートした1990年代以降、ロッキード・マーチンのエンジニアたちは設計に多くの時間を費やした。仮に新たな戦闘機にこれから取り掛かるとすれば、国防総省は10年以上は待たされることになるだろう。その間、他の国に戦闘機の設計で先を越されるかもしれない。ロシアと中国、日本はいずれも新型ステルス戦闘機の開発を進めている。
基本的な設計的欠陥は今後数十年にわたり、F35を苦しめる可能性がある。それはつまり、米国の国家安全保障が危機にさらされる可能性もあるということに他ならない。
<関連ニュース>
◎日本はF35を42機購入する予定。現在保有している旧型のF15戦闘機100機について新型機との交換を決定する際に、F35を追加発注する可能性がある。
◎オーストラリアと韓国は、F35の購入計画に変わりはないと表明。オーストラリアは58機、韓国は40機を購入する計画。
*筆者はロイターのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
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