http://www.asyura2.com/14/senkyo168/msg/787.html
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ポラック氏は、インタビューのなかで、「多くの人は、中国がまだ韓半島統一を『災厄』『危険』と考えているというが、私は同意しない。中国は根本的に、経済的発展という面で長続きするパートナーは誰か、を選ぶしかない。ただし、どのようなやり方で統一するのかが重要で、そのプロセスで韓米両国が、統一について中国とどのように考えを共有するのかが重要。中国はもはや、北朝鮮を防壁とは考えていない」と語っているが、日本人の多くにとって、ポラック氏の説明は???かもしれない。
なぜなら、日本人の多くは、北朝鮮を敵視している米国が朝鮮半島の統一を許すはずもないと思っているからである。
だからこそ、安倍首相の拉致問題解決を突破口とする日朝国交正常化交渉を米国が快く思っていないという報道まで出てくる。
日本は、世界のなかで希有と言えるほど今なお「冷戦思考」がはびこっている国である。
ポラック氏も、「日本が拉致問題で北朝鮮に経済支援を行おうとしているのは問題」だと苦言を呈している。
たしかに、拉致問題解決の対価として過大な援助を行うのは問題だが、日本の経済協力金・戦後補償が“北朝鮮の核とミサイルを買う”ことはポラック氏もわかっている。
クリントン大統領(当時)の訪朝は実現しなかったが、オルブライト国務長官(当時)の訪朝は、米国が朝鮮半島政策を大きく転換したことを示すシグナルであった。(このとき、日本の対北朝鮮資金協力が具体化した)
米国政権の北朝鮮敵視言動はその後も続いているが、その裏側では、日本を日朝国交正常化交渉に臨ませるなど、北朝鮮に対する様々なサポートを行ってきた。
小泉首相を日朝国交正常化に向かわせたのが米国支配層であることを理解すれば、安倍首相の前のめりの日朝国交正常化交渉に米国支配層が反対するはずもない。
日朝国交正常化が遅いと訪米した安倍首相をオバマ大統領が叱咤激励し、それを受けるかたちで、安倍首相は、自分の任期中に日朝国交正常化をやり遂げることを約束した。
「アーミテージ報告書」が朝鮮半島の統一を2020年頃と予測しているように、人材と資源に恵まれている北朝鮮が、日本から経済援助を受けるなかで経済成長を遂げれば、南北統一の条件が整うことになる。
(拉致問題の解決で日朝国交正常化の見通しが付いた段階で6ヶ国協議が再開され、そこで核とミサイルの問題が処理されることをもって正式な国交正常化に至ると考えている)
※ 関連参照投稿
「安倍首相の“右翼愛国的言動”は、朝鮮半島統一を支えるため、韓国がスムーズに中国にすり寄っていけるにする猿芝居」
http://www.asyura2.com/14/asia15/msg/802.html
「北ミサイル連発の狙いは「日本の“海外派兵要件緩和=集団的自衛権行使容認”政策」に対する援護射撃や祝いの打ち上げ花火」
http://www.asyura2.com/14/senkyo168/msg/582.html
「集団的自衛権:日本の行使容認を歓迎する米国の意図」
http://www.asyura2.com/14/senkyo168/msg/538.html
「日本が戦争に巻き込まれるより、自分たちが米国に見捨てられるほうがコワいと思っている安倍首相たち」
http://www.asyura2.com/14/senkyo167/msg/793.html
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記事入力 : 2014/07/21 10:40
「米国の懸念は韓中接近より韓日対立」
北東アジアの新秩序を語る ブルッキングス研究所シニアフェロー、ジョナサン・ポラック氏
韓米関係はいつになく良好…オバマ大統領は韓国に好意的
中国のAIIBに対する米国の反対は愚策
韓中日の指導者の利害が対立…ささいな衝突が大事件に
中国は既に韓国をパートナーに…韓半島統一を阻害しない
アジアの外交が揺れている。「アジア重視政策(Pivot to Asia)」で再びアジアに戻ってきた米国と、中国の挑戦、ここに日本の歴史歪曲(わいきょく)と北朝鮮の核の脅威が加わり、韓国は賢明な選択を求められている。世界の北東アジア問題の専門家らに、韓国が当面する外交・安全保障の現実と将来、望ましい方向について尋ねた。
ブルッキングス研究所のジョナサン・D・ポラック・シニアフェローは、北東アジア情勢について「韓国、日本、中国など地域の主要国の指導者は、いずれも『やりたい』と思う事案を持っており、これを実現できる力も備えていることから、地域対立が大きくなっている。予想外のことが『トリガー効果(小さな要因によって発生した変化が連鎖的に影響を与えることにより、全体のバランスが崩れる現象)』につながり、大きな事件に発展しかねない」と指摘した。一方で同氏は「韓米関係はいつになく緊密で、米国政府は韓中関係の発展に前向きだと思う。中国の安定的な発展は、むしろ北東アジア地域の平和に役立つだろう」とも語った。
ポラック氏は、北朝鮮問題について「中国は既に、この地域のパートナーを誰にするか、事実上決めたと考えるべき。ただし、どのようにして統一し、韓米両国がこれに関して中国とどのように考えを共有するかが鍵」と語った。
−米国は、最近行われた韓中首脳会談をめぐり、少々不満を表したようだ。韓米関係に問題があると思うか。
「韓米関係はいつになく良好だ。特に、オバマ大統領は韓国に対してかなり配慮しており、非常に好感を持っている。韓国を4回も訪問した。欧州諸国でも、これほど多く訪れたケースはない」
−ホワイトハウスは、韓中首脳会談などで韓国が中国に近づき過ぎる、というような認識を持ち、懸念しているようだ。
「米国が韓中間の接近を恐れているというが、それはメディアが言っていることであって、実際はそうではない。米国政府は、韓中間の発展に対し肯定的な立場だと思う。これは、一方が得をしたら他方が損をするというゼロサムの状況ではない。韓中関係よりも、米国が深刻に懸念しているのは、韓日関係の衰退だ。オバマ大統領が韓日関係改善のため仲裁に乗り出しているのも、全てそういう理由からだ。韓米日三角同盟を強化しようとしているが、うまくいっていない。その部分が気掛かりだ」
−それでも、中国が主導するアジア・インフラ投資銀行(AIIB)に韓国が前向きな立場を見せると、ホワイトハウスまで乗り出して事実上非難したが。
「米国はAIIBについて細かな分析もしていない状態だ。今ある世界銀行などの機関で十分と考えているようだ。ジム・ヨン・キム(韓国名:キム・ヨン)総裁も、AIIBについては『支持する』と語った。AIIB反対は愚策だ。中国が、開発にカネを投じた方がいいのか、それとも数十基のミサイルにつぎ込んだ方がいいのか。既存の開発銀行などを弱体化させるのではなく、機関が一つ追加されるということだ。AIIBが発足したからといって、米国の力が弱まることはない」
−韓中関係は良好というが、韓半島(朝鮮半島)統一について、中国はそれほど前向きではないようだ。
「中国は既に選択を終えた。誰と長期的に歩むか、常識的に一度考えてみよう。中国にとって韓国は、巨大な貿易相手国だ。経済的な利害関係が大きい。北朝鮮には何もない。答えははっきりしている。多くの人は、中国がまだ韓半島統一を『災厄』『危険』と考えているというが、私は同意しない。中国は根本的に、経済的発展という面で長続きするパートナーは誰か、を選ぶしかない。ただし、どのようなやり方で統一するのかが重要で、そのプロセスで韓米両国が、統一について中国とどのように考えを共有するのかが重要。中国はもはや、北朝鮮を防壁とは考えていない」
−東アジアの危機的状況はどこから来ていると思うか。
「日本の右傾化と膨張政策、北東アジアにおける米国の覇権維持の試み、覇権獲得に向けた中国の挑戦、北朝鮮の核開発、韓国の対北強硬路線など、各国で重要視されている政策が相手国との利害関係とかみ合わず、互いにぶつかっている。かつては、地域諸国の指導者に何かをやろうという欲望があっても、現実が後押ししなかったが、最近になって、各国の指導者が能力まで備えるようになり、地域が騒がしくなった。まだ実際に物理的衝突は起こっていないが、中日間の領土対立は重大な事態につながりかねない。ささいな衝突が『トリガー効果』につながり、事変が起こりかねない。こういう部分で、互いに注意すべきだ」
−しかし結局、北朝鮮の核開発問題が解決しなければ、不安定な情勢は続くのではないか。
「21世紀になって核実験を行った唯一の国が北朝鮮だ。中国は北朝鮮の高官を招かず、行くこともせず、北朝鮮に対して一定の距離を置こうとしている。中国は最近、北朝鮮の核開発が中国の利害関係を損なっているとまで考えている。ところが手段がない。6カ国協議が開かれたとしても解決にはつながらず、今は北朝鮮の核を防ぐ案がない。北朝鮮が核保有国だという点を認めることはできないが、今は現実を認め、管理をしたり、一定の部分まで制限をかけたりするやり方を選ぶしかない。そうした中、最近日本が拉致問題で北朝鮮に経済支援を行おうとしているのは問題だ。北朝鮮が中国に対して独立的になり、日本と経済的つながりをつくろうとするのは、それだけ切羽詰まっているからだ。北朝鮮の生命線を断たなければならない」
ワシントン=ユン・ジョンホ特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/07/21/2014072101109.html
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