http://www.asyura2.com/14/senkyo168/msg/693.html
Tweet |
安倍・小泉、原発再稼働で続く神経戦
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK17H08_X10C14A7000000/
2014/7/18 6:00 日経新聞
「あの時、これですべてが終わったと思ったのに」。元首相の小泉純一郎が「原発ゼロ」に向けて再び動き始めていることについて、首相の安倍晋三周辺は肩を落とす。2月の都知事選で連携した元首相の細川護熙はあえなく落選したものの、小泉の原発ゼロに向けた勢いはいっこうに収まらない。首相周辺が思い起こす7カ月前の「あの時」を振り返る。
■森氏の深謀遠慮か
原発再稼働をめぐる安倍首相(右)と小泉元首相の神経戦は続く
昨年12月17日夜、東京・赤坂の日本料理店で自民党町村派(清和政策研究会)の元議員らの秋の叙勲受章を祝う会が開かれた。呼びかけ人は元首相の森喜朗。派閥OBたちをねぎらい、旧交を温めるという名目だったが、本当の狙いは原発問題で対立を深める安倍、小泉を引き合わせることにあったようだ。
安倍は会合になかなか姿を現さなかった。気を使って中堅の一人が「小泉さんもすでに到着されています。皆さん、お待ちですよ」と連絡すると、安倍は「こっちはまだかかる。もう少し待っててくれ」と返答。安倍の到着を皆が待っていた。派閥の宴席は短時間で中座することの多い小泉だが、この時ばかりは長く滞在した。周囲は「安倍さんを待っているな」とみた。
宴席の最後に提供されるお茶漬けが出てきた。「そろそろ会をお開きにしよう」という時間まで来たところで、参加者の一人が「そういえば、ここの店はギョーザがうまいんだったよな」と声をかける。小泉も「よし、ギョーザを食べよう」と呼応し、皆で食べようとなった。安倍の到着まで時間が稼げた。「うまい。うまい」。皆が夢中になって食べていたその矢先、ようやく安倍が姿を見せた。
「遅くなってすみません」と言いながら森の脇に座った安倍。ちょうど森を挟んで反対側に小泉がいた。すると、小泉がこう言い出した。「オレはね、反原発って言ってるけどさ。お互い、立場あるっていうのはわかっている。でもオレはオレの言いたいことを言って、それでいいんだよ」。
原発の話題になったことで、一瞬、その場の空気は凍ったが、最後は小泉が論語にある孔子の言葉「信なくば立たず」を安倍に進言。安倍も満面の笑みを浮かべ、会はお開きになった。翌日、安倍は清和会の中堅に「昨日は面白かった。これで完全に撃ち方やめだな」と語り、小泉が原発ゼロの矛を収めるとみていた。
■10月の福島県知事選がターゲット
ところが、小泉の脱原発への思いはその後も変わらなかった。都知事選の告示後、小泉は安倍側近の一人にこう言った。「原発ゼロは倒閣運動だなんて言われるが、オレは安倍さんの足を引っ張るつもりはない。安倍さんは内閣を切り盛りして、この支持率。大したもんだ。でもこれだけの支持率があれば、脱原発って言えば、決まるんだよ」。
自然エネルギー推進会議の発起人・賛同人懇談会に出席した(右から)小泉、細川両元首相(5月23日、東京都港区)=共同
小泉は都知事選で敗北した細川とともに、5月に原発ゼロを目指す一般社団法人「自然エネルギー推進会議」を設立。まずは10月の福島県知事選をターゲットに据える。
政府の原子力規制委員会は今月16日に九州電力川内原子力発電所の安全審査合格を内定。九電は地元同意を得て、10月にも原発再稼働に踏み切る方針だ。安倍も「規制委が審査し、安全だと結論が出れば再稼働を進めたい」と表明し、再稼働方針は変えないと宣言した。
安倍と小泉――。かつて師弟関係にあった2人だが、原発再稼働をめぐる神経戦は続く。
(敬称略)
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK168掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。