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2014年07月18日 「ジャーナリスト同盟」通信
<アイヌ民族の抹殺と侵略・植民地支配>
明治時代に確立した天皇制国家主義の恐ろしい姿を、東北・北海道・樺太に独自の文化圏を確立してきたアイヌ民族抹殺史に見ることが出来る。むろん、単なる観光で、この様子を知ることは無理だ。抹殺されたアイヌ民族のことを5・15に札幌へ出向いた際、北海道アイヌ協会副会長の阿部一司から直接、話を聞く機会を得て気付かされた。自らの無知を恥じた。それはアメリカン・インディアンより、ずっと下位どころの話ではない。大和民族に呑みこまれてしまっていて、その片鱗を知ることさえも、当事者の説明を聞かないとわからない。
<戦後もアイヌ民族の歴史を教えない>
一つの民族を抹殺する、言葉では簡単だが、日本史上最大の悲劇・日本民族の恥部に相異ない。日本人はアイヌという言葉を知っていても、本当の実情など知らない。犯人は天皇制国家主義の明治政府である。それは保守的作家・司馬遼太郎のいう「明るい明治」を信じ込む安倍晋三など現在の右翼・国粋主義かぶれには、全く見えない。正しくはどす黒い明治である。その先に半島と大陸への植民地政策と侵略戦争が存在した。
アイヌ史を知ると、明治以降の日本の正体を知ることが出来るだろう。
沖縄(琉球)は確か江戸期に薩摩藩が占領しているが、文化圏としては中国文化圏に所属していた。沖縄は現在も沖縄である。あえていうと、大和民族に対して、琉球民族なのであろう。差別の対象としての沖縄は今もあるが、明治に抹殺されたアイヌ民族は存在しない。
差別する日本政府のもとで、ワシントンに差し上げられた沖縄は、今も続いている。悲劇に違いないが、アイヌ民族は差別どころか抹殺されて、本当の姿形を見ることが出来ない。中国の民族問題を面白おかしく報道する新聞テレビは、足元のアイヌ民族の悲劇を伝えようとしない。
明治の黒い恥部を、そのまま継承する戦後の日本政府でもある。アイヌの秘史・悲しい歴史を教えない日本政府は、民主主義を否定しているのである。
歴史を教えない、過去を伝えない。強国のみに突っ走る国家主義・天皇を神にする国粋主義の恐ろしさを印象付けている。
<中曽根康弘も日本は単一民族と叫ぶ>
宇都宮徳馬は、戦争責任者・A級戦犯容疑者で国粋主義者の岸信介を批判、生涯、妥協することはなかった。彼に倣って同じく国家主義者の中曽根を批判してきた筆者である。糧道を断たれた現在もぶれない。なぜなら、いまの平和憲法は国家主義を否定している。2度と国家主義の日本にしない、というアジア・国際社会への日本の公約を守るために。
日本国民はこの憲法の立場を受け入れなければならない。
今も覚えているが、中曽根内閣の時、中曽根が国会答弁で「日本は単一民族」という持論、国家主義者の本音を口にした。このことについて野党・マスコミが非難したため、中曽根は渋々撤回したが、国家主義の恐怖について誰も問題にしなかった。
天皇制国家主義には、思いやり・寛容が欠落しているどころか、ないのである。その不条理は戦後にも継承されている。同化政策として強引に日本民族に束ねて、それを特別な民族にして、他国民を差別する。自国内の少数民族は、文化など全てを根こそぎ抹殺するのである。
それゆえ、北海道にはアイヌ民族の怨念が渦巻いているのであろう。石炭をはじめとする資源を、独占する黒幕・財閥は、容易に懐に入れて、何食わぬ顔をしている。今も、である。
彼らの意向は3権に及んでいる。この財閥にメスを入れない限り、韓国レベルの日本になることは出来ない。しかと認識すべきだろう。
<天皇制国家主義による強権的同化政策>
国家主義に民主主義の基本である民意は無用である。国家を美化することが、為政者の唯一の任務なのである。
安倍内閣の政策を見るがいい。ここには庶民・大衆の政策は皆無である。財閥優遇策ばかりだ。アベノミクスは財閥優遇の最たるものである。大増税策は消費税ばかりではない。健康保険・介護保険などあらゆる税金も其の対象である。2015年度予算は、アベノミクス向け減税を、医療・年金など社会保障政策の削減で処理する。
庶民大衆を馬鹿にした愚民政策なのだ。「大衆の味方」と吹聴してきた公明党も、安倍に追随して財閥優遇政策を推進している。マンガである。
これくらいのことはアイヌ民族の運命を考えた時、まだはるかに軽いのである。民族を同化すると称して、その実、抹殺する天皇制国家主義の狂暴に、人々は認識を新たにすべきだろう。それはアイヌ民族の復興を目指すアイヌの人々が、真っ先に共有すべきだろう。
言葉や文字を奪われた朝鮮民族は、同化政策を日本敗戦によって、アイヌの悲劇をかろうじて免れた。彼らは、日本人同化政策に強い危機感で対応してきた。それこそが天皇制国家主義への対抗策だった。こうしてみると、朝鮮の女性を慰安婦にすることなどに違和感を持たなかった日本政府や日本軍であったことが、これまた容易に理解できるだろう。
三井のNHKモミイ会長の思想とも合致するだろう。明治のアイヌ政策とそれ以前の江戸期の其れは、明らかに異なる。
<国家神道でアイヌ民族の宗教文化を消し去る>
その推進思想を国家神道に求めることが出来る。安倍信仰の真髄・靖国参拝である。神がかりの日本だ。戦争神社に神風が吹くというイカサマ宗教である。
従って、国家主義の敵はそれを真っ向否定する日本国憲法にあるのである。保守合同は、吉田茂のリベラル派と国家主義を信奉する岸信介の極右が合体して誕生した。後者の主張が自主憲法制定となって、自民党の綱領に格上げされている。
平和憲法敵視政策を安倍・自公内閣は、中国敵視政策でもって推進している。ワシントンの産軍複合体との連携で実現しようというのである。大馬鹿なヘーゲル国防長官は、集団的自衛権行使を喜んでいる。これまたマンガである。
天皇制国家主義は相手を抹殺する。アイヌ民族はそうして消されてしまった。アイヌ協会作成の歴史は、アイヌ民族が東北地方から北海道、樺太の広範囲で生存権を確立していたことを伝えている。
いま東北にアイヌを名乗る人がいるだろうか。北海道には、資料によると、2万人足らずである。樺太には?正に抹殺されたアイヌ民族に衝撃を受けるばかりである。
その史実を知らない日本人、歴史教育で教えられない日本人に愕然とするばかりである。天皇制国家主義の思想的基盤は、戦争神社の国家神道である。原始カルト宗教でもある。戦いを好む。其れによる死者を、靖国に合祀するという、子供じみた祭礼で誤魔化す。
まともな歴史教育を排除する日本が、これでくっきりと見えてくるであろう。明治の廃仏毀釈運動も、国家神道のかくかくたる実績である。
創価学会の初代牧口常三郎は獄中死させられたことが、特定秘密保護法に関連して、人々が知ることになった。それを池田時代に誕生した公明党が、安倍に率先協力して、世紀の悪法を成立させた。今また「戦争する日本へ」と国粋主義と手を携えている。
身の毛もよだつ日本政治ではないだろうか。
2014年7月18日記
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