http://www.asyura2.com/14/senkyo168/msg/453.html
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今日昼ごろテレビ東京とBSジャパンで放送された「田勢 康弘の週刊ニュース新書」に古屋拉致問題担当相が出演した。
テレビ東京とBSジャパンは、二度にわたる「生存者リスト」提示報道で、政府が10日にわざわざ関係者を外務省に呼びつけて抗議した日経新聞社の系列テレビ局である。
(田勢 康弘氏は、日経新聞で編集委員→論説副主幹→コラムニストを務めたひとである)
笑えるのは、「生存者リスト」を提示されたという“誤報問題”をスルーする一方で、古屋拉致問題担当相が「生存者の情報は掴んでいる。どんな方法でかは言えないが、様々な手立てを通じて手に入れている」と力強く語ったことである。
日経新聞の「生存者リスト」提示報道が“誤報”だとしても、エリート気取りのおっさんのように、「日本はインテリジェンスの能力が高い。安否情報だって独自にけっこう掴んでいる」とテレビ番組で自慢げにチラチラ情報開示をする行為は、拉致被害者家族が何より知りたい安否情報を持ちながら秘匿していると広言しているようなものであり、悪質な情報操作と言える。
政府が独自ルートで様々な情報を手に入れるのは当然で、それを国民には秘密にしながら、相手にはちらつかせて、相手の出方を待つのも悪くない策だとは思う。
しかし、来月末から再来月初めに北朝鮮から最初の調査報告が出るというタイミングで、国民向けにチラリズムの情報開示をしても意味がないだろう。
※ 関連投稿
「拉致被害者、複数 生存者リストは約30人:←で政府は日経に抗議したそうだが、ちょっと手がこんだ“政経合作”の情報操作」
http://www.asyura2.com/14/senkyo168/msg/395.html
腐敗した主要メディアの論調は当然のこととしても、阿修羅の投稿やコメントを読んでも時として不思議に思うのは、日本政府が日朝国交正常化交渉に踏み出した背景に、特定秘密保護法や「集団的自衛権行使容認」と同じように、米国支配層の指図があることが理解されていないことである。
02年一般教書演説におけるブッシュ政権の“悪の枢軸”言動に惑わされたひとのなかには、小泉元首相が、米国の怒りを買うことを承知で覚悟を決めて日朝交渉に踏み出したと飛躍的な解釈まで行っているひともいる。
安倍晋三氏も同じだが、小泉氏に限らず、米国の怒りを買うレベルで米国支配層の意向に背く(背ける)ような内閣総理大臣や主要政治家は日本にいなかったと言える。
(田中角栄氏や小沢一郎氏の顛末を考えればわかるが、それほどひどいことをしなくても、“予防処置”として政治的に抹殺される。韓国の現大統領の父親である朴大統領は、もっと激越なかたちで同じ運命をたどった)
それでも、エネルギー問題や貿易問題といった国益最重要テーマであれば、米国支配層の怒りを少々買ってでもということになるが、失礼な言い方だが、北朝鮮との関係正常化ごときでそのような危ない橋を渡る選択は絶対にないと言える。
国民の圧倒的多数派も北朝鮮との国交正常化を望んでいるわけではないから、政治的に困ることもない。
長年にわたって朝鮮半島の分断固定化と北朝鮮敵視政策を続けて来た米国支配層も、遅くとも90年代末には、「南北和解と朝鮮半島の統一」をめざす方針に転換している。
ニクソン−キッシンジャーによる日本を無視するかたちでの米中接近と同じように、日本を無視したまま対北朝鮮宥和政策が決められたのである。
中国との関係改善が進んだ日本にとって、米国との同盟強化や軍備の増強を正当化する根拠は「北朝鮮の脅威」だったから、突然その梯子を外されてしまったことになる。
米国支配層に日朝国交正常化(=資金負担)をせかされても、日本政府は、拉致問題を抱えていることもあり、“はいそうですか”と応えるわけにはいかない。
なかなか動かない日本政府に業を煮やした米国支配層は、謀略で日本政府を陥れ、有無を言わせず日朝国交正常化交渉に踏み出させたのである。
このような前提を知りながら日朝交渉を見ていかないと、内実は何も見えてこない。
※ 参考資料
ほとんど無視されているか気づかれていない内容だが、2000年に出された「ナイ−アーミテージ報告書」(通称「アーミテージ報告書」)には、「朝鮮半島における和解の推進」が日米共通の外交課題として提示されている。
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