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2014年07月11日 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
◆「生存者リストに複数の拉致被害者 北朝鮮、約30人提示」という新聞報道に対して、菅義偉官房長官は「そのような事実はない。政府として抗議をすべく準備中だ」と全面否定している。一体、本当とどっちなのか。「北朝鮮、約30人提示」という報道内容には、一般国民は、「おお、やっと出してきたか。いつ帰ってくるのか」と期待に胸を躍らせている。菅義偉官房長官の全面否定発言には、「失望感」に包まれて、前途に不安を抱く国民は少なくないであろう。
しかし、いまの段階で、日朝協議の具体的内容が、報道機関に流出してしまうと、協議がやりにくくなるので、菅義偉官房長官としては、政府のスポークスマンとしては、全面否定しておくしかないのも事実である。
◆日本経済新聞電子版7月10日午前3時、「生存者リストに複数の拉致被害者 北朝鮮、約30人提示」という見出しをつけて、以下のように配信した。
北朝鮮が日本側に提示した北朝鮮国内に生存しているとみられる日本人の生存者リストに、政府が認定している複数の拉致被害者が含まれていることが9日、明らかになった。北朝鮮側は同リストを今年初めに作成したと説明。今後の拉致被害者らの再調査ではリスト以外の人物も対象になる見通しだ。政府はリストに掲載されている約30人の安否の詳しい説明などを北朝鮮側に強く求めていく方針だ。生存者リストは北京で1日に開いた日本と北朝鮮の外務省協議の際に、北朝鮮側が提示したもの」
この記事に対して、菅義偉官房長官は10日午前の記者会見で「会議中、会議の休憩時間中ともにそのような事実はない。政府として抗議をすべく準備中だ」と全面否定している。日本経済新聞は7月3日にも1面トップで「北朝鮮、生存者リスト提示」「拉致被害者ら『2桁』」と報じたのに対して、菅義偉官房長官は「まったく報告を受けておりませんし、そこはあり得ないという風に考えている」と否定しており、7月10日の記事の続報として、「2桁」を「30人」と具体的な数字を「特ダネ」としたのである。
◆今回の日朝協議では、何人を帰国させ、1人つきいくらを日本政府が、北朝鮮に支払うか、さらには、1度に全員を帰国させるか、それとも何陣に分けて帰国させるかなどをめぐって、日朝両国の思惑が、まだ一致していないという。
それは、日朝両国それぞれの政権の都合が大きく作用している。安倍晋三政権は、1度に全員を帰国させてしまうと、大きな打ち上げ花火1発に国民が大歓声を上げて終わりということになりかねない。お祭り騒ぎは、長続きしないからである。日本の国民は、熱しやすく冷めやすい。つまり、安倍晋三政権は、「日本人拉致被害者の帰国」を政権維持のために何度かに分けて使いたいのである。
安倍晋三政権の支持率が低下するとき、これを食い止めて、再浮揚させるのに使えれば、最適である。現在は、「集団的自衛権行使容認・憲法解釈変更・閣議決定」を強行したのが、国民の不評を買い、支持率か低下気味。10月には「消費税率8%→10%」に引き揚げる決定をすると、さらに低下することが予測される。このため、安倍晋三政権は、9月〜10月ころには、第1陣を帰国させることになるだろう。
第2陣は、2015年春の統一地方選のころにぶつけて、帰国させれば、自民党候補者にとって有利に作用する。ひいては、安倍晋三政権には、プラスになる。それが、2015年9月の自民党総裁選挙に向けて「安倍晋三首相にもう1期総裁をやってもらいたい」という空気を醸成するのに大いに役立つ。
第3陣は、2016年7月の参議院議員選挙を有利に戦うことに使えれば、願ったり叶ったりということになる。総選挙との同時(ダブル)選挙になれば、「安倍晋三政権は、2018年までの長期政権にするのも、夢ではない」という算段も成り立つ。だが、ここまでは、取らぬ狸の皮算用になりかねない。
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