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危険な「国家戦略特区」が無理解なのは規制悪玉ドグマ(神州の泉)
http://www.asyura2.com/14/senkyo168/msg/189.html
投稿者 かさっこ地蔵 日時 2014 年 7 月 06 日 19:40:44: AtMSjtXKW4rJY
 

http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2014/07/post-62ff.html
2014年7月 5日


国家戦略特区は、2013年4月17日の産業競争力会議で、竹中平蔵が、東京・大阪・愛知の三大都市圏を中心に、都市の国際競争力を高めて国内外のヒト・モノ・カネを呼び込み、経済再生の起爆剤にする提案をした。

これを受けた安倍首相は「世界一ビジネスのしやすい事業環境を実現するための橋頭堡(きょうとうほ)として、特区制度に光をあてる」と口火を切ったが、そのとき、竹中平蔵ら民間議員が「アベノミクス戦略特区」の名称で創設を提言した。

これが国家戦略特区の発端となったが、それからわずか8カ月後の12月7日、この提案は「国家戦略特区法」という法律になって成立した。

そもそも特別区域の略である「特区」は、一般的なイメージでは、限定的に指定されたエリア内で規制や税制を変更するなどの政治経済的な実験を試みて、その効果次第では他地域に同様なことを拡大して行こうとするものだった。

おそらくこの時点で人々は、狭い範囲内の経済実験であるから社会全体に重大な影響があるのかどうかという懸念は持たなかったようだ。

2005年の郵政民営化騒動の時には、小泉政権が行っていた特区も極悪な構造改革路線の枝的な政策なのだろうとは思っていた。その時は極小範囲の試行なのだから郵政民営化などと比べれば大したことはないと思っていた。

昨年、前大田区議会議員の奈須りえさんが国家戦略特区に焦点を当てて啓蒙活動をされるまで特区そのものには全く無知だった。おそらくは多くの国民もそんな感じだったのだろう。

そこで、昨年初めて構造改革特区法成立時点などに遡り、奈須りえさんの動画やオフィシャルブログなどを参考にしながら、特区について少し考えてみた。

特区とは、元々は1980年代から新興国家中国の沿岸部などで試みられた一国二制度だった。これは先進モデルエリアを打ち出し、産業などを中心とした経済構造を急進的・誘引的に変革する方法論としては理解できる。

わが国の場合をふり返ってみると、最初に浮かんだ初歩的な疑問は、1980年代の中国のような発展途上国でもない日本で、そもそも特区設定の必要があるのかということだった。

産業経済構造を、後進モデルから先進モデルに効果的に変えるのが特区設立の理由であるならば、日本のような成長期から成熟段階に達した国が特区を採用することは奇妙である。

だとすれば、今世紀に入ってから、成熟国家である日本が採用した特区は、中国とは別の理由で構想されたと考えるべきだろう。

別の構想理由とは何であろうか。

それはグローバル・スタンダードであり、米国を中心とする多国籍企業による日本改造計画の一環として出たと結論付けることが妥当である。日本で言えばグローバル・スタンダードは、1990年代前半頃から、米国流のビジネスモデルや基準となる経営指標、国際会計基準などが、国民の目をくらます格好で採用されている。

これらがグローバル・スタンダードであり、内国的な発想とは全く異なった新自由主義のイデオローグ、すなわちワシントン・コンセンサスによる新自由主義モデルによる内政干渉的な押しつけであり、日本市場の激変を狙ったものだった。

日本では如何にも国民経済に寄与し、新しい効果的なスタンダードであるかのように、自民党の売国勢力が中心となって導入したものである。

それが市場の実勢で事実上の業界標準なり、既成事実化されてデファクト・スタンダードにされてしまったのである。インターネットのプロトコルTCP/IPなどと同様に、いつの間にか向こう側が勝手に決めた規則を日本側がデファクト・スタンダードにしていたということだった。

1990年代前半辺りから第二次安倍政権までをふり返ってみると、今述べているようなことが立て続けに起きていたことが言える。金融ビッグバン、BIS規制、会計基準、M&A、商法・会社法改正、三角合併解禁など、外圧的な変革が次々と迫られていた。

たとえば金融機関に不良債権処理を強行するドタバタを造っておいて、金融業界の規制緩和を進めるなど、化かしや偽装によるアコギな方法で日本の内国制度が変えられた。

以上述べた日本の変化の中心では、常に事前検証も結果検証もない規制緩和が実行されている。実は特区もこれと同様な文脈で起きていた変形的な新自由主義政策だったということになる。

だから日本の特区は、発展途上国のそれとは全く性格の違ったものであり、小泉・竹中構造改革路線と同様に、日本改造計画の一環だったのである。

この外圧的変革の中で、規制緩和に対しては常に規制悪玉論が誇張された。これは読み方を変えると日本特有の修正資本主義の破壊なのである。なぜなら、規制のガードシステムが壊されているからだ。


 

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