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よくも安倍首相はこんな見え透いた対北朝鮮屈辱外交ができるものだ
http://bylines.news.yahoo.co.jp/amakinaoto/20140705-00037105/
2014年7月5日 9時50分 天木 直人 | 外交評論家
安倍首相が行った今度の制裁解除ありきの対北朝鮮外交は、解釈改憲の閣議決定と並んで、許す事の出来ない暴挙である。
その正しさは、きのう深夜に放映されたNHK時論・公論で見事に証明された。
「拉致再調査 問題解決への道筋は」と題する藤田一宏解説委員によるその解説の要旨は次の三点だ。
すなわち制裁から対話へ安倍首相が政策転換をした背景には、拉致被害者家族の高齢化による時間との戦いがあったこと。
もう一つの背景は、北朝鮮を取り巻く環境の変化、すなわち中国、韓国、米国との関係で孤立感を持った北朝鮮の思惑を逆手にとったこと。
そして3つ目の背景として、キム・ジョンウン第1書記は拉致に関与していないということを踏まえて、具体的成果を引き出せるのではないかという期待があったこと。
この三つだという。
これは明らかに安倍官邸から意図的にメディアに流された情報に基づくものである。
その他のメディアも同様の事を、これまで断片的に報じてきている。
しかし、もし安倍官邸がこのような判断で、制裁解除ありきの交渉を北朝鮮と進めて来たとすれば、驚くべき稚拙な外交である。
それどころかか、拉致問題の全面解決を遠ざけ、北朝鮮の思惑に付け込まれた見せかけの拉致問題に解決で終わることになる。
一つ目の理由は、拉致問題の解決の機は何も熟していないにも関わらず自分の任期中に進展させなければいけないという個人的理由だけが優先されたということだ。
二つ目の理由は北朝鮮の立場に対する根本的誤認がある。
確かに北朝鮮は米・中・韓との関係において今は孤立しているように見える。
しかし、この孤立は、北朝鮮の瀬戸際外交の結果であって、北朝鮮はあくまでも、これまでも、そしてこれからも、米国、中国、韓国との関係で自らの存在を認めるように取引をしているのだ。
日本との関係改善はその手段であって、決して日本との関係改善が主目的ではない。
ましてや日朝関係を改善して、米中韓と対抗するなどという事はありえない。
三つ目の理由、すなわち、拉致問題は金正恩に責任はないから金正恩はそれを進展させられる、という思い込みは、根拠のない思い込みだ。
こんな思い込みで金正恩に期待をかけるとはあきれ返った判断だ。
だからこそ、藤田解説委員は、うまく行くかどうかわからない、安倍政権は拉致問題の進展に自らの政権の命運を賭けた、とまで言ってこの解説を終えた。
いまや安倍政権の広報機関に成り下がったNHKでさえこういう解説をせざるを得なかったのだ。
賭け外交ほど邪道な外交はない。
政権の命運を賭けることは勝手だが、それを日本外交に行ってはいけない。
どのような結果に終わろうとも、賭け外交を行った時点で安倍外交は大きな誤りをおかしたのだ。
もはや外務省は安倍首相の言いなりになって、本来の外交を完全に放棄しているということである(了)
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