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2014-07-05 09:21:52
中国の習近平・国家主席が韓国を訪問し、朴槿恵・大統領と親しく会談、両国は日本の集団的自衛権に対する警戒を強めること、安倍政権を歴史修正主義としてこれに反対すること、で一致しました。つまり、中韓両国は日本を敵視する度合いをより鮮明にしたわけです。
中韓両国は、安倍政権の政策、外交方針に強い警戒感をあらわにするようになりました。
安倍首相は、「私のドアはいつでも開いている」と繰り返します。
しかし、相手がこれだけはしないでほしいということに、耳を傾けない。聞く耳もたずで、「来たいなら勝手に来い」という態度を一貫してとっています。
安倍首相にしてみれば、「靖国神社への参拝は、国のリーダーとして当然の行動であり、心の問題。他国にとやかく言われる筋合いはない」ということでしょう。
朴槿恵さんがこだわる従軍慰安婦問題も、安倍氏にすれば「すでに決着がついている問題。むしろ、河野談話などが問題を複雑にしているのだから、見直す必要がある」というのが本音のようです。
しかし、21世紀に入って最も大切なことは、周辺諸国とどのようにして仲良くやっていくかではないでしょうか。戦争の世紀と言われた20世紀を超えて、いま私たちは戦争を再び起こさない、何とかして平和を作る、という腹構えをしっかり固めることのはずです。
安倍首相は、「日本を取り巻く安全保障の環境が著しく変化した。だから、集団的自衛権を行使できるようにすることが必要だ」と強調してきました。つまり、いざとなれば、アメリカとともに自衛隊を戦闘に送り込む態勢を整えておく。
安倍首相が、戦争ができる態勢づくりに奔走する間、肝心の中韓両国と平和構築のための努力はどれほどつぎ込んだでしょう。むしろ、両国の敵意をあおる場面のほうが多かったのではないでしょうか。
それでいて、「あなたは自衛隊員に血を流させる覚悟があるのか」と問われると、はぐらかして決して答えません。集団的自衛権を行使するとは、日本の自衛隊員に他国のために「血を流せ」と命令することです。
もちろん、戦端が開かれたら、国内はもちろん、とりわけ海外の日本人一般が極めて危険な状態に置かれることになります。
安倍首相は、勇ましい自分の姿に自己陶酔するだけで、本当に日本人の安全と暮らしを守る決意を持っているとはいえそうにありません。はっきり言ってしまえば、ぼんぼんの火遊びです。
私たちが政治の求めることは、平和外交の推進です。危ない火遊びはやめて、周辺諸国の首脳と平和のための話し合いを求めることを第一にしたいものです。
野党も、平和外交とは何か、平和外交のために具体的にすべきことは何か、これを明確にして、政権側に求めるとともに有権者に訴え続ける必要があります。
中国や韓国と友好関係を築く具体策を、きちんと議論してもらいたいものです。国会議員は、政務調査費を使って”観光外遊”に出かける夏休みシーズンですが、休みの間も議員報酬が税金から支払われます。
周辺諸国との緊張関係を放置する稀代の無責任首相。その首相を野放しにする野党議員。そうした輩を選んだ有権者。日本丸の行く手は、危ない。
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