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集団的自衛権:これからですよ、みなさん
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2014-07-04 八木啓代のひとりごと
集団的自衛権が閣議決定されました。
驚いたのは、この件に関して、私の知り合いの、いままで露骨なまでに政治に無関心だった若者が、メールで色々な人にデモの情報を発信し、彼自ら官邸デモに参加しているということです。
そうなのです。この件は、若者たちにとって「アベちゃんの自己満足」では済まない切実な問題になっている。
もちろん、原発や社会保障の問題や教育格差の問題だって、じつは、若者を直撃する問題なのだが、それら以上に、今回の「集団的自衛権」には、政治に興味がない若者ですら、なんともいえない「ヤバさ」を感じた閣議決定だったということでしょう。
こういうことをやってしまう安倍首相の頭の中というのは、「憧れのオジイチャンみたいになりたい」願望なのかどうかはよくわかりません。
しかし、べつにこれで日本が終わったとか、憲法が終わったわけではないことは、みなさん、ご理解ください。
閣議決定などにそもそも、現段階では実効力はございません。関連の法整備だけで2年ほどはかかります。たとえ、多数派の自民党と腰抜け公明党が、次々と強行採決を図ったとしても、です。
そして、次の大きな選挙までは、あと2年。安倍がこの時期を狙ったのは、まさに、「あと2年もあるから、その間、ボクちゃん、好き放題できるもんね」なのでしょうが、別の言い方をすれば、好き放題できるのは「あと2年しかない」わけです。
(これが、メキシコなんかだと、大統領が替わるまで6年もあるし、地方選で大敗しても、大統領職の権限は圧倒的なのが、痛いところでございます。)
これからの地方選、さらに次の参院選で、どんどん自民党が敗北すれば、閣議決定など無力化いたします。
もう一つの有効な手立ては、「違憲訴訟」を起こすことです。
「一票の格差」裁判や「原発差し止め」訴訟にみられるように、まだ、こういった問題に関しては、まともな判断をする裁判官は存在している。この閣議決定に、どういう法理論であっても、「合憲である」という判断を下す裁判官は(よっぽどアレな人に当たらない限り)ないでしょう。各地でやれば、地裁レベルで、がんがん違憲判決を引き出せる可能性は極めて高いと思います。
残念ながら、違憲訴訟は行政訴訟となるので、私が代表を務めさせて頂いている「健全な法治国家のために声をあげる市民の会」のように、告発状を出して、代表者が記者会見をして(あとは、検察が苦しまぎれの不起訴をさせるのを待って晒しものにする)、それで一段落、というものではありません。
弁護士さんが裁判の場に出ることが必須となるので、その弁護士さんたちの面が割れることはもちろん、その負担が桁外れに大きなものとなるので、とてもボランティアでお願いできるレベルではないため、原発訴訟並みに、1人数千円ぐらいの参加費で多数の原告団を集めることが必須となりますが、それとて、別に不可能なことではないでしょう。
怖いのは、たかが閣議決定ごときで、「憲法が死んだ」などと絶望して、このまま流れに飲み込まれてしまうことです。
ところで、NHK受信料の不払いをなさっている人に聞いたのですが、それまでは、取り立ての方が「テレビ受信機があるはずだ」とかなんとかいろいろうるさかったそうですが、あの粕井さんが会長になって以来、「ああいう人が会長であるNHKを公共放送とは認めない」「経営委員を総取っ替えしない限り」というと、それはもう、何も言わずに、あっさり引き下がってくれるそうです。
「あの会長が」と言っただけで、べつに払わないとまで言っていないのに、「そうですよね、失礼しました」と引き下がってくれた例もあるそうで....。(あらゆるところで言われているのだろうな)
てなわけで、少なくとも「平和」だけは最大の党是であるはずの公明党が、わりとあっさりと日和ってしまったことで、これからは、選挙の頃になると電話かけてくる「知り合い」に「はっきりお断りする」明確な理由ができたのも、たいへん結構なことです。こういうのも、じわじわ効いてきますよ。
政局なんてね、わずか3年ぐらいで思いきりひっくり返るということを、体験したばかりの私たちじゃありませんか。
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