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自衛隊60年 未知の任務へ 冷戦終結が転機 配備の重心「西」に
http://www.asyura2.com/14/senkyo167/msg/656.html
投稿者 あっしら 日時 2014 年 6 月 30 日 03:44:38: Mo7ApAlflbQ6s
 

[永田町インサイド]自衛隊60年 未知の任務へ
冷戦終結が転機 配備の重心「西」に

 自衛隊は7月1日、創設から60年を迎える。「専守防衛」の基本理念のもとで国土防衛に重点を置いていた任務は様変わりし、活動の範囲を大きく広げた。日本を取り巻く安全保障環境の変化に応じ、憲法9条の縛りを緩めながら未知の領域に臨み続けている。憲法解釈の変更で集団的自衛権の行使に踏み出せば、さらに新たな次元に入る。

(編集委員 佐藤賢)


 ●風当たりきつく 「君たちが日陰者であるときの方が国民や日本は幸せなのだ。国家のために忍び、耐えてもらいたい」。吉田茂元首相が自衛隊を「日陰者」と呼んだのは、1957年2月。防衛大学校1期のアルバム委員だった平間洋一氏らを神奈川県の大磯の自宅に呼んだときの話だ。自衛隊創設から3年がたとうとしていた。

 「自衛隊が国民から歓迎され、ちやほやされる事態とは、外国から攻撃されて国家存亡の危機にあるときとか、災害派遣のときとか、国民が困窮しているときだけなのだ」。有事を招かないよう精励してほしいとの意味を込めていた。
 平間氏は「あのころは自衛隊は日陰者という罵倒を年中、聞いていた。吉田さんが日陰者という表現を使ったのは国民が言っていたからだ」と振り返る。国民に根強かった軍事アレルギー。自衛官の子どもが通う小学校でも教師が自衛隊を批判する場面が見られ、風当たりはきつかった。

 自衛隊は発足後、旧ソ連による日本領土への上陸侵攻を想定し、防衛力の整備と訓練に精力を注いだ。防衛庁(現・防衛省)がまとめた「自衛隊十年史」によると、道路や橋の新設など土木工事を積極的に担っていた様子も見える。基礎インフラの整備も重要な仕事だった。
 転機を迎えたのは東西冷戦の終わりだ。
 「これからパンドラの箱が開かれる。何が起きるか分からない」。初の生え抜き次官として「ミスター防衛庁」と呼ばれた西広整輝防衛次官は90年に退任する直前の会議で、こう予測していた。

 91年に湾岸戦争が勃発し、戦後のペルシャ湾での機雷処理を支援するため日本は海上自衛隊の掃海艇を送った。初めての自衛隊の海外派遣だった。92年にはカンボジアでの国連平和維持活動(PKO)に参加。モザンビークや中東のゴラン高原などのPKOでも実績を積み、「国際貢献」は自衛隊の看板になった。
 「これはガラス細工だ」。92年にPKO協力法が成立すると、当時の宮下創平防衛庁長官は佐久間一統合幕僚会議議長に漏らした。この後、安全保障に関する法律はガラス細工を積み重ねていく。


 ●新たな脅威の出現 98年8月、北朝鮮が弾道ミサイルを発射すると、防衛庁に衝撃が走った。事前に警戒態勢をとっていたが、日本上空を通過して三陸沖の太平洋に着弾したからだ。「今までなかった新たな脅威がついに到来したか」。当時、防衛局長だった佐藤謙氏は安保環境の局面変化を実感したという。ミサイル防衛システムや情報収集衛星の導入に向けた転機になった。

 2001年の米同時テロで歯車はさらに動いた。テロ対策にあたる外国軍艦に給油活動をするためインド洋に海自の艦艇を派遣。03年にはイラクでの復興支援のため陸上部隊を送った。

 旧ソ連に対峙するため「北」に偏重していた配備は、中国や北朝鮮をにらんだ「西」に重心が移った。東シナ海では中国軍の挑発で一触即発の危うさをはらむ。守備範囲はテロ・海賊対策やサイバー空間にも広がり、集団的自衛権の行使も新たな任務に加わろうとしている。
 古庄幸一元海上幕僚長は語る。
 「今の自衛隊は任務が増えていて非常に忙しい。予算や人員が限られる中で、能力を全力発揮できるだろうか」
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自衛隊とは

 ▼自衛隊 日本の平和や独立を保つための防衛組織。治安維持や災害派遣、国際平和協力なども担う。総定員は約25万人。首相が最高指揮監督権を持ち、防衛相が事務を統括する。2014年度予算の防衛関係費の総額は4兆8848億円。英語名は「Japan Self―Defense Forces」。

 憲法9条は「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」と明記しているが、政府は「自衛隊はわが国を防衛するための必要最小限度の実力組織で、憲法に違反しない」と解釈している。

[日経新聞6月29日朝刊P.4]

 

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コメント
 
01. 2014年6月30日 06:50:21 : S4BBa1mobM
冷戦というのは二大国が核ミサイルをつきつけあっていた時代なんですけどね
それがどう変わったというんでしょうね?
あの時代より危険になったというのはうそとしか思えないんですけどね
危なくなったのは政治家だけで

02. 2014年6月30日 06:52:05 : nzgeiAnvuw
 
集団的自衛権の行使はなぜいけないのか。亀井亜紀子氏のブログより
http://blogos.com/article/89413/

 久々に政治家らしい信念と迫力のこもった話を聞きました。内閣改造を前に安倍政権に対して物が言えない自民党議員の中で、ただ1人公然と集団的自衛権の解釈変更に異論を唱える村上議員は自民党の良心だと思います。カメラはたくさんありましたが、海外メディアはともかくとして、日本のマスコミはなぜ村上議員が解釈変更に反対するのか、何が問題の本質なのか、会見の中身をまともに伝えないでしょう。日本のメディアの罪は、誰が造反するだとか表面的なことだけセンセーショナルに騒いで内容についてはほとんど書かないので、いつまでも問題の本質が国民に伝わらないことだと思います。その結果、世論調査で「よくわからない。」、「どちらとも言えない。」という回答が増え、国民が理解しないうちに政府がするすると大事なことを決めてしまうケースが常態化しています。

 私はこの欄で「安倍政権の大暴走」と題して憲法の解釈変更に対する反論を書きました。村上議員の説明は30年にわたる国政経験に裏打ちされたベテランらしい見識に溢れていて、私の説明より遥かに説得力があるので、ここでは村上議員の会見を忠実に再現したいと思います。以下の通りまとめてみました。
 

1.憲法の解釈変更はなぜいけないのか。

 日本の国の形である三権分立(司法・行政・立法)を覆す行為である。安倍総理は自分は行政の長だから憲法解釈は自分が責任を持って変えればよいと言っているが、これは間違い。憲法解釈の最終判断は司法(最高裁判所)が行い、行政は最高裁に違憲と言われないように内閣法制局のアドバイスを得ながら法律をつくるのが仕事。その際、内閣法制局には一貫した解釈が求められる。なぜなら政権はコロコロと変わるものなので、内閣が変わるごとに憲法解釈が変わり法律が変わるようでは法治国家でなくなってしまう。歴代の法制局長官は皆、安倍政権の手法に異議を唱えている。

 安倍政権は閣議決定で憲法解釈を変え、それに基づいて法律を作ろうとしているが、これは下位の法律によって上位の憲法を変える禁じ手であり、権力者が暴走しないように憲法によって権力を拘束するという立憲主義に反している。つまり安倍政権の手法は憲法違反である。

 似たような例として1930年代、ヒトラーが全権委任法を可決させ、ワイマール憲法が効力を失ったことが挙げられる。憲法が有名無実化した時、立憲主義は終わる。私は主権在民、基本的人権の尊重、平和主義の三原則はどんなことをしてでも守らなければならないと思っている。

 
2.集団的自衛権の行使になぜ反対するのか。

 集団的自衛権とは同盟国や関係の深い国が攻撃を受けた時は戦争をするという意味であり、限定的容認などというものはない。安倍政権は重箱の隅をつつくような、あり得ない事例を挙げて、それに対応できないから集団的自衛権を行使するのだと言っている。例えば子供を抱えた母親が第三国から逃げ遅れ、米軍の艦船に乗って帰国するという事例は、外務省が機能せず第三国で避難情報も出せず、母子が逃げ遅れてアメリカの船に乗るということだが、そんなことはまずあり得ない。

 集団的自衛権の行使は国の根本的なあり方を変える行為だから、もし本当に安倍総理が日本の為に集団的自衛権が必要だと考えるのなら、正面から国民に説明して覚悟を問い、憲法改正をしなければならない。日本が攻撃された場合に反撃する専守防衛が憲法9条で読めるギリギリのラインであり、日本が攻撃されていないのに武力行使をする、つまり他国と戦争を始めることは憲法9条ではどうやっても読めない。故に集団的自衛権は行使できない。

 集団的自衛権を行使する場合、国民に対して次のような覚悟を問わなければならない。まず徴兵制も視野に入れなければならなくなる。地元の自衛隊に事情を聞いたところ、今でさえ自衛隊員の確保に苦労しているとのことだった。集団的自衛権を行使すれば、日本を守る為ではなく外国を守る為に地球の裏側まで命を捨てる覚悟で出向くことになる。その覚悟が自衛隊員にあるだろうか。自衛隊員が集まらなければ、必然的に徴兵制の話につながっていく。

 集団的自衛権を行使するかどうかの判断はどうやって行うのか。日本版NSCは作ったが、日本にはCIAもMI6もない。あのパウエル長官でさえCIAに騙されてイラク戦争に踏み切った。だが大量破壊兵器はなかった。アメリカはイラク戦争で80兆円使って4,489人の兵士が亡くなった。イギリスは4兆3,000億円使って179人の兵士が亡くなった。そして何より15万人のイラク国民が亡くなった。この責任は誰がとるのか。日本には戦争する金もなければ判断する体制もない。
 

3.「アメリカに見捨てられる。」、「国際情勢が変化している。」から集団的自衛権を認めざるを得ないという声への反論

 アメリカに対する思いやり予算ははじめ60億円だったが2,000億円にまで膨らんだ。つまり日本はアメリカに基地を提供し費用を負担することで日米安保条約における義務を果たしている。これをもしアメリカが一から作り上げるとしたらどれだけ大変なことか。日本国内に米軍基地が点在していることは、つまり米軍の防衛ラインがどこであるかということを明確に示している。安倍総理の祖父である岸信介元総理は、日米安保条約は片務条約ではあるが、基地提供によって双務条約に等しいと言った。安倍総理はそのことを理解していない。

 また近隣諸国との緊張は日本が悪化させたものだ。2つの要素があった。1つ目は石原慎太郎元都知事が14億円を集め、本来は国が尖閣諸島を買うべきだと迫ったこと。野田佳彦元総理は着地点も展望もないまま尖閣諸島を買ってしまった。2つ目はバイデン米副大統領に中国とうまくやってくれ、事を荒立てないでくれと頼まれていたにも関わらず安倍総理が靖国参拝を行ったこと。安倍外交は中国、韓国、北朝鮮、台湾、そのどちらを向いてもうまくいっていない。

 私は安全保障(Security)と防衛(Defense)は違うと思っている。安全保障とは日本の敵を(外交努力によって)減らすこと、防衛とは武装して国を守ることである。ヨーロッパでは現在、ロシアより西では戦争は起きないとの予測からNATO全体で2,600億円の防衛予算しか持っていない。対して日本は一国で600億円を持っている。

 日本は憲法9条の平和主義の下で経済発展を優先させた。軍備に金を使わずに済んだ。財政の専門家としてもはっきり言える。日本に集団的自衛権を行使し戦争をする金はない。

 日本は外交によって仮想敵国を減らす努力をすべきであり、特にはじめから敵であると決めつけることはよくない。武士道の究極の目的は平和であるという教えを私は信じているし、その精神を日本が発信すべく外交努力を重ねるべきである。

 以上の通りであり、ものすごく説得力がありました。私が村上議員の話で再確認できたことは、やはりヒトラーと同じだという感じ方をしているのだなということ。そして去年麻生太郎副総理が「憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。あの手口学んだらどうかね。」と発言したことを思い出しました。安倍総理は本当にヒトラーから学んでしまったのではないでしょうか。安倍総理と麻生副総理は確信犯ではないか、よく理解した上で戦後積み上げてきた民主主義、憲法に制約された統治体制を壊そうとしているのではないかと思います。それが第一次安倍政権の時から公言している究極の目的「戦後レジームからの脱却」なのでしょう。アベノミクスは順序からすれば二の次、経済の話は国民受けがいいから選挙の時に前面に出しただけなのです。

 もう一つ、徴兵制を覚悟しなければならないという指摘は、「集団的自衛権を積極的に行使するようになれば、必然的に徴兵制にいかざるを得ないと思う。」という民主党枝野幸男議員の指摘と重なります。これもその通りだと納得できました。

 とにかくこれだけ国の形を大きく変えるような話なのですから、到底憲法解釈の変更で変えられるような問題ではないのです。私のような考え方を共産党みたいだと非難する人もいるでしょうが、私は共産主義者でも社会主義者でもありません。戦後、自民党が作り上げて来た民主主義は村上誠一郎議員が示している路線です。私から見れば村上氏が保守本流、安倍総理は保守傍流です。安倍総理は保守というより石原慎太郎衆議院議員が掲げる新保守と同じだと思います。

 集団的自衛権の行使には憲法改正が必要であり、私達はその覚悟があるのか自問しなければなりません。これは国民が決めることです。自分自身は絶対に戦場に行かない長老議員や学者たちが安全なところから「集団的自衛権を行使すべきだ。」と決めることではありません。これからまだ生きていく世代が、日本以外の国を守る為に自分や家族の命を捧げる覚悟があるか、そのために税金を負担する覚悟があるかということです。

 それにしても平和を捨てた公明党はどこにいくのでしょうか。「修正で一定の歯止めがかかった。」などと言うのは自分達にしか通用しない慰めです。まるで政権にしがみついて壊れていった国民新党を見ているようです。


03. 新共産主義クラブ 2014年6月30日 10:40:01 : w0NMVeciJ/Y.. : 183U02GDLU
自衛隊、死地の任務へ。



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