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2014年6月23日
共同通信社が6月21、22日に全国世論調査を行った。
原発、憲法、消費税について、重要で的確な質問を提示して回答を得ている。
民主主義国家で最も尊重されるべきものは主権者の意思である。
議会制民主主義では、国会における議席数がものを言うが、議席数と主権者の意思とが大きくずれる場合があるから、国会における議席数だけではなく、主権者の意思を常に確認することが必要である。
最近の国政選挙の投票率は5割程度しかない。
自公の連立与党は衆参両院で過半数勢力を有し、独断専行で重要事項を決定する傾向を強めているが、自公の連立与党を直接支持した主権者の比率が決して高くないことに留意する必要がある。
自公の連立与党の得票率は、両者を合わせて約5割である。
つまり、主権者全体の4分の1程度しか自公の連立与党に投票していない。
安倍首相は、安倍政権を直接支持する主権者は、主権者全体の4分の1に過ぎないことを肝に銘じて政策対応するべきである。
言い換えれば、安倍政権が推進しようとしている政策に反対する主権者が多数存在すること、問題によっては、過半数の主権者が反対していることも十分あることを踏まえて対応する必要がある。
国会の多数議席を確保しているから、この数の力を背景に、独断成功でものごとを決定し、実行してよいということにはならない。
常に、反対意見の存在を認識し、反対意見にも十分に耳を傾けて対応することが求められる。
共同通信社が実施した世論調査は、質問の設定も丁寧であり、良質なものである。
この調査結果がネット上で大きく取り上げられていないのは、調査結果が安倍政権にとって都合の悪いものだからである。
情報空間は操作され、政治権力は都合の良い情報だけが流布されるように、さまざまな圧力をかけている。
主権者は、日本の情報空間が汚染されていることを前提に情報に接する必要がある。
以下に、世論調査の設問と回答状況を紹介する。
問1 あなたは安倍内閣を支持しますか、支持しませんか。
支持する 52.1%
支持しない 33.0%
分からない・無回答 14.9%
問5 日本と密接な関係にある国が武力で攻撃を受けたとき、日本が攻撃されたとみなして一緒に反撃する権利を「集団的自衛権」と言います。これまで政府は「憲法解釈上、行使できない」としてきましたが、安倍晋三首相は行使を容認したい考えです。あなたは首相の考えに賛成ですか、反対ですか。
賛成 34・5%
反対 55.4%
分からない・無回答 10.1%
問6 安倍首相は集団的自衛権の行使について、憲法改正ではなく憲法解釈の変更で容認する考えです。あなたは、この考えに賛成ですか、反対ですか。
賛成 29.6%
反対 57.5%
分からない・無回答 12.7%
問11 あなたは、政府が「安全性が確認された」とした原発を電力会社が再稼働することに賛成ですか、反対ですか。
賛成 36.8%
反対 55.2%
分からない・無回答 8.0%
問12 消費税率は来年10月に現在の8%から10%に引き上げられることになっています。あなたは、この引き上げに賛成ですか、反対ですか。
賛成 36.0%
反対 59.7%
分からない・無回答 4.3%
世論調査においては、質問の文章によって結果が大きく左右される。
結論を特定の方向に誘導するための文章が創作されることが多い。
このために、世論調査結果は、実施機関の主張する方向に誘導される場合が多い。
また、実施機関の主張が偏っている場合、購読者の属性も偏っていることが多いから、結果は増幅されることになる。
集団的自衛権の問題では、読売や産経は、設問の文章に操作を加えて調査結果を誘導していると判断できる。
世論調査のこうした特性を踏まえて調査結果を見る必要がある。
上記の共同通信社調査は、質問の設定などを見る限り、中立・公正が確保されているように見える。
その結果は、現行憲法下での集団的自衛権行使容認、原発再稼働、消費税再増税に反対の回答が55〜60%、これらに賛成の回答が34〜37%となっている。
これが、日本の主権者の基本判断であると理解できる。
安倍政権の政策方針は主権者国民の総意に基づいていないと考えられるのだ。
安倍政権は独断専行で、重要事項を決定してゆくべきでない。
同時に、日本の政権を主権者の多数意見を反省する状況に転換することが極めて重要である。
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