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11日に異常接近したSU27戦闘機は2人乗りだったとみられる=防衛省提供
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「中国軍機、色濃い「独断」説 自衛隊機に異常接近 同じパイロット、2度挑発:そういう落とし所でもいいが...」
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[真相深層]中国軍機、また独断か
自衛隊機に再び異常接近 訓練用の2人乗り説が浮上
中国軍機が再び、自衛隊機に異常接近した。5月24日に似た事件が起きてから、3週間足らず。今回は軍首脳の指示があったとの臆測もあるが、舞台裏の真相はそう単純ではなさそうだ。
「今回も前回と同じように、現場の独断だったのでは……」「軍首脳がわざとやらせたとは思えない」。再発した異常接近をめぐり、複数の安全保障担当者からは、こんな分析が聞かれる。
事件が起きたのは、今月11日午前。東シナ海で、自衛隊の情報収集機2機に、中国のSU27戦闘機2機が近づいた。
このうち1機が、午前11時ごろとその1時間後の2度にわたって急接近。自衛隊機に30〜45メートルぐらいまで迫り、後ろから追い抜くなどの行動に出た。いずれも同じパイロットだった。
実は、今回も、公表されていない重要な情報がある。異常接近したSU27が、「複座」と呼ばれる2人乗りだったとみられることだ。政府は画像情報などの分析を急いでいる。
主流は1人乗り
高度にコンピューター化されたSU27などの新型戦闘機は、1人乗り(単座)が主流だ。「複座式は積める機器がかぎられ、情報収集などの性能が劣る。ふつうは、操縦に慣れていないパイロットと教官が一緒に乗り、訓練するために使われる」(元自衛隊幹部)
防衛省幹部によると、航空自衛隊も2人乗りのF15戦闘機を持っているが、訓練用であり、緊急発進(スクランブル)に使うことは、まずないという。5月下旬に異常接近した中国のSU27も1人乗りだった。
では、なぜ、今回は複座式だったのか。パイロット以外の乗員に、自衛隊機の映像などを撮らせようとしたとの見方もある。だが、それなら、優れたレーダーや撮影機器をもった情報収集機を飛ばせばすむ話だ。
政府内では次のような推測もささやかれる。
昨年11月、中国が東シナ海に防空識別圏を設けてから、中国空軍の任務が急増した。養成が追いつかず、熟練していないパイロットも監視活動に当てている。今回の事件は、そうしたパイロットが教官と一緒に飛んでいる最中に起こした――。こんな見立てだ。
真偽は不明だが、事実なら、問題は深刻だ。教官はパイロットの異常接近を2度も許したことになる。「中国軍内の運用規定では、数十メートルの接近を禁じるルールが徹底されていないのかもしれない」。政府の安保担当者は指摘する。
中国国防省の対応からも、軍首脳が関知していなかった形跡がうかがえる。事件の翌12日、中国側は日本の説明に真っ向から反論した。中国側の主張はこうだ。
11日午前、まずは自衛隊のF15が、中国軍の情報収集機に34メートルまで近づいた。そこで中国軍は危険を感じ、SU27を派遣。SU27はこの際、自衛隊の情報収集機も見つけたが、十分な距離は保った。
不自然な「証拠」
中国国防省は日本側から挑発された「証拠」として、中国軍の情報収集機に自衛隊のF15が接近したとする映像を公表した。だが、日本側がこれを分析すると、F15と中国軍機は100メートル以上離れているうえ、動画は当日のものではない可能性も判明した。
「だれが見ても、不自然だと分かる映像だ。軍首脳が2回目の異常接近を指示したとすれば、もっと周到に用意したはず。思わぬ事件の再発に、あわてたのではないか」。検証に当たる政府関係者はこうみる。
米中でも、昨年に中国軍艦船が米軍艦船に急接近するなど、危ない事件が起きている。米軍幹部は「中国軍は末端への教育が十分、行き届いていない」と日本側に説明、現場の独断による行動との分析を示している。
中国軍首脳は自衛隊と米軍を東シナ海とその空域から追い出し、中国の「聖域」にしようとしている。そんな上層部の強気な路線が、現場の危ない行動を助長している面も否定できない。
だが、危うい挑発が相次げば、日米主導による対中包囲網は強まり、中国は孤立するだけだ。
そうした事態を避けるためか、中国の程永華駐日大使は12日、日本の厳重抗議に反論しながらも、海上連絡メカニズムの必要性は認めた。
自衛隊や米軍への軍事的な圧力は強めていくが、いま、重大な衝突が起きるのは避けたい。中国側の対応からは、こんな首脳部の本音が浮かび上がる。
(編集委員 秋田浩之)
[日経新聞6月18日朝刊P.2]
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