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大臣いつまで…田村厚労相が暴露した残業代ゼロ法案の正体
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/151157
2014年6月20日 日刊ゲンダイ
投げやり答弁/(C)日刊ゲンダイ
安倍政権が成長戦略の目玉にする「残業代ゼロ」方針。にぎにぎしくぶち上げたあと、来年の通常国会に労働基準法改正案をかけて、強行成立させるつもりだ。
この中身、一言でいえば、希望する人で、職業能力が高い人には成果主義=残業代ゼロを認めるというもの。職業能力が高い人とは誰かというと、「メルクマールとして年収1000万円以上」と政府は説明してきた。
しかし、企業から「成果主義でやれ」と言われて、拒否できるサラリーマンはいない。
「少なくとも年収1000万円以上」という目安も、法律に書かれるわけではないし、政府に恣意的に変えられる可能性がある。だからこそ、「残業代ゼロ法案」として問題視されているのだが、18日の衆院厚生労働委員会では田村厚労相が正体を暴露した。民主党の山井和則衆院議員から「年収1000万円(という条件)は5年後、10年後も変わらないのか」「翌年に500万円になるということはないのか」と突っ込まれると、田村はこう答えたのである。
「私がいつまで大臣をやっているかわかりませんので、明確に<ないです>と言い切れない」
■明日は知らぬ存ぜぬ
これはぶったまげるような答弁だ。法律を作る以上、大臣が代わって運用の実態が変わるようでは困る。そうならないような法案を作り、将来に責任を持つべきなのに、「明日は知らねえよ」という答弁だから恐れ入る。山井議員も「これは驚きました。言葉もない」と質疑の途中で絶句したほどなのである。
「田村大臣は今夏ともいわれる内閣改造で代わるんじゃないか、とみられている。だから、こんな投げやりの答弁をしたのでしょうが、許されない話です。残業代ゼロ法案の真相が見えてきました。導入時は1000万円以上という歯止めをかけたように見せて、ゆくゆくは400万円くらいにするつもりなんでしょう。だとすれば、企業にとって、人件費カットという莫大なメリットがある。なるほど、成長戦略の目玉になるわけです。今度の成長戦略がアリの一穴となって、労働者の賃金は上がらなくなるのです」(山井和則氏)
安倍ペテン政権がやろうとしていることはあまりにもエゲツない。
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